●理想的なビジネスプラットフォームを構築するEAIソリューション

【NTTソフトウェア戦略ソフトウェアのNo.1であるeAI】
NTTソフトウェアのエンタープライズ統合ソリューション
「ebPowerSynergy(R)


 企業内業務アプリケーション統合「EAI」という言葉は、1998年頃に米国で登場した。その後、企業間システムあるいは行政サービス等での統合を加えた業務環境へと適応範囲を拡大した。さらに、近年はビジネスプロセス統合による企業活動全体の最適化とビジネスインテリジェンス活用によるリアルタイム経営を可能とするアプリケーション統合「eAI(eEnterprise Application Integration)」へと発展を遂げ、世界中のCIOから最も注目されている技術のひとつとなった。eAIのeはelectronicだけでなく、extended、enhanced、empoweredの意味まで含んで進化していることを表している。

■企業における情報武装化の現状

(1)情報武装化の評価

 企業の情報武装化の進展は、コンピュータの発達とともに急激に加速した。情報武装化への投資は、決して安いものではないため、効果の高いところから実行に移される。したがって、現時点で企業が理想の環境を実現できているかというと、必ずしもそうではない。

 ここでは、これまで投資された情報武装化環境を、@全体最適と部分最適のバランス、A顧客中心のスピード経営、BBPR (Business Process Reengineering)の追求、の観点から、「企業活性化のために何をすべきか?」について、述べる。

@全体最適と部分最適のバランス

 企業の情報武装化は、統合化と分散化の歴史で、システムの主要技術がメインフレーム、クライアントサーバー、インターネット(Webシステム)、Webサービスへと進化している。また、図1に示すように、業務アプリケーション、データ、運用の観点からみて、4段階の発展形態があるが、情報武装化への投資は、それぞれの時期にROI(Return On Investment:投資回収率)を最大とする方式が選択されてきた。現時点でみれば、部分最適になっている過去の投資は、オープンシステムの活用、変化への即応、企業内もしくは企業間との連携、全体最適との整合などの課題を残している。これらの課題を解決するには、図2に示すように、個別に構築されてきた情報武装化環境とだけでなく、新規に追加される業務アプリケーションを含めて、「スピード」、「柔軟性」、「高ROI」を実現する業務アプリケーション(システム)統合アーキテクチャが必須である。


図1 情報武装化の進展


図2 業務アプリケーション、またはシステムの統合アーキテクチャ

A顧客中心のスピード経営

 業務アプリケーションを企業が導入する場合、以前はSIerが少なかったので、ハードウェアメーカーが、ハードウェア装置、OSだけでなく、ミドルウェアなどを高位プラットフォームとして提供し、業務アプリケーションの開発パワーも大きい会社が安心して任せられる業者として選択された。

 しかしながら、今やそのモデルは一変してきている。顧客自身が、自分の拘えている問題点や課題を解決してくれるパートナーを選択する時代になっている。したがって、それらのプレイヤーにとっては、顧客サイドに立って、問題点や課題の分析、評価から情報武装化の構想を提案できることが重要である。

B変化・BPR の追求

 企業は、ビジネスの変化を先取りしたスピード経営とその変化に即応できる情報武装化環境の整備が求められている。これを可能にする方法として、既存業務システムを活用し、新規業務だけを開発し、両者をつなぎあわせ、統合業務システムとしてリニューアルすることが考えられる。たとえば、会計システムの変更、企業活動の国際化、eビジネス展開、規制緩和による新規ビジネス進出などのための新規業務システムと、過去から営々と構築整備してきたレガシーシステムとを有機的に統合する。この統合環境では、レガシーシステムと新規業務システムのデータが利用可能となるため、ビジネスプロセスの最適化が容易であり、将来への可視性が高まる。

(2)情報武装化における課題

 各企業は個別システム構築から全体最適を図りつつ、変化への即応を求められるシステムの構築へと大きな曲がり角にある。情報武装化の現状と課題を表1に示す。


表1 情報化の現状と課題

 現状の全社的な情報武装化の一番の問題は、全社レベルで戦略を策定し、プロジェクトを推進していける人材が不足していることである。これを克服するには、個別目的ごとに構想されたシステムの構築、維持されてきたものをボトムアップ的に全体的な体系として組み立て直すのではなく、システム間の統合・連携をおこなう機構のなかに、それぞれの設
計思想を明示的に表現することが重要である。

■全社アクティビティの高度化

 これまで述べたように、経済不況のなかで企業が勝ち抜くために取組む情報武装化は、それぞれの企業が置かれた状況により戦略が異なるが、個々の機能を追加することよりも、@最小の投資額で、Aビジネスそのものの視野を広げ、Bタイミングよく的確な意思決定し、C最大の投資効果、をもたらす施策でなければならない。そのためには、ビジネスがリアルタイムに処理している情報とメガトレンドを確実に把握し、将来を展望する必要がある。24時間毎のバッチ処理の結果を待ったり、指示を出して必要情報を収集したりする余裕はない。どこがボトルネックか、答えはどこか、即判断しなければならない。

(1)ビジネスのリアルタイム連携

 企業活動におけるビジネスをリアルタイムに関連付けることで、そのアクティビティはより高度なものとなり、企業の活性化、エンパワーメントが可能になる。そのためには、@企業内システムの統合、A企業間ビジネスの連携、Bビジネスプロセスの統合、C全社アクティビティの分析・評価、が必要となる。

 これらの機能を実現する手段として、eAI、Webサービス、BAM(Business Activity Monitoring)が存在する。eAI、Webサービスは、上記の@ABに着目し、BAMは@ABを前提にCを視野に入れた概念である。

(2)アプリケーション(システム)統合アーキテクチャ

 代表的なアプリケーション(システム)統合アーキテクチャとして、eAIアーキテクチャの核部分を図3に示す。ここでは、メッセージをルーティングするブローカーとアダプタがキーになる。標準アダプタが使えれば、短期間で構築可能となる。Web サービスでは、サービスを登録・仲介するブローカーから紹介された当事者同士がビジネスプロセスをつなぎあわせる仕組みであり、オープンなネットワークを介することで、よりダイナミックな連携が可能になる。


図3 eAI構成

■NTTソフトウェアが提供するエンタープライズ統合ソリューション「ebPowerSynergy」

 インターネットの世界で、ネットワークの価値は当該ネットワークに接続された利用者の二乗に比例するという仮説がある。これまでの情報武装化投資を統合および連携させるために、基幹系を含めた企業内の全業務(イントラネット)、関連企業との間でのシステム連携(エクストラネット)を接続するときに、eAIの価値も最大になると期待される。

 また、eビジネス、e行政が進展するなかで、既存システムとの統合は、運用の自動化だけでなく顧客へのワンストップリアルタイムサービスの提供につながる。

 これらのことが、eAIが戦略ソフトウェアのNO.1として評価され、ビジネス的にも市場規模が拡大している理由だと想定される。

 NTTソフトウェアでは、eAIビジネスとして、企業内システムの統合、企業間システムの統合、ビジネスプロセスの統合によるソリューション「ebPowerSynergy」を提供している(図4参照)。


図4 ebPowerSynergy概念図

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(こちらは2002年12月号になります)

(この続きの内容)
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■今後の展望

 

 


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