米国連邦政府のITガバナンス(その1)
今回から、実用性の高いEAを考える上で共通認識を作るため、「米国連邦政府のITガバナンス」をご紹介していきたい。まず、ITガバナンスとは何か。いくつか有名な定義を紹介する。
1999年に当時の通産省(現経済産業省)が示した見解:「企業が競争優位性構築を目的に、IT戦略の策定・実行をコントロールし、あるべき方向へ導く組織能力」 日本監査役協会 ITガバナンス委員会:「主にIT化により新たに生じるリスクの極小化と的確な投資判断に基づく経営効率の最大化、すなわち、リスク・マネジメントとパフォーマンス・マネジメントであり、これらを実施するに当たっての、健全性確保のためのコンプライアンス・マネジメントの確立である」 情報システムコントロール協会:「ITガバナンスは取締役会および経営陣の責任である。それは企業ガバナンスの不可欠な部分で、リーダーシップおよび組織的な構造、および組織のITがその組織の戦略および目的を保持し拡張することを保証するプロセスから成る」 このうち、情報システムコントロール協会の定義を参考にして、米国連邦政府のITガバナンスを構成する要素を前回同様概念データモデリング記法で表現してみると、図1のようになると考えている。
図1: 米国連邦政府のITガバナンスを構成する要素
図1は前回紹介した図を拡張したものとなっている。そして、EAは全体最適を実現するためのコミュニケーションツール群の一つに過ぎない、ということを示している。
今後、これらのコミュニケーションツールを中心に各要素を紹介していきたいが、次回は最上位の目的である「全体最適の実現」についてイメージあわせをしていきたい。




