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見積もりの肝― 人間中心のプロセス

2006.11.02|失敗しない見積もり このエントリーをはてなブックマークに追加Yahoo!ブックマークに登録この記事をクリップ!BuzzurlにブックマークBuzzurlにブックマーク

 これまでに4回にわたり、「ベクトル合わせ」、「開発現場のコミュニケーション」、「責任の所在」、「ステアリング・コミッティ」について述べてきた。これら「プロジェクトチームの特性」は、「見積もり」を行う際のインプット情報として用いられるが、そのウェイトはかなり大きい。我々SIerにとって、この業界特有の「人間中心のプロセス」をいかにマネジメントしていくかが、プロジェクトの成否を握っているといっても過言ではない。
いくら論理的かつ正確な見積もり(成功のシナリオ=プロジェクト計画)を作っても、それを実行する「人間中心のプロセス」をうまく回さなければ、プロセスのギャップが発生し、失敗プロジェクト(=見積もり誤り)となる。プロセスのギャップは、要求仕様の肥大化、開発後半における大きな手戻りの発生、仕様等の確定遅れや、伝達ミスによる現場の混乱等いろいろな形で現れ、当該プロジェクトが予算超過や納期遅延を引き起こす要因となる。

 従って、「正確な見積もり」を練り上げることも重要であるが、「正確な見積もり」を「正しく実行する」ためにプロセスを進化させ(強化し)、プロセスのギャップの発生を防ぐことも同様に重要である。
具体的には、プロジェクト開始時点において、今回の「プロダクト特性」や「プロジェクト制約条件」から見て耐えうるプロジェクト体制・プロセスを構築すること、また、プロジェクト体制に不安がある場合は、相応のリスク(期間等)を加味することである。
もちろん、プロジェクトは毎回新しい流れで進むため、最初からすべてを見通すことはできないし、毎日のように想定しない「阻害要因」があらゆる場所で発生する。

 そういった意味で、開発プロジェクトはまさに「波乗り」のようなものである。来る波をある程度想定し先手を打ちつつ、ある程度の想定外の波には耐えうる足腰の強さ(強靭性、柔軟性)をもち、うまく「波に乗り続ける」ことが、安定したプロジェクト運営を維持することとなり、最終的にプロジェクトの成功につながる。

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