高品質で安定したサービスを支える監視技術 その1-サービス監視の必要性と監視の基本技術-
近年では、国内のインターネット普及率が急増し、またその利用用途も電話・映像配信など、より高い信頼性が求められるサービスが増えてきた。
装置故障は、その規模大小に関わらず、未然防止、および故障が発生した際は、いかに早急に発見・対処するかがネットワーク運用上の検討テーマである。
そこで必要となるのが、提供しているネットワーク・サーバ等監視である。ここで述べる監視とは、サーバ・ネットワーク、およびこれらの中を流通するトラヒック量や種類を確認し、異常発生有無を確認する行為である。
サービス監視を行わなかった場合、例えばネットワークでのトラヒック量圧迫を発見できず、利用者に、インターネット接続遅延、音声の遅延、映像劣化などの影響が出る。そのため、サービス監視は、利用者にとっても、サービスを快適に使用するために必要不可欠である。
1-2.監視システムの基本技術装置が何百台にも及ぶネットワークやサーバをチェックし、サービス全体の挙動を管理することは困難であるため、監視には「Simple Network Management Protocol(SNMP)」を実装したシステムが一般的に利用されている。
SNMPは監視システム側で動作する「SNMPマネージャ」と監視される装置側(以下、監視対象装置)で動作する「SNMPエージェント」から構成され、SNMPマネージャがSNMPエージェントに対して、定期的に監視対象装置に故障がないかの導通試験(ポーリング)や、監視システムが、監視対象装置から装置状態情報を取得する行為により、サーバやネットワークの正常性を確認するものである。
なお、装置状態の取得にはMIBとよばれるRFC規定フォーマットによるデータを用いる。
MIBは、監視されるSNMPエージェントが保持している管理情報のデータベースであり、どのベンダ装置も統一した情報を扱う標準MIBと、ベンダ固有の情報を扱う拡張MIBがある。
加えて、SNMPには装置状態が変化した際に、装置自身がアラートをあげる、「SNMP-Trap」と呼ばれる仕組みも存在する。
しかし、SNMPの機能のみ利用すれば、“高品質で安定したネットワークを運用できる”とは言えない。
次回以降は“高品質・安定したネットワークの実現” に向けた監視の課題と、それに対する解決方法について説明する。




