見積もりの肝 責任の所在
「問題・課題」は早期に発見・関係者で共有するだけではなく、早期に解決しなければプロジェクト進捗の「大きな阻害要因」となってしまう。その結果、見積もり時点の想定を超える「手戻り・進捗遅れ」に結びつき、プロジェクトの「成功のシナリオ」を土台から揺るがしてしまう。従って、開発プロジェクトの運営においては、「問題・課題」を発見してから、いかに早く解決するか、またそれが「クリティカル・パス」になる前にいかに消火するか、が最も重要となる。
「問題・課題の解決の遅れ」による「影響」は、時間軸とともに膨れ上がっていくことは自明の理であり、「開発プロジェクトをもっとも危うくするのが問題・課題の先送り」であることを、肝に命じて行動することである。
開発プロジェクトは、毎日が(大小はあるが)意思決定作業の連続といっても過言ではない。また、「抽象的な曖昧さが存在する概念商品」という特性から、最初から全てを明確に決定できるわけではない(要求仕様等の曖昧さ、不確実さが少なからず残存する)ので、「課題・問題」はどのフェーズにおいても必ず存在する。そのような状況下において、「問題・課題」の所在はわかっているが、自分の仕事ではない、あるいは調整が難しい、決めきれない問題なので関係者で真剣な議論をしない、などという状況が最も危うい。とにかく「問題・課題」が発見・共有された時点でその「問題・課題」を解決する最終的な責任者(責任の所在)をひとり決めることである。
もちろん、その仕事は、「決めること、だけだはなく、決めた事に最終責任をもつ」ことであり、その場限りの簡単な割り切りでは真の意味での「問題・課題」の解決にはならない。従って、「問題・課題」の大きさにより、最適な責任者を決めることがまず重要である。また、解決に要する時間は無限ではない。「解決時期」及び「解決できない場合の対応(上位へのエスカレーション)時期」を「クリティカル・パス」の観点から明確にしておき、その期間を意識して、「汗」と「知恵」を振りしぼり、「意思決定すること」が肝要である。




