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FMCを実現するIPモビリティ技術 その4―課題―

2008.12.25|新ネットワーク このエントリーをはてなブックマークに追加Yahoo!ブックマークに登録この記事をクリップ!BuzzurlにブックマークBuzzurlにブックマーク

ここまで異メディア間ハンドオーバを実現する、いくつかのIPモビリティ技術を紹介 してきた。しかし、パケットのロスを抑えた、よりスムーズなハンドオーバを実現する ためにはいくつかの課題がある。

以下のようなメディアAとメディアBという2種類の無線システムが存在する例を考え てみよう(図1)。

「①メディアAのみ届くエリア」から「②AとBの両方が届くエリア」、 「③メディアBのみ届くエリア」へ移動する場合、メディアAの基地局から電波が届か なくなる前にメディアBの基地局との接続を済ませていなければならず(「切れる前 につなぐ=Make Before Break」と呼ばれる手順)、エリア②のどこかで通信経路を メディアA側からメディアB側に切り替える必要がある。

電波の弱いメディアを使用 すると通信の品質が良くない(パケットロスが発生する)ため、どちらのメディアを 使って通信するのかの判断に、IPレイヤだけでなく電波の強弱や混み具合なども 含めて総合的に選択するような、切替判断の高度化が求められる。

図1:Make Before Break

また、移動端末・無線デバイス側の仕組みの課題だけでなく、各メディアのネット ワーク同士がどのような形態で接続されるのかも重要な検討課題である。これまでの解説ではすべてレイヤ3レベルの疎通が前提になっていた。しかしながら 現実問題としては、各ネットワーク(事業者の網)の接続方式においては、何らか のトンネリング技術が使用されていたり、アプリケーションレイヤゲートウェイなどで 限定的な疎通しか保証されていなかったり、さまざまな制約がある場合が想定 される。ユーザの実際の通信だけでなくハンドオーバに必要な制御を含めた通信が、 複数のメディア全体で保障されるような接続形態を考えていく必要がある。

このようないくつかの課題をクリアしていけば、将来、常にいずれかのメディアの ネットワークに接続出来る程の通信インフラが整備され、費用・契約や制度等の 面でも問題なく常時利用できるような環境が整えば、IPモビリティ技術によって もたらされるスムーズなハンドオーバによって、ユーザは現在使用している通信 メディアを意識せずに、ひとつの広大なネットワーク空間を快適に行き来することが できるようになるだろう。

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