その橋を渡れるか・・・
今から8~9年ほど前のこと。ベンチャー企業のオーナーと知り合った。
彼の会社もぷららと同様、インターネットのプロバイダーをやっていた。
規模も当時はほぼ同程度。少しだけぷららの売り上げの方が大きかった。
年齢も同年代ということで話が合った。そして違うところは、彼は会社の
オーナー社長ということであった。もともとはサラリーマンで1回転職したが、
その会社が買収されたときに独立したとのこと。
われわれの年代は終身雇用、年功序列が当たり前の時代。
「よく独立したものだ」と、その勇気に感心させられた。人間はもともと 臆病なもの。
そして年を取るとともに保守的になってくる。本当はそれを やってみたいのだけれど、リスクが大きい場合は「失敗したらどうしよう」 などと考えて尻込みしてしまう。傷つくのが怖いのだ。
例えて言えば次のような状況ではないだろうか。
「ここに1本の橋が架かっている。向こう側は霧に覆われてよく見えない。
橋の向こう側には、沢山のダイヤモンドが転がっているという。
しかし、それは噂であり、ダイヤモンドはないかも知れない。
また、行ったはいいが、道に迷って帰って来られないかも知れない。
さあ、このときにあなたはこの橋を渡りますか。」
この質問を、このオーナー社長にしてみた。
すると、即座に「私なら渡ります。こんなものは渡ってしまえば、どうってこと ないんですよ、板東さん」と言われた。
「さすがに、この辺が違うんだなあ」と、サラリーマン根性が染み付いていた
私としては大いに感心させられた。
当時、この社長の会社は既に株式を店頭登録しており、インターネットバブルで
株価は急上昇。莫大な個人資産(約400億円)を手にしていた。
このケースは、100年に1度あるかないかというインターネットバブルに
うまく乗ったことが幸いしたと思う。他の人が、この幸運を真似するのは難しいし、
よほどの強運の持ち主でないと失敗するだろう。
しかし、このチャレンジ精神、リスクテイクしてでも新天地を開拓したいという
心意気、勇気は大いに見習うべきだと思う。日本も高度成長期が終わり、
これからは大きな成長は難しい時期に来ている。
みんなが安定志向で新しいもの に挑戦しなかったらどうなるだろう。
新興国に、また海外のライバル企業に追い 上げられ地盤沈下するだけだ。
今こそ、新しい分野、未知の世界にチャレンジする人材が求められる。
そのためには、価値観の転換が必要だと思う。人は周りの人間がどういう行動を
して世の中に認められ賞賛されるかを良く見ている。
そして、その行動を真似 しようとする。従って、これからはチャレンジ精神旺盛な人、
リスクテイク できる人、未知の世界に架かる橋を渡る人が賞賛されるべきと考えます。




