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サービス産業の生産性 その3

2007.09.21|サービスを科学する このエントリーをはてなブックマークに追加Yahoo!ブックマークに登録この記事をクリップ!BuzzurlにブックマークBuzzurlにブックマーク

前回で生産の種類として、資本生産性、労働生産性、全要素生産性をあげて説明した。製品を生産し市場に供給するという従来の製造業の場合、生産性とは主に生産者側の問題である。この場合は資本生産性や労働生産性という指標をもとに、生産方式について検討することで生産性の向上を実現することができる。一方、サービス産業の生産性については、単純に生産者側だけの問題とはならない。サービスの特性の「生産と消費が同時に行われる」という同時性により、生産者と消費者の共同作業により生産性が決定されるからである。

サービス産業の資本のインプットには、店舗や消費者にサービスを提供するための情報システムなどが相当する。サービス産業の労働力のインプットには、サービス従事者の人数や労働時間が相当する。生産性を向上させるためには、インプットの削減、すなわち資本や労働力の削減を実施する方法もある。具体的には、店舗や従業員を削減したり営業時間を短縮したりすることが考えられる。こうした方法は、事業機会の減少を招き、生産されるアウトプットの減少に直結する可能性が高い。インプットの減少によるアウトプットの減少を回避するために、消費者とのサービスのフロントエンドの外部委託化や集約化が多数行われている。

日本のコンビニエンスストアが公共料金の支払などのさまざまなサービスの受付を行っていることは、外部委託化の顕著な例である。また、旅行代理業務や銀行、保険、証券サービスのWebサービス化は、集約化の顕著な例である。サービス消費者は24時間さまざまなサービスを利用できることをコンビニエンスストアやWeb というインフラから享受している。サービスの生産者のインプットの削減とサービス消費者の利便性の向上が合致することで、サービスの生産性の向上が実現されていると言える。

【参考文献】
[1]サービス・エコノミー 第2版,井原哲夫,東洋経済新報社,1999年.

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