●ブロードバンド時代をリードするネットワークソリューションカンパニー“SC ComTex”の全貌
 エスシー・コムテクス
 通信システム本部VoIPネットワーク
 営業部

 副部長 日下部 俊彦氏


エスシー・コムテクスのVoIPトータルソリューション
−VoIP 端末からソフトスイッチ、アプリケーションサーバーまで、多くの導入実績を誇る−

■VoIPトータルソリューションを提供するエスシー・コムテクス

 本年7月末に360万回線を突破したADSL、伸長著しいCATV、さらには急速に普及しつつあるFTTHなど、ブロードバンドアクセス環境が急速に拡大している。また、IPネットワーク関連機器の高機能化などの利用環境の変化から、IPネットワーク上で様々なアプリケーションが展開されている。とりわけ注目を集めているのがVoIP(Voice over IP)技術を活用したIP電話サービスだ。

 総務省も去る6月14日、IP電話サービスの本格的な普及に向けて、IP電話専用の番号を「050」から始まる11 桁の番号としていくこと、IP電話における音声伝送の品質や音声の遅延などについてサービス基準を定めてIP電話サービスを提供する事業者に対し品質維持を義務づけるなどの方針を打ち出した。

 一方、IP電話を放送、インターネット接続に次ぐ第3のサービスと位置付けているCATV事業者の動きも活発だ。この8月27日には、関西・中部・東海・首都圏のCATV事業者など9社1団体(参加・接続84社局)が、IP電話サービスの具体化を図るため、CATV広域連携による「広域ケーブルフォン検討会」を発足、来春のサービス開始を目標に検討を始めた。

 このような市場の盛り上がりを背景に、ネットワーク機器ベンダーなどが、シェア獲得を目指して熾烈な競争を繰り広げている。その中にあって、エスシー・コムテクスは、大手キャリア、CATV事業者、ADSL事業者などへIP電話サービス用のシステムを多数導入している。

 IP電話サービスを提供するためには、@サービス品質の確保(QoSの管理、輻輳に対するトラフィック制御)、A既存電話網との相互接続や事業者間の相互接続、B番号管理、番号ポータビリティ、C緊急通話・重要通信の確保、Dセキュリティ対策(Firewall/NAT対応)、E課金・事業者間精算処理などが必要となる。エスシー・コムテクスは、これらの課題解決に向けたソリューションの提供に取り組むと同時に、VoIP端末から、VoIP対応Firewall/NAT 装置、電話網の交換機に相当するソフトスイッチ(Class4/5)、既存電話網との相互接続を行うメディアゲートウェイ、共通線信号網(SS7網)との相互接続を行うシグナリングゲートウェイ、さらには電話会議、Webカンファレンス、ユニファイドメッセージ、ボイスメール等の付加価値サービスを実現するアプリケーションサーバー/メディアサーバーまで、VoIPのトータルソリューションを提供している(図1参照)。


図1 エスシー・コムテクス社のVoIP トータルソリューション

 「我々の最大の特長は、加入者宅に設置するVoIP端末から、VoIP上の付加価値サービスを提供する製品まで、VoIPのトータルソリューションを提供していることと、大手キャリア、CATV事業者、ADSL事業者などへ多くの導入実績を持っていることです。特に、本年5月にZTV社様が世界初のDOCSIS1.1対応VoIP商用サービスを開始されましたが、我々が提供しているSyndeo社のClass5ソフトスイッチと当社製のMGCP対応ケーブルモデムが採用されています。最近、CATV業界でVoIP旋風が吹き荒れており、商談も多く同業界でかなりの導入実績が見込めるものと期待しています。もちろんVoIP事業全般に関しワンストップのソリューションを提供できるという当社の特徴が高く評価され、大手通信事業者やADSL事業者からも多数の引き合いをいただいています。」(エスシー・コムテクス 通信システム本部VoIPネットワーク営業部 日下部俊彦副部長)

 以下、エスシー・コムテクスが提供するVoIPトータルソリューションの構成要素のうち、代表的な製品を紹介する。

■Networld+Interopでグランプリ受賞Syndeo社のClass5ソフトスイッチ

 エスシー・コムテクスが総販売代理店となっているSyndeo社のClass5ソフトスイッチが「Networld+Interop 2002 Tokyo」の「Best of Show Award」でグランプリ(キャリア向けインフラ構築製品)を受賞した。「IP電話システム業界のリーダであるSyndeo社のClass5ソフトスイッチは、様々な付加価値機能を提供でき、データと音声の統合というIPネットワークの究極の目標を達成する有力な手段である」というのが受賞理由だ。

 ソフトスイッチは、IP電話サービスにおいて、交換機の役割を果たすシステムである。Class5と、Class4の2種類のソフトスイッチがあり、前者は電話網の加入者交換機に相当し、後者が複数の加入者交換機を中継する中継交換機に相当する。

 Syndeo社のキャリアクラスのClass5ソフトスイッチ「Syion426」は、IPベースのブロードバンド・アクセスネットワーク上でIP電話サービスを可能にするシステムだ。

 Syion426は、Syndeo社独自の画期的な技術を導入することにより、キャリアグレードの信頼性とオープンアーキテクチャー、さらに豊富なClass5ソフトスイッチ機能を実現している。以下に主な特長を列記する。

・独自の冗長機能とフォールトトレラント機能によりキャリアグレードの信頼性を実現(無停止・高可用性・連続稼働)

・業界標準のマルチプロトコル採用MGCP(Media Gateway Control Protocol)、SIP(Session Initiation Protocol)、H.323等

・多種多様なClass5 ソフトスイッチ機能。発信者番号通知など日本独自の規格にも対応

・CableLabs/PacketCable仕様準拠

・高スケーラビリティ(10万加入者/1ノード、複数ノード並列処理により10万加入者以上対応)

 CATV/ADSL/FTTH事業者にとって、MGCP、SIP、H.323など業界標準のマルチプロトコルに対応しておりマルチキャリアに接続できること、加えて高いスケーラビリティ、さらにはエスシー・コムテクスが日本の規格に適合するようにカスタマイズした上で提供している点は大きな魅力であるといえる。


写真1 エスシー・コムテクス社大澤善雄社長を表敬訪問したSyndeo社Ted Griggs President&CEO(中央左)

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(こちらは2002年10月号になります)

(この続きの内容)
■Sonus社のIP電話システム
■VoIP対応Firewall/NAT装置 Acme Packet社のSession Director
■IP電話の多彩な付加価値サービスを実現するIP Unity社のHarmony6000
■国内で初めてCATV 事業者間でのVoIP電話システムにて採用−エスシー・コムテクス社のVoIP端末シリーズ

 

 


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