ファウンドリーネットワークス株式会社
日本代表
末松 秀明氏
●INTERVIEW●
ファウンドリーネットワークス

飛躍の年である2004年に向けて

確かな足がかりを築いていきます


 エンタープライズおよびサービスプロバイダー向けのハイパフォーマンス・スイッチングやルーティングおよびWebトラフィック管理ソリューションのリーディングプロバイダーであるファウンドリーネットワークス(以下、ファウンドリー)は、日本市場における事業の強化を図るため、昨年の10月に日本オフィスを開設した。1997年に業界初のレイヤー3ギガビットイーサネット・スイッチを出荷して以来、日本をはじめ世界各国で確固たる地位を獲得してきたファウンドリーの日本市場に向けた展開について、同社日本代表の末松秀明氏にお話をうかがった。

―昨年の10月に日本オフィスを開設されましたが、その狙いについてお聞かせください。

末松 現在、多くのネットワーク機器ベンダーは、有望な市場として日本や中国といったアジア諸国に販売の重点をシフトしようとしています。ファウンドリーの日本市場への本格参入も、このような流れに呼応したものです。ファウンドリーは、1997年に業界初のレイヤー3ギガビットイーサネット・スイッチを日本に出荷してから、昨年までの約5年間を、日本市場における展開のファーストフェーズとして捉えています。そして、ユーザーおよびビジネスパートナーに対する営業やテクニカルサポートを含めた事業をさらに強化したセカンドフェーズをスタートするために、その拠点となる日本オフィスを開設しました。また、販売代理店についても、新たにネットワン鰍竍潟lットワールドなどをはじめとした3社と契約しました。

―日本市場での展開について、どのように捉えていますか。

末松 売上的には、ファウンドリー全体の10%から12%を獲得することを目標としていますが、ファウンドリー内でのシェアの拡大よりも、日本市場におけるシェアの拡大を重視しています。現在、日本の経済環境はとても厳しい状況にありますが、ネットワークの観点から見た場合、ADSLやB フレッツ等が伸びている日本の市場は、今後かなりのビジネスチャンスを期待できると思います。ブロードバンド化が進むにつれて市場には多様なニーズが発生します。そしてファウンドリーをはじめとしたネットワーク機器ベンダーは、それぞれの特徴を活かした製品を続々と投入し、市場が拡大、活性化されていくことが期待できます。

―日本でのビジネス展開についてお聞かせください。

末松 ファウンドリーの特徴は、ギガビットイーサネットや10ギガビットイーサネットでの先進的な技術力とともに、コスト効率の高い製品を開発してきたことです。つまり、パフォーマンスの優位性を最大の特徴としてきたのです。そのため、米国でのファウンドリー製品のイメージは、「コストパフォーマンスに優れた製品」です。しかし日本では、そのイメージの浸透がまだまだ足りないように思われます。新たな販売代理店との契約についても、この特徴を活かした販売展開を行っていくことを狙いとしています。

 ファウンドリーのユーザーは、エンタープライズとキャリアがほぼ同じ割合にあり、主な用途としては、メトロ・ネットワーク、キャンパス・ネットワーク、サーバ・ファームなどでのクラスタリングなど、低コストでの遠距離通信や広帯域が必要な業務を中心としてきました。そして過去4年間、着実に業績を伸ばしています。その要因として、「お客様が何を求めているのかを理解して、それを提供することに徹する」という販売戦略があげられます。ファウンドリーは、厳しい市場環境の中にあってもお客様のニーズを第一義とした製品を開発、提供し続けてきました。この地道な取組みが、着実な成長を生んだのだと思います。また、研究開発への積極的な投資による技術力の成長にも支えられてきました。ファウンドリーの社長兼CEOである、ボビー・ジョンソンは、「お客様とともに株主を大切にしていく」と語っています。つまり、技術力の向上に基づいた製品を提供していくことで、適正な利益を出していくことをミッションとして掲げているのです。日本市場での展開についても、着実な研究開発のもと、ニーズに応えた製品を提供していきます。

―IPv6対応の新製品「NetIron 4802」を発表されましたが、IPv6に対しては、どのような展開を予定していますか。

末松 はじめに日本、続いてアジア、欧州からIPv6対応を求める声が上がり、昨年から本格的に取組みを開始しました。その成果を今年から来年にかけて4つのステップに分けて展開していきます。4月に発表したNetIron4802は、その第1ステップにあたります。

 NetIron4802は、ソフトウェアでIPv6の処理を行っています。IPv6のトラフィックが少ない段階では十分に対応できますが、トラフィックが増えるにつれてソフト処理による限界が生じてきます。そこで2003年中の提供を予定している第2ステップでは、ネットワーク・プロセッサ・モジュールに提供します。既存のネットワーク・プロセッサ・モジュールの代わりにIPv6対応のモジュールを取り付けることで、そのルータ/スイッチがIPv6対応になるので、既存のIT資産をそのまま活用できます。2004年前半の提供を予定している第3 ステップでは、I/Oモジュールに提供します。IPv6をハード処理するI/Oモジュールを増やしていくことで性能を向上できます。そして、2004年第2四半期の提供を予定している第4ステップでは、次世代プラットフォームでIPv6にネイティブ対応した製品を提供します。次世代プラットフォームについては、4月末に米国で開催された「NetWorld+Interop 2003 Las Vegas」にて最初の製品を発表しました。これは、帯域を10ギガビットクラスにまで高めたものです。


ファウンドリーのIPv6対応のメトロ・ルータ「NetIron4802」

―ファウンドリーにとって2003年は、どのような年になりますか。

末松 新たなファウンドリーにとって、2003年は最初の年です。事業を強化しつつ、市場を的確に分析しながら着実な取組みを進めて、飛躍の年である2004年への確かな足がかりを築いていきます。

 ファウンドリーネットワークス株式会社
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