読者からの質問

質問(1 )ドットコムという言葉が流行っていますが、どういうことでしょうか?

ドットコムは、.com のことで、インター ネットが流行りはじめたころは、アメリカ の企業のドメイン名の後についていました。 日本の企業は、bcm.co.jp のように表示され ていました。当時は、.com は、怪しいサイトも多かっ たので、日本ではあまり注目されませんでした。

ところが、EC (Electronic Commerce )といわれる インターネット上での商売が普及するのに伴い、アマゾ ンドットコム(Amazon.com )のように、.com がサー ビス名として使われるようになりました。最近、日本で も、co.jp よりも、.com を取得する企業が増えています。 NTT コミュニケーションズは、ntt.com を取得していま す。

.com の前は、ドメイン名といわれ、企業名などを表 します。ドメイン名は、I n t e r N I C (h t t p :// www.internic.net )が管理しており、基本的に早い者勝 ちで取得できます。登録するときには、事前に登録済み かどうかをチェックしておく必要があります。たとえ ば、
http://www.whois.corenic.net
にアクセスして、自分がほしいドメイン名を指定すると、 登録済みかどうかをチェックしてくれます。登録商標と 同様、めぼしいドメイン名は既に登録済みになっていま す。興味がある方は試してみてください。

質問(2 )スキャナなどPC 周辺機器は、USB 接続に変わってきました。ビデオ はIEEE1394 のようですが、今後はどのようになっていくのでしょう か?

Windows 95 にUSB (Universal Serial Bus )インタフェースが採用された当時は、 マウスやキーボード程度しかつながるもの がありませんでしたが、最近は、スキャナ、 プリンタ、モデム、TA 、スピーカなど、ほとんどの周 辺機器がつながるようになりました。

USB の特徴として、次の3 つがあります。
●最大127 個の周辺機器を数珠繋ぎに接続できる (Daisy Chain )。
●PC の電源を入れたまま、接続したり切り離したりで きる(Plug and Play )。
●最大12 Mbps の転送速度が出る。

これと似た規格として、IEEE 1394 というのがありま す。デジタルビデオカメラのデータをPC に取り込むと きのインタフェースとして知られています。こちらは、 転送速度が最大400 Mbps 出るので、映像データなど大 容量のデータ転送に向いています。

という棲み分けがなされていたのですが、今後はこの 棲み分けが曖昧になりそうです。現在のバージョン USB 1 .1 に対して、今年末にはUSB 2 .0 が実用化される 見込みで、なんと最大転送速度は480 Mbps になります。 そうなると、PC のハードディスクを含むほとんどの周 辺機器がUSB 接続ですんでしまいます。来年には USB 2 .0 対応の製品が多くなるでしょう。

質問(3 )デジタルカメラなどに使用するメモリカードには、いろいろな種類があ るようですが、どのような違いがあるのでしょうか?

読み書きができて、電源を切ってもその 内容が残っているメモリがほしいという要 望が出てきて、開発されたのがフラッシュ メモリです。このフラッシュメモリを利用 して、次のような、さまざまなメモリカードが開発され ています。

●ATA Flash :PC (PCMCIA )カードタイプのメモリ で、現在は350 MB の容量まであります。
●コンパクトフラッシュ(Compact Flash ):ATA Flash よりも小型で、Windows CE 機やザウルスなど で使えます。最近はデジタルカメラにも使えるものが 出てきました。現在の最大容量は、128 MB です。
●スマートメディア:以前は、SSFDC (Smart State Floppy Card )と呼ばれていた、切手のような小さく て薄いメモリです。小さい分、最大容量は64 MB にな ります。
●マルチメディアカード(Multi Media Card ):スマ ートメディアと同様に小さいメモリです。セキュリテ ィ機能をもっています。現在の最大容量は32 MB で す。
●メモリースティック:チューインガム型のメモリで す。著作権保護技術(Magic Gates )にも対応してい ます。現在の最大容量は32 MB です。
●SD メモリカード:著作権保護技術(SDMI 、Secure Dijital Music Initiative )に対応したメモリカードで、 形状はマルチメディアカードに似ています。

質問(4 )MP3 が話題にもなり問題にもなっているようですが、どういうことな のでしょうか?

音楽CD に記録されているデータをそのま まPC で使うデータ(WAVE 形式)に変換 すると、3 分程度の曲で約40 MB にもなり ます。ですから、多くの音楽データをPC に 保存しようとするとハードディスクはたちまちパンクし てしまいます。インターネットで配信しようとすると、 とんでもない時間がかかってしまいます。

そこで、聴感上の音質を落とさずに圧縮する方法とし て開発されたのがMP 3 という技術です。MP 3 は、 MPEG-1 Audio Layer 3 の略であり、ISO のワーキンググ ループであるMPEG が制定した音声情報圧縮の国際規 格です。どの程度圧縮できるかというと、指定方法にも よりますが、だいたい、元のデータの1 /10 程度になりま す。ですから、なんとか、インターネットでのダウンロード にも耐えられる容量におさまります。マッチ箱大のMP 3 プレーヤも発売され、マニアの間で評判になっています。

ただし、著作権を保護する機能がないので、マニアが 勝手に音楽CD の曲をMP3 に変換しインターネットで公 開するというようなトラブルが発生しました。現在、商 用で音楽配信をするサイトは、著作権を保護する機能を もった圧縮技術を使っています。

フリーの変換ソフトや再生ソフトも多く出回ってお り、MP3 は、個人で楽しむ限りは、ひじょうに便利な しかけです。