●COMMUNICATION EYE Solution

チャーン分析から戦略的業績管理まで
通信業界に特化したインテリジェンス・ソリューション
「SAS(R) Telecommunications Intelligence Solutions」


■段階的および単体での導入により導入期間やコストを大幅に削減


 長引く景気低迷の中、各企業および業界ではインテリジェンスをもった企業経営が求められており、同時にソリューションの導入には高いROI(費用対効果)が求められている。このような状況に対して、日本国内で1,500社2,300サイト(2003年4月末現在)の導入実績を誇るビジネス・インテリジェンス・ソリューション分野のリーディングカンパニーであるSAS Institute Japan 梶i以下、SAS)は、世界のビジネスシーンで培ってきたノウハウと最先端技術をベースに、より業務に密着した「ユーザー主体の意思決定」をきめ細かくサポートする業界別ソリューションの提供を2002年より開始している。そして、同社の最新ソリューションの実績モデルとテクノロジーを融合し、通信業界向けにテンプレート化した「SAS Telecommunications Intelligence Solutions(TIS)」日本語対応版の出荷を2003年6月1日より開始した。今回発表されたTISは、導入に伴う企業側の負荷を最大限に軽減できるよう、各ソリューション・コンポーネントが独立したアプリケーションとして開発されており、段階的な導入や単体での導入を可能にしており、すでに国外では、Mobile TeleSystems OJSC社(ロシア)、Sprint 社(米国)、Telecom Italia Mobile社(イタリア)、Deutsche Telekom社(ドイツ)など、多数の大手通信事業者で採用されている。

■6つのコンポーネントを組合せてあらゆるニーズに対応

 TISは、さまざまなデータを統合して一元管理するためのソフトウェアと業界に特化したデータモデルをもつコア・アーキテクチャーをベースに、それぞれ独立した6つのソリューション・コンポーネントで構成されている。

顧客維持のためのチャーン分析機能
(SAS Customer Retention)
 さまざまな解約の定義を見極めながら、最も解約傾向が高い潜在顧客や解約の決定に影響を及ぼすキーファクターについて分析するチャーン分析機能を提供。通信業界向けに開発した分析モデルでの「チャーンスコア」を活用することでリスクのある顧客を認識し、顧客が離れていく前に適切なアクションを起こすことができる。

コミュニケーション効果を上げる顧客セグメンテーション
(SAS Customer Segmentations)
 高校生や40 代の会社員など異なる行動をとる顧客に対して、より良いコミュニケーションを実現する機能を提供。類似している行動や潜在的な収益、住所などの属性から顧客を分類(セグメント化)することで、より正確な製品提供やコミュニケーション、サービスの組合せなどを提供することができる。

クロス/アップセルで既存顧客からの売上げを拡大
(SAS Cross-Sell and Up-Sell)
 通信事業者が提供するサービスの特性を分析モデルに反映させて、既存顧客の中からクロス/アップセルの可能性のある顧客を見分ける機能を提供。マーケットバスケット分析や過去の購買パターンの評価によって顧客が次に求めるものを予測・提案し、さらなる売上げの拡大を支援することができる。

与信管理によってリスクとコストを低減
(SAS Customer Retention)
 金融機関におけるクレジット・スコアカード(与信審査基準)の開発プロセスを社内で構築・維持することを実現したソリューション・コンポーネントに、通信業界での既存顧客や新規顧客の与信審査にも活用できる機能を加えてテンプレート化。サービス入会時の与信審査をはじめ、利用時におけるリスク管理を実現。また、さまざまな通話傾向や属性を分析/セグメンテーションすることで、料金回収においても適切なアクションを起こすことができる。

マーケティング・キャンペーンの自動化と最適化を実現
(SAS Marketing Automation)
 通信業界に特化した分析モデルと、そこから得られた顧客に関する価値ある最新のインテリジェンスをベースに、「マーケティング・キャンペーンの設計、ターゲティング、実行、効果測定」というプロセスを通して戦略的な顧客マーケティング活動を実現。顧客との最適な関係を構築するとともに、キャンペーンの効率性と収益性の最大化を支援することができる。

通信業界用のバランス・スコアカードで戦略的業績管理を実現
(SAS Strategic Performance Management)
 
ビジネス戦略を組織全体にわたって素早く測定/モニターできるアクションへと変えていくといったニーズに対して、通信業界に特化したコーポレート・スコアカードやKPIを用いたバランス・スコアカードにより対応。財務・顧客・内部プロセス・学習と成長などの視点を全社的に網羅しながら適切な戦略マップを作成することができ、それぞれのオペレーションを数値化して科学的に監視/分析することができる。

 さまざまなニーズに対して最適なコンポーネントを組み合わせていくことで、迅速かつ的確に企業のインテリジェントな経営をサポートし、次のようなメリットを得ることができる。


図1 SAS TISのフレームワーク

◆ベストプラクティスの提供
 データのもち方や分析プロセス、レポーティングなど、通信業界で長年にわたり蓄積されてきた確かなノウハウが含まれているので、通信業界に特化したインテリジェンス分野におけるベストプラクティスを得ることができる。

◆全体像を把握しながらできるところからスタート
 たとえば、まず顧客セグメンテーションや顧客維持に取組み、その後、同じインフラを活用して別のビジネスチャレンジにフォーカスしていくなど、企業ビジョンを視野に入れた段階的な導入を行える。

◆高度なインテリジェンスの創出と短期導入を同時に実現
 パッケージ化されたソリューションなので、低リスクかつ短期間での導入が可能。インテリジェンスの創出とスピードという問題を解決し、確かなROIを達成できる。

 SASは、このTISについて、2003年中に5サイトの導入を目標としている。また、TIS日本語対応版を皮切りに、「業界別ソリューション」として、他業種向けにもTISと同様にテンプレート化したソリューション群を提供していく予定である。

【ユーザー事例】
最新の企業業績を経営幹部に提供し、インテリジェント経営をサポート
−Mobile TeleSystems OJSC社−

 加入者数600万人を誇るロシア最大手の移動体通信事業会社であるMobile Systems OJSC社(以下、MTS)は、すでにSASとの契約に基づき、財務管理や報告書作成を目的とした全社規模の財務データウェアハウスを構築している。そして、同社の戦略的な企業経営をさらに強化するために、SASのTISを導入した。TISの導入によりMTSでは、データウェアハウスを財務情報だけでなく他の業績情報も網羅できるよう、対象領域を拡大することができ、ビジネス・インテリジェンスに対する中・上級管理職の要求にも十分対応できるようになった。また、販促キャンペーンの自動化や不正行為の検出といったMTSが抱えていた課題も解決することができた。MTSのCIO(最高情報責任者)であるSergei Stroganov氏は、今回のTISの導入について次のように語っている。

 「TISは、通信事業会社のために特別にカスタマイズされ、かつ既存のITインフラストラクチャーにも十分適用できる柔軟性と拡張性を備えた唯一のビジネス・インテリジェンス・ソリューションです。MTSは、ビジネス・インテリジェンス市場におけるリーダーであり、通信事業会社との協業における数々の実績をもつSAS 社とパートナーシップを提携することで、戦略的経営のための堅固な土台を形成することができました。

通信業界を対象にセミナーを開催
〜通信事業者を支えるインテリジェンスモデル〜

 2003年5月9日、SASは、TISの日本でのリリースに先駆けて、サン・マイクロシステムズ鰍ニの協力のもと、通信事業者を対象としたセミナー「SAS Telecommunications Intelligence Solutions〜通信事業を支えるIntelligence Model〜」を開催した。

 はじめに、通信業界に求められているインテリジェンスについて、アクセンチュア鰍フシニア・マネージャーである鶴田裕史氏が講演。マーケティング面でのさまざまな課題について、どのようなアプローチで解決し、競合優位性を構築していくのか、国内外の通信業界の動向を踏まえながら紹介した。

 続いてSASアジア太平洋地域・プロフェッショナルサービス担当ディレクターのCarlo Grandi氏が、TISの概要とその効果について成功事例を交えて紹介。TISがユーザーにもたらすビジネス・バリューについて解説した。また、TISを使用したデモンストレーションも行い、各コンポーネントの機能や特徴を具体的に紹介した。

 最後に、現在、サン・マイクロシステムズ鰍ェ推進している「真のTCO削減をめざすサンのN 1ビジョン」について、同社インフラストラクチャー・ソリューション事業統括部データセンター・ソリューション事業本部の清水英紀専任部長が講演。リアルタイムなニーズを把握しながら柔軟な対応を可能にする次世代のインフラ管理フレームワークについて紹介した。


SASソリューション「通信業界向け」セミナー

お問い合せ先

 SAS Institute Japan株式会社
 マーケティング本部
 TEL:03-3533-3780
 URL:www.sas.com/japan/

 

 


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