サービスの特性と価格
前回、サービスの特性として、同時性、不可分性、変動性、非有形性、消滅性という5つを上げた。こうした特性が、我々のサービスの価格にどのように現れているかを説明したい。
内閣府のホームページには、公表された指標についての解説や注目される経済トピックスを紹介する「今週の指標」というページがある。その2006年11月20日付で米国におけるコア消費者物価の緩やかな上昇について分析している[1]。
コア消費者物価とは、変動の大きい食品やエネルギーを除いた物価指数のことを言う。コア消費者物価の動きを、「サービス」とサービス以外の「財」に分けると、2004年以降、両者は経済の需給バランスに合わせ上昇傾向が見られるが、その上昇率は大きく異なっている。
2004年以降「財」の物価については、上昇傾向にありながらも、グローバル化による輸入品の影響を受け価格競争の結果、上昇を抑制され0%から1%の推移である。
一方「サービス」の物価については3%から4%の上昇を続けている。「サービス」の物価はその特性から、「財」の価格に比べ、国際競争の影響を受けにくく、コストに占める人件費の割合が高いことから、米国内の賃金動向の影響を受けやすい。事実、2004年以降賃金の上昇率は緩やかに高まっている。報告の概要は以上である。
「サービス」の特性により、「サービス」の価格は「財」の価格とは異なるメカニズムにより変動するようである。なかでも、サービスの特性により、消費者の選択肢が、「財」に比べて固定化される傾向にあるため、国際競争力の影響を受けにくくなることが推測される。「今週の指標」の2006年6月19日付でも、「サービスには在庫が存在せず、消費の時間的・空間的移動ができないことから消費者の選択肢が狭まりやすく、価格が変動しても需要があまり変動しない(価格弾力性が低い)と考え」られる[2]という記述があり、サービスの特性と価格の関係の一側面を考察している。
以下は、内閣府ホームページ 「今週の指標」へのリンクである。
[1]http://www5.cao.go.jp/keizai3/shihyo/2006/1120/769.html
[2]http://www5.cao.go.jp/keizai3/shihyo/2006/0619/729.html




