秘密分散技術の初の国際標準にNTTの秘密分散技術が採択
NTT
2017年10月23日
日本電信電話株式会社（以下、NTT）は10月23日、同社の研究所が開発した秘密分散技術が、国際標準化機構（ISO）が発行した秘密分散技術発の国際標準［1］において、標準技術として採択されたことを発表した。
秘密分散技術の背景には爆発的なデータの増加がある。災害時のデータ消失対策などデータの可用性が求められるのと同時に、情報漏えい対策などの安全性も求められている。
秘密分散技術は、データに特殊な符号化を施して複数の断片に分割することで、個々の断片からは情報が漏れないようにしながら、いくつかの断片が消失しても復元を可能にする技術だ。これまで、可用性と安全性を両立させるオンラインストレージの実用化や、データを秘匿しながら分析も可能な秘密計算技術の研究開発が進んできた。
しかし秘密分散技術には多くの方式が存在し、利用者は適切な秘密分散方式を選択することが難しかった。秘密分散技術の国際標準が発行されたことにより、国際機関から認められた安心・安全な秘密分散方式を選択できるようになった。
NTTは今後、秘密分散技術を用いた安心・安全なストレージサービスの事業展開や、OSSコミュニティへの貢献を進めると同時に、秘密分散技術を用いたデータ保護と分析を両立できる秘密計算技術の研究開発を通じて、安心・安全なデータ流通社会を構築していく、としている。
［1］ISO/IEC 19592-2 Information technology — Security techniques — Secret sharing — Part 2: Fundamental mechanisms
NTT持株会社のニュースリリース
http://www.ntt.co.jp/news2017/1710/171023a.html
