誰でもわかるキュレーション
昨年あたりからICT関連でキュレーション(digital curation)という言葉を耳にするようになった。博物館や美術館の学芸員をキュレータ(curator)と呼ぶらしいが、キュレーターの仕事は各種資料を収集・整理し、わかりやすく展示(キュレーション)すること。これが転じて、「膨大なネット上のデジタル情報をテーマに基づいて収集・整理し、Web等のコンテンツとして共有すること」を(デジタル)キュレーションと呼ぶようになったらしい。関連する情報へのリンクやコメントを集めた、いわゆる「まとめサイト」と呼ばれているものがこれだ。
Webと検索サービスで、大量の情報にアクセスできるようになった。しかも、ホームページ等のスタティックな情報だけでなく、TwitterやFacebookで本来ならその場で消えてなくなる“つぶやき”まで知ることができる。ただその量があまりにも膨大になったので、それら全てに目を通すことは不可能であり、google検索しても思うところの情報を見つけ出すのに大変苦労する時代になった。そこで人気を集め始めたのがキュレーターによる「まとめサイト」なのである。グーグルのように、全世界の情報を“ロボット”で集めてきて索引を作って何でも1秒もかからずに引き出せるようになったが、とても使いきれなくて、その方面に詳しい“人”が整理してくれたところから選んで来るということなのだろう。
「まとめサイト」の代表例が“NAVER(ネイバー)まとめ”だ。トップページは「まとめのまとめ」になっていて、ニュース・政治経済・ファッション等々いろんなテーマの「まとめ」にアクセスでき、そこから関連情報を簡単に手にできる。もちろん自分がキュレーターになって「まとめ」を作成することもできる。ネイバーによると、誰でも情報をデザインできる場所、だそうだ。インターネット上で見つけた、あらゆる情報を、自由に組み合わせ、ひとつのページにまとめて、保存、紹介できる。IDとパスワードを取得してログインし、まとめ作成のページを開く。白紙のページにまとめのタイトル名を付け、アイテム追加機能を使って、リンク・写真・動画などペタペタと張っていけばそれで「まとめ」ページが出来上がる。もちろんTwitterも貼付け可能だ。ドラッグ&ドロップでページレイアウトも自由に変えられる。面白いのは「まとめ」ページの中に広告のスペースがあり、ここから「まとめ」作成者に利益還元もされるのだ。これなら誰でもキュレーターになれそうだ。
ブログやSNS等様々な情報発信がされるようになってきたが、キュレーションという形での“情報の存在を知らせる情報”の発信は益々重要度を増してくるに違いないだろう。




