誰でもわかるPWR
PWRというありそうでなかったちょっとおもしろいモバイルルーターが間もなく発売される(2010年6月24日から)。PWRとはPersonal Wireless Routerの略で、持ち運び可能なインターネット接続用ルーター、いわゆるモバイルルーターの1つである(個人的にはPWRというと原子炉を思い浮かべるが…:これは余談)。NTT-BPとバッファローで共同開発されたもので、商品名は「Portable WiFi」、大きさはケータイ電話サイズ、定価37000円だそうだ。
個人や家庭の中において、複数のパソコンはもとよりテレビ、ビデオレコーダー、ゲーム機、デジカメなど様々な機器がインターネットにつながる時代になった。とはいえ、機器ごとに別々にインターネット接続回線を用意するのは無駄なので、複数機器を1台のルーターを介してまとめてネット接続するのが常である。これを家庭内だけでなく、戸外や移動中においても可能にしようというのがモバイルルーターである。即ち、モバイルルーターをポケットやカバンの中にいれて持ち歩けば、いつでもどこでもパソコンをネットにつなぎながら、デジカメで写真をアップしたりネットゲームを楽しめるのである。
まだあまり一般には知られていないようだが、実は既に10種類以上のモバイルルーターが売られている。既存のモバイルルーターとこのPWRの大きな違いは、“コグニティブ機能”を世界で初めて搭載したことだ。これまでのモバイルルーターは、公衆無線LANやWiMAX、3Gケータイ、PHSなど1つの特定の接続方式にしか対応していなかった。なので、公衆無線LANでは接続できるエリアが限定されていたし、3Gはどこでもつながるもののスピードが遅いわりには料金が高かった。これに対し、PWRは“コグニティブ機能”によって、複数の接続方式の中からその場で最も適する方式をルーターが自動的に選んで接続してくれるのである。3Gでつないでいても、公衆無線LANのエリアに入れば、自動的にそちらへ切り替えてくれる。家に帰って有線で光ファイバーにつなげば、もちろんそちらが自動選択される。
話題のiPadももちろんPWR経由でネット接続できる。直接3G経由で使うにはソフバンに限定されるiPadであるが、なんのことはないPWRとセットにすれば1万円安いWiFi専用モデルでキャリアを気にせずどこでも使えることになる。iPadに限らず最近利用者が増えているスマートフォンだって、通話以外はPWR経由でネット接続する方が速くて安価になりそうだ。
これまで、どこでもつながるのはケータイしかなくて、ある意味仕方なくケータイの小さな画面でメールやネットブラウズを使ってきたといえる。どこでもつながるPWRの登場で“モバイルライフ”が大きく変わりそうな予感がする。




