NTT、三宮地下街「さんちか」でAIを用いた人流予測および最適機器制御の実証

「三宮地下街『さんちか』から、神戸のスマート化が始動!」 AIが地下街全体の人の行動を予測、気流制御で冷暖房消費を大幅削減

NTT, 神戸大学, 日建設計総合研究所, 創発システム研究所, 神戸地下街, 神戸市 2017年11月17日

NTTは2017年11月17日、神戸大学や神戸市等が共同で行う「人流・気流センサを用いた屋外への開放部を持つ空間の空調制御手法の開発・実証」において、AIを用いた人流予測および最適機器制御技術を用いて技術協力を行うことを発表した。

この取り組みは、神戸大学、日建設計総合研究所(NSRI)、創発システム研究所が、環境省/CO2排出削減対策強化誘導型技術開発・実証事業の採択を受けて、平成29年度~31年度の3年間に渡り実施する。神戸の中心市街地に位置する三宮地下街「さんちか」を対象としており、神戸地下街がフィールドを提供する。

神戸大学、NSRI、創発システム研究所は共同で、人の行動を予測し空気の流れを制御する次世代の空調制御技術の開発を行い、消費電力削減等により、約50%の省エネ・CO2削減※1を目指す。

  • ※1 対象設備に対する削減量

 

システム制御イメージ

 

屋外への開放部を持つ地下街や駅、空港等では、一般建物と比べ冷暖房の負荷が大きい。加えて人の行動特性は複雑であることから、真に効率的な冷暖房や換気は難しかった。

しかし近年のIoT技術の進展等により、詳細なデータを収集して適切に空調を制御し、CO2の排出削減を実現できる可能性が出てきた。

そこで本事業では、季節や時間帯に応じた換気のコントロールや、人流・気流センサによる地下街の環境状態把握と予測を行う。そしてその結果に基づき空調をスマートに制御し、冷暖房消費を最小化して電力を削減することを目指す。

従来のような空間への均一的な空調に対して、人の近傍にあるやや快適な空気の再利用に気流による扇風機効果を加え、必要最小限のエネルギーで空調と換気を行う最先端の技術を開発する。

また、AI(人工知能)を用いたリアルタイムなデータ収集・分析・制御手法による人流予測、気流予測、また空調・換気制御を行い、その実効性を検証するとしている。

 

NTTによるニュースリリース
http://www.ntt.co.jp/news2017/1711/171117a.html