高速光アクセスの技術動向について その2 -PON方式に関する近年の標準化動向-
PON方式には複数の規格があり、近年の代表的な規格としては、B-PON (Broadband-PON)、GE-PON(Gigabit Ethernet-PON)、G-PON(Gigabit- PON)等が挙げられる。
B-PONは、既存の電気通信サービスであるATMサービスやEthernetサー ビスが収容できるフルサービス対応を目的として、2003年3月にITU-TでG. 983シリーズとして勧告化された。最大伝送速度は下り622Mbps/上り156 Mbpsで、PON区間の転送フレーム形式はATMを採用している。
一方、IEEEにおいても、PONシステムの更なる高速化を目指し、LANで普及 しているEthernet技術をベースとしたPON方式の標準化を行なっていた。2004年6月にIEEE 802.3ahとして標準化されたGE-PONは、現在、ギガクラスの PON方式として最も普及している方式であり、最大伝送速度は下り1Gbps/ 上り1Gbpsで、PON区間の転送フレーム形式はEthernetを採用している。
また、FSAN(※1)は、B-PONで目指していたフルサービス対応という目的 を継承しつつ、GE-PONシステムで採用されていた光デバイス類を共通化 することで、低コストで更なる高速化を実現することを目指し、新たなPON方 式(G-PON)の仕様検討を進めた。
G-PONは、最終的にITU-TでG.984シリーズとして2006年2月に勧告化され ており、最大伝送速度は下り2.48Gbps/上り1.24Gbps(※2)で、PON区間 の転送フレーム形式はEthernetやATM等さまざまなサービスを収容できる GTC(G-PON Transmission Convergence)と呼ばれるハイブリッド型のフレ ームを採用している。
次回は、日本国内で最も導入実績のある「GE-PON」と、昨年に標準化が完 了し、北米市場等で導入が始まっている「G-PON」の特徴について紹介する。
(※1)FSAN: Full Service Access Networkの略。世界の主要通信事業者や 装置ベンダで構成される業界団体。
(※2)G.984シリーズ勧告上の下り伝送速度は「1.24Gbps/2.48Gbps」の中 から選択。上り伝送速度は「155Mbps/622Mbps/1.24Gbps/2.48Gbps」の 中から選択。現時点では、下り2.48Gbps/上り1.24Gbpsでの実装が主流。




