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伝送路網OpS (3)

2007.11.08|OpSソリューション このエントリーをはてなブックマークに追加Yahoo!ブックマークに登録この記事をクリップ!BuzzurlにブックマークBuzzurlにブックマーク

1980年代のスタッフ多重(非同期多重)の時代には、64kbpsの電話回線速度から1.544Mbpsのデジタル1次群、そして397.2Mbpsのデジタル4次群まで複数の多重化レイヤがあり、それぞれの多重化パス単位で全国網が構成されていた。最上位の伝送路あるいはケーブルが故障すると、そこに収容される全ての階層の伝送パスで警報が発生する。故障した伝送路区間に比べて下位の多重化パスは様々な経路を通って全国に張り巡らされているので、大束伝送路の故障は面的に全国に波及する。たとえば東北地方の伝送路の故障によって、札幌と那覇を結ぶ1.5Mのパスに警報が発生することもあり、その終端点では何が起こったのかすぐには把握できない。実際には全国あちこちで工事によるケーブル断や装置故障が起きるためにさらに複雑になる。全国の伝送路警報を収集し、関連のあるものを分析処理して不要な警報を識別するために伝送路網監視システムの開発が進められた。

最初の監視システムは1980年代終わりに完成した。DIPSのミニコンを県域単位に設置して各エリアの伝送装置の警報を収集し、さらに全国面に設置した上位システムで全国一元的な故障原因区間の特定を行う構成であった。これは非常に革新的なシステムであったが、大きな問題があった。伝送路故障から影響を受ける多重化パスと回線を漏れなく洗い出すには、正確な伝送路網のデータベースを保有し、その精度をリアルタイムで高く維持する必要があったが、この頃のデジタル伝送装置(スタッフ多重装置)には遠隔制御能力が無く、OpSには開通後に帳票から個別にデータを手投入して最新化することでDBを維持することになっていた。このような仕組みで精度を100%に維持するのは難しく、全国各地で日常行われている故障時の切替作業や支障移転などの状態をリアルタイムで反映することも困難であった。後に設計システムからデータを流通できるようになって全体の精度は格段に高まったが、肝心の回線開通や切替作業自体が遠隔操作でなかった(ジャンパー工事だった)ので、作業後のデータ維持管理は現場の手作業であり、本質的にリアルタイムの精度は望めなかった。

この問題は、先に述べたSDH(同期ディジタルハイアラーキー)伝送装置が導入され、伝送路・パスの遠隔設定試験が可能となって解決した。このシステムでは制御OpSと監視OpSが共通の伝送路網データベースによって一体化されており、装置の建設工事時に制御OpSに装置情報が登録され、伝送路の開通あるいはクロスコネクト(電子ジャンパー)によるパス・回線の編集時にその設定状態が登録される仕組みとなった。開通試験あるいは何らかの切替作業による網データの変更はそのまま登録されるため、監視OpSはリアルタイムに更新されたデータベースを参照して、生の故障警報からそれが影響を及ぼすパス・回線を検索し、関連する複数の警報からその原因故障を探し出して不要な警報を抑止することができるようになった。

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