●ブロードバンドネットワークを活用したNTT東日本の最新ソリューション事例

「メガデータネッツ」を利用した
低コスト・高品質な社内基幹ネットワークを構築


 NTT東日本のネットワークサービス「メガデータネッツ」は、ATM技術をベースに、高速かつ高品質なネットワークを、リーズナブルな県内均一料金体系により提供するサービスです。同サービスは、ユーザーが希望する通信形態に柔軟に対応できるよう、次の2つのメニューを用意しています。

・PVC (Permanent Virtual Channel :相手固定通信):エンド・エンドの固定した通信形態に最適。

・CUG (Closed User Group :グループ内通信):複数の事業所間でグループを形成しているメッシュ型の通信形態に最適。

 速度保証タイプも、次の2タイプを選択できます。

・速度保証タイプ:混雑時も保証速度を提供するギャランティ型。
・一部速度保証タイプ:混雑状況に応じて最高速度までの通信が可能なベストエフォート型。

 またメガデータネッツは、事業所単位でのご契約となるので、事業所の増加やシステムの拡張にもフレキシブルに対応し、イントラネット/エクストラネットなど多地点間の接続に最適です。

 以下では、メガデータネッツの導入事例を紹介します。

【事例1】常陽銀行様
帯域保証の幅が広く、混雑時でも一定速度を保てる

 常陽銀行
 システム部企画グループ
 左:主任調査役
    尾又良一氏
 右:調査役
    植竹克己氏

 茨城県水戸市に本店を置く常陽銀行様は、2000年頃から、TCP-IPのプロトコルに対応し、高い信頼性を備えた新ネットワークの構築を検討しはじめていました。同行の通信基盤構築をサポートしていたNTT東日本は、同行の新ネットワークの構築にあたり、当時サービス開始を間近にしていたメガデータネッツを核としたネットワークを提案しました。常陽銀行様がメガデータネッツを選択した理由は、「メガデータネッツが県内均一料金であることと、回線の帯域保証が幅広く、同行が必要としている回線容量にフィットしていたこと。また、混雑時でも一定速度をキープできるので、業務のレベルアップに繋がると判断したからです」と、常陽銀行システム部企画グループ主任調査役の尾又良一氏は語っています。

 常陽銀行様の拠点は、現在177ヵ所あり、その8割は茨城県内にあることから、ほとんどの地域がサービス対象内となりますが、メガデータネッツを利用することで、県内の拠点全般に高品質のサービスを展開することが可能となりました。また県外については、
NTT-MEのXephionを利用して、メガデータネッツのネットワーク同士を連結させています(図1参照)。


図1 常陽銀行様のネットワーク構成図

 2001年7月のプロジェクトスタート後、要件定義を重ね、2002年3〜4月の試行期間を経て、5月には本格稼働をはじめました。常陽銀行様とNTT東日本とのコミュニケーションは同プロジェクト前から深かったことから、作業はスムーズに進められました。

 構築後は、帯域は2.5倍となり、県内同一料金のサービスにより大幅なコスト削減が実現しました。メガデータネッツについて、「県内の支店や営業拠点を連結するのにふさわしいネットワークサービスですので、地方銀行にとっては理想的なサービスだと思います」と、常陽銀行システム部企画グループ調査役の植竹克己氏は語っています。

 今後の展開については、ネットワーク上でのグループウェアの運用や、紙媒体以外の電子データを利用した検索システムの開発、営業店端末システムの更改など、幅広い開発を予定しています。

【事例2】新電元工業蒲l
豊富な回線サービスを適材適所で活用し
コスト削減と将来性のある柔軟なネットワークを実現

 新電元工業
 経営企画室
 情報システム部
 左:部長 新堀充男氏
 右:企画課主事補
    小林慎司氏

 電源機器や半導体などのパワーエレクトロニクス製品の総合メーカーである新電元工業蒲l(以下、新電元様)は、埼玉県内の飯能工場を中心に各拠点をメガデータネッツで接続し、遠隔地はNTTコミュニケーションズのe-VLANで接続する大規模なネットワークの構築を行いました(図2参照)。


図2 新電元様のネットワーク構成図

 新電元様は業務アプリケーションが増加し、高速で柔軟性がありコスト削減が可能なネットワークを求めていました。そこで、2001年秋に同社のTDM網やFR網の構築実績のあるNTT東日本に、より効果的なネットワーク構築の検討を依頼し、2002年春にメガデータネッツを核としたネットワーク構成に決定しました。その理由について、新電元工業褐o営企画室情報システム部長の新堀充男氏は、次のように語っています。

 「当初、全拠点をe-VLANで統一することも考えましたが、試算の結果コストが割高になることが判明しました。そこで、県内は一律料金で接続できるメガデータネッツを利用し、用途によって速度保証タイプを使い分けました。遠隔地でもe-VLANのアクセス回線にメガデータネッツを採用し、コスト削減と信頼性を確保しました。

 新電元様は2002年8月に各拠点の設備工事を行い、メガデータネッツの利用を開始しました。導入後の効果について、新電元工業褐o営企画室情報システム部企画課の小林慎司氏は、次のように語っています。

 「コストを25%削減しつつ、回線帯域が大幅増になり、広帯域を必要とする業務アプリケーションのレスポンスが改善され、全拠点で利用できるようになりました。また、分散していたウィルス対策サーバーを統合し、管理を一元化しました。」

 今後は、業務用アプリケーションの拡大を行う中でトラフィックの優先制御や回線増速などの調整を行い、また、各拠点に分散した業務サーバーの統合等を図りつつ、運用管理コストの削減も検討していくそうです。

 

 


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