●NTT東日本ブロードバンドビジネス部の取組みPart2

デジタルコンテンツ流通ビジネスへの取組み


 デジタルコンテンツ流通ビジネスPTでは、@コンテンツホルダの視点に立ったブロードバンドコンテンツビジネスの活性化と、Aブロードバンド回線需要喚起、ネットワークの高付加価値化をミッションに、若手中心のメンバーで日々奮闘しています。さまざまな取組みの中で、今回は、テレビ東京および東映アニメーションとの協業の状況と、NTT東日本のネットワーク設備や局舎、マンパワーを巧みに利用するManaged LAN Data Center(以下、MLDC)サービス(仮称)を紹介します。

■テレビ東京との協業

・テレビ東京ブロードバンド

 NTT東日本は放送コンテンツを利用したブロードバンド事業の活性化を目指し、テレビ東京、日経新聞、シャープ等と2001年3月にテレビ東京ブロードバンド梶i以下、TX-BB http://www.tx-bb.com)を設立しました。

 TX-BBの事業領域は、権利交渉(コンテンツホルダからのライセンス取得)からサービスのパッケージ化までとなります(図1参照)。NTT東日本は、@権利交渉から販路検討等の事業企画、Aコンテンツの流通におけるシステム(データセンタや課金認証プラットフォームなど)提供の2面から共同で事業展開を実施しています。


図1 TX-BBの事業領域

・具体的な協業内容について
@経済ニュース事業
 日経グループでもあるテレビ東京、TX-BBの強みの一つが経済分野のニュース映像を豊富に有していることです。2001年6月よりTX-BBは、金融機関、プロバイダーなど法人をターゲットにした動画経済ニュース供給サービスを展開しておりますが、NTT東日本は本事業の戦略策定、営業、システム構築などを行ないました。

 このB2B事業は今年に入り、シェア日本一、単月黒字化を達成しておりますが、2002年12月より、ニュース分野における新たな事業モデルの構築を図るべく、コンシューマに直接課金を行う形態での事業(B2C)に取り組むこととしました
(「ブロードバンドサテライト」図2参照)。地上波番組をもとにしたニュース分野でのコンシューマ課金型ブロードバンド配信サービスは国内初となり、2003年3月末までのトライアルの終了後に、サービスの本格化を行なう予定です。


図2 「ブロードバンドサテライト」画面

Aアイドルコンテンツ配信事業
 コンシューマ向けの共同事業展開の代表例がアイドル分野のコンテンツ配信事業です。こちらはバックエンドのシステムとしてNTTビズリンクの課金認証プラットフォームを利用しており、会員数の増加がWin-Winの循環をもたらす仕組み
になっています。本事業についてもNTT東日本は、戦略策定、企画面から関与し、広末涼子さんのドキュメンタリー配信や東京女事務所といった番組連動サービスなどを実現しました。

 また、他のブロードバンド事業における成功要因を抽出すべく、価格設定やナビゲーション方法などマーケティング面での調査・分析も共同で実施しています。

■東映アニメーションとの協業

・これまでの取組み
 NTT東日本は、日本最大手のアニメ製作会社である東映アニメーション鰍ニともに、ネットワークを利用したアニメ関連ビジネスに取り組んできました。「ワイドLAN サービス」を利用した初のケースとなったアニメプロダクション間製作ネットワーク「東映アニメ製作ネットワークシステム(PRO2NET)」の潟Zルシスを交えた3社共同での開発を皮切りに、1980年代の名作アニメ「北斗の拳」のDVD復刻の際にはNTT-Xのポータルサイト「goo」での販売活動を展開し予想以上の
収益をあげました。その後も現在放映中の人気アニメ「おジャ魔女どれみドッカ〜ン!」の幼児教育用デジタルコンテンツ販売活動などを実施してきました。

・東映アニメBBについて
 2002年12月1日より、さらにブロードバンドでのアニメ配信サービス「東映アニメBB」(http://www.anime-bb.com)を開始しました(図3参照)。


図3 「東映アニメBB」画面

 「東映アニメBB」では、東映アニメーションの保有する膨大なアニメ作品をブロードバンド環境で楽しむことができます。当初は「銀河鉄道999」「北斗の拳」「マジンガーZ」「デビルマン」などインターネットの中心世代と目される20代〜30代の男性にターゲットを狙った過去の名作アニメを中心に配信していく予定で、視聴者は月額1,000円を支払うことで配信中の作品を何作品でも、何回でも視聴することができます。また支払い方法は、「goo」の提供する「gooID」によるクレジットカード決済を利用しています。

 本サービス開始に先立つプレオープン期間では、2,000人のメール会員を集めるなど出足は好調です。本事業においてNTT東日本は、コンセプトメイキング、企画立案の段階から参画し、また、ブロードバンドユーザへのマーケティング調査を実施した結果をもとに価格の設定や商品仕様の設定に貢献しています。これからもNTT東日本と東映アニメーションは、ブロードバンド時代のデジタルコンテンツビジネスの活性化を目指し、各種の施策に取り組んでいきます。

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(こちらは2003年1月号になります)

(この続きの内容)
■Managed LAN Date Centerサービス(仮称)について

 

 


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