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サービスの規約

2007.10.25|サービスを科学する このエントリーをはてなブックマークに追加Yahoo!ブックマークに登録この記事をクリップ!BuzzurlにブックマークBuzzurlにブックマーク

サービスを利用する際には、サービスの規約に基づいて、サービスの生産者とサービスの消費者のあいだでの合意が必要となる。財の場合は実際の商品を手にとり、Webで商品仕様を調べ、財がもたらすであろう効果を調査し、財の購入の是非についての判断を行う。

サービスの場合は、パンフレットやWebで提供されている情報やサービスの試用などで、その提供形態を調査し、サービスの利用を決定することが多い。また、サービスに関しては明確に規約が存在し、規約がサービスの範囲を厳格に規定している。サービスの非有形性の特徴から、サービスの規約は財のそれと比べいっそう重要なものである。今回はサービスの規約に関する科学的な研究を紹介する。

Antonら[1]の2004年の研究は、米国の9つの金融機関が公開する40のプライバシーポリシードキュメントを対象にしている。このドキュメントを、ゴール指向要求工学[2]の手法を利用して、各金融機関のドキュメント内の記述内容を「どのようなゴール(目的)を示しているのか?」という問いかけに回答することで分析し、プライバシーポリシーに関するゴールの抽出を行った。抽出したゴールに基づき、同一金融機関内や異なる金融機関間のプライバシーポリシーの記述の統一の必要性の提案と、プライバシーポリシーどうしの矛盾の検出方法の提案を行っている。またプライバシー保護の読みやすさの検証方法の提案もしている。Antonらの研究は、サービス規約を科学的に分析し、公開されているプライバシーポリシーの記述に対する問題点を指摘している。サービス生産者と消費者のあいだでの適切な合意を得るためには、このようなサービスの規約に関する科学的な分析を行う研究が必要である。Antonらの研究の内容については次回以降少し詳しく説明する。

【引用文献】
 [1]A. I. Anton, J. B. Earp, Q. He, W. Stufflebeam, D. Bolchini and C. Jensen: Financial Privacy Policies and the Need for Standardization, IEEE SECURITY & PRIVACY, pp36-45, IEEE COMPUTER SOCIETY (2004).

【参考文献】
[2]山本修一郎,ゴール指向による!!システム要求管理技法,ソフト・リサーチ・センター,2007

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