NTTドコモ

モバイル空間統計®

ドコモの基地局情報をもとに推計される 新しい人口統計「モバイル空間統計」

(2017年10月号掲載)

−“いつ・どんな人が・ドコから・ドコに” 動いたかがわかる−

「モバイル空間統計R」とは、NTTドコモ(以下、ドコモ)の携帯電話ネットワークのしくみを使用して作成される人口の統計情報です。
日本全国1時間ごとの人口分布を、24時間365日把握することができます。
性別・年齢層別・居住エリア別に人口構成を把握でき、目的に合わせた分析が可能です。
2013年10月にサービスを開始して以来、観光庁、自治体、民間企業等において広く活用されています。

ドコモの携帯電話ネットワークのしくみを使用して作成される人口の統計情報

日本の人口分布を調べる際に利用されている国勢調査や住民基本台帳は、国や地方自治体だけではなく、さまざまな企業においても用いられ、社会の発展に大きく寄与してきました。しかし、夜間に人は、居住エリアにいると想定されますが、昼間は、平日ならばオフィス街、休日ならばショッピング街など、居住エリアから移動している人が多いと想定されるため、時々刻々と変化する人口の推移を把握することが困難でした。そこでドコモは、携帯電話ネットワークのしくみに着目し、その運用データから人口を推計するモバイル空間統計の提供を開始しました。

携帯電話ネットワークは電話やメールなどを、いつでも・どこでもご利用いただけるよう、各基地局のエリアごとに所在する携帯電話を周期的に把握しています。このしくみを利用して携帯電話の台数を集計し、ドコモの普及率を加味することで人口を推計することができます。これがモバイル空間統計です。

ドコモは、まちづくりや防災計画といった公共分野における実証実験を実施し、モバイル空間統計が広く社会で活用できることを確認しました。そして、公共分野だけでなく学術分野・産業分野においても活用していただけるよう、2013 年10 月に提供を開始しました。

性別・年齢層別・居住エリア別(国内居住者)、国・地域別(訪日外国人)を目的に応じて時間帯別に分析が可能

モバイル空間統計の特長として、次のようなことがあげられます。

全国の人口分布を1時間ごとに把握可能

全国のドコモのサービスエリアが統計対象エリアです。24時間365日の人口分布を1 時間ごとに把握することが可能です。

図1 人口分布の時間変動

 

性別・年齢層別の人口構成が把握可能

性別・年齢層別の人口を把握することが可能です。対象は、15歳から79歳までです。

図2 性別・年齢層別人口

 

居住エリア別に人口が把握可能

携帯電話の登録情報をもとに、居住エリア別の人口分布を把握することが可能です。

図3 居住エリア別人口

 

訪日外国人も把握可能

ローミング情報をもとに、訪日外国人の時間帯別の人口分布や、一定期間の延べ人数を国・地域別に把握することが可能です。

 

サービス開始以降の統計データが提供可能なため、過去から現在までの経年変化を分析可能です。

個人を特定できる情報を排除して安全性を確保
お客さまのプライバシーも厳重に保護

モバイル空間統計は、集団の人数のみをあらわす人口統計情報であるため、お客さま個人を特定することはできません。モバイル空間統計は、次のような手順により作成されています。

非識別処理

運用データから氏名や電話番号、生年月日などの識別情報を取り除く処理

集計処理

非識別化情報から統計的な推計を行うことにより、統計的な「集団に関する情報」を導出する処理

秘匿処理

集計結果に小人数エリアの数値が含まれないようにする処理

図4 モバイル空間統計の処理フロー

 

さらに、ドコモでは、モバイル空間統計を作成・提供する際に遵守する基本事項をまとめたガイドラインを公表しています。

 

モバイル空間統計は、サービス提供を開始して以来、「大規模な人口統計情報を利用したい」、「特定エリアの人口分布を性別・年齢層別に把握したい」、「時間帯別に人口変動を把握したい」など、観光庁、自治体、企業において、さまざまな目的で活用されており、私たちの生活の高度化に貢献しています。

 

※ 「モバイル空間統計」は株式会社NTT ドコモの登録商標です

人口や位置情報を提供するサービスは複数ありますが、モバイル空間情報の優位点は、大量サンプル数から推計される24時間の人口情報であることです。国内約7,500万台※1、訪日外国人約500万台※2の運用データをもとに、目的に合わせた分析ができます。

※ 1 2017 年3 月現在、上記台数より法人名義やMVNO のデータを除いて推計
※ 2 2016 年1 月〜12 月現在、ドコモ独自推計による

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