システム事例(Warpvision)
このコラムでは、映像コミュニケーションを支える技術、利用事例、人と人とのコミュニケーションに関する理論等についてこれまでご紹介してきたが、今後、数回にわたって代表的なシステム事例についてご紹介することとしたい。まず、第一回目は、NTTレゾナント社の高品位映像コミュニケーションサービス「WarpVision」をご紹介することとしたい。映像コミュニケーションサービスは、 ・テレビ電話 ・映像会議、コラボレーション業務支援 ・映像相談、映像受付 ・遠隔広義、研修 ・モニタリング 等の種々の適用領域に分けることが出来る。WarpVisionは高精細な映像会議領域のサービスに位置付けることができる。 WarpVisionの最大の特徴は、非常に手軽に標準テレビ並みの高精細な映像会議を行うことができるという点である。ソフトウェアコーディック型の製品であるが、最大解像度はVGAサイズ(640×480)、MPEG2による双方向最大8MBpsの伝送、低遅延(0.2秒以下)、1秒間に30フレームの映像コミュニケーション機能を備えている。また、H.264/AVCコーデックもサポートしており、上記と同等の高精細映像を約半分の帯域で送信可能としている。書類や電子部品などの細部までも、鮮やかに映し出せることから、広範囲な用途での利用が可能となっている。またソフトウェア・エコーキャンセラを標準装備していること、前述の低遅延技術によって、テレビの生中継を見ているかのような双方向で自然な映像コミュニケーションサービスの提供を可能としている。 WarpVisionの標準システム構成例を図1に示す。簡易なサーバ(普通のPCを利用可能)とクライアントPCを広帯域ネットワークに接続する形態が基本となる。サーバは認証やユーザ管理等を行っているだけで、映像通信は多地点接続装置を必要としないP2P(ピア・ツー・ピア)の接続形態をとっている。通常の構成で5地点会議までをフルメッシュ構成のP2Pの通信で行うことができる。セキュリティは、ユーザ認証、データの暗号化に対応していて、1対1および多地点接続通信における映像、音声データの暗号化通信を実現している。 図2に5地点会議を実施しているイメージ図を示す。アドレス帳から接続先を選択してワン・クリックで呼び出しができるほか、発着信履歴や会議履歴からも呼び出すことができる等、簡単な操作性も特徴の一つであると考える。その他、アプリケーション共有機能、ホワイトボードやチャット機能、保留転送機能、静止画送信機能、履歴管理、CUG(Closed Users Group)設定、代表着信グループ設定などの機能を持つ。また、WarpVisionは、オプションで最大128拠点まで対応可能となっている。これは、NTT未来ねっと研究所で開発された広域自律分散マルチキャスト技術「Flexcast(フレックスキャスト)」とWarpVisionシステムの連携によって実現しているサービスで、遠隔講義や研修サービス等を狙いとしたものである。これについては、次回以降にご紹介することとしたい。






