即戦力・高付加価値エンジニアが
常駐し
パートナーの
ソリューション展開を支援

(株)エーピーコミュニケーションズ

(株)エーピー
コミュニケーションズ
常務取締役 
山田大輔氏
1995年の設立以来、急成長を続けるエーピーコミュニケーションズ(APC)社。ネットワークインテグレーション、セキュリティ管理を核に、同社独自のプロジェクト方式によるヒューマン・アウトソーシングサービスの提供で注目を集めるAPC社の最近の状況を紹介する。
(株)エーピー
コミュニケーションズ
取締役 
白鳥良典氏

ミプロジェクト方式によるヒューマンアウトソーシングサービスで急成長

 スキルある即戦力の人材(エンジニア)を定常的に提供することで、クライアントのビジネスの活性化とサクセスを強力にバックアップする(株エーピーコミュニケーションズkエーピーコミュニケーションズ(坪井清信代表取締役社長)。同社は1995年の設立以来、ネットワーク分野の専門知識・経験を持った即戦力のエンジニアを、独自のプロジェクト方式と呼ぶ派遣方式により提供し、急成長を遂げている注目の企業だ。過去3年間の売上高の推移を見ても、平成13年度は対前年比172%と急伸し、昨年度の組織整備・安定化期間を経て、今年度上期には前年同期比138%とさらに急成長を遂げている。これは、同社は、無理な事業拡大による精度の低下・信頼の失墜を避けるために、拡大の後には必ず組織の整備期間を設けるなど、年単位のタイムスケジュールによる事業展開を考えているからだ。


    図1 過去3 年間の売上高推移

 「私どものお客様は、キャリアや、ISP、メーカー、SIベンダーといった方々です。エンドユーザーに対して、ソリューションを提供されるお客様に対して、“ソリューション・パートナー”としてお客様と一体となって目標達成に取り組み、お客様をサポートさせていただいています。お客様とWin−Winの関係を築き、“ストラテジック・パートナー”として信頼されたいと願っています。」と、創業時より坪井社長とともに事業拡大に向けて頑張っている山田大輔常務取締役は語る。会社名は、大手回線リセール業者の全国拠点作りを支援することを目的に設立したということもあって、AP(Access Point)Communicationsとした。現在、APCは、多様化するエンジニア・キャリア市場との信頼関係に重点を置くことで、顧客と顧客のソリューションに必要なリソース・市場との「アクセス・ポイント」として機能することを意味している。同社の大きな特徴として、通常の派遣業にはみられない、独自のビジネススタイル、ビジネスモデルがあげられる。
 まず、同社では営業部隊を置いていない。顧客のもとに出向くのは「営業」ではなく、「コンサルタント」だ。常日頃から顧客とのコミュニケーションを第一に考え、アウトソーシングに期待されている本質を追求している。次に、顧客と仕事をするエンジニアはいわゆる「SE」ではなく、「クリエーター」として位置付けている。顧客の抱く「イメージ」をアウトプットすることを、主要ミッションとしている。さらに、同社が提供するヒューマン・アウトソーシングサービスには、独自の「APCプロジェクト」と呼ぶ体制で提供するサービスがある。これは、業務委託契約に基づいてエンジニアをプロジェクト単位に提供するサービスだ。編成に不可欠なプロジェクトマネージャー、専門エンジニアを的確にプロデュースし、不測の事態が生じても業務が円滑に完結できるよう、プロジェクトごとに2〜3人のバックアップ要員を配置するという体制である。
 「弊社では、基本的に契約人数+αの要員を配置しますので、これまでエンジニアの欠員などで、お客様のお仕事に穴を開けたことは一度もありません。エンジニアの急な補充というのは大変です。誰をアサインするか決定し、教育してということになるとある程度の期間が必要です。弊社では、バックアップ要員を配置しておくということは、お客様を守るためでもあり、自社を守ることにもつながると思っています。お客様からは、安定を裏付ける弊社のバックアップ&リカバリーの体制を高く評価していただいています。」
【(株)エーピーコミュニケーションズ白鳥良典取締役】

APC社のヒューマン・アウトソーシングサービス

 APC社は、「ネットワークインテグレーション」をキーワードに、エンドユーザーに対する顧客企業のソリューション展開を常駐支援している。同社が提供するヒューマン・アウトソーシングサービスの提供イメージを図2に示す。APC社の特徴として、以下のような点が上げられる。

・これまで、各種キャリア、ISP、メーカー等でネットワーク設計・構築/運用・保守案件を数多く手がけ、様々な技術を培ってきたエンジニアが中心となって、顧客企業のビジネス全般をサポート。

・大手キャリアやISPのネットワーク、大規模IDCを安定運用し続けてきたノウハウをもとに、顧客のデータセンターにおいて集約した高品質かつ低コストのサービスを提供。

・直接的に支援を行うエンジニアのスキルに加え、他のSI ベンダーでの案件実績を十分に持つエンジニアなどとの徹底した情報・技術共有により、円滑かつ立ち上がりの早い支援が可能。

・新製品・新技術等の検証をAPC社のエンジニアが対応することで、顧客のリソースを、コア業務へ集中させることが可能。


    図2 APC社のサービス提供イメージ

即戦力で付加価値の高いエンジニアの安定供給が最大の強み

 APC社が急成長しているということは、多くの顧客から同社のサービスが選ばれているということに他ならない。なぜ同社のアウトソーシングが顧客に支持されるのか、その主な理由を以下に示す。

●APC社が顧客に選ばれる理由

(1)ハイスキルなネットワークエンジニ

 テクニカルスキル、ヒューマンスキルとも、高い次元でバランスの取れたエンジニア陣で構成している。

・得意分野のネットワーク技術は持ちながらも、特定の技能にこだわることなく、顧客のニーズに対応できる柔軟なエンジニアである。

・対応した案件で、これまで顧客から数々の賞を受賞している。なかには事例が書籍となっている案件もある。

・いわゆる「言われたことしかやらないエンジニア」ではなく、仕事を創造・変革できるエンジニアである。

(2)バックアップ&リカバリー(APCプロジェクト

 エンジニアのポテンシャルを最大限に生かす体制、環境作りを実施している。

・APC の全てのサービスは、プロジェクト体制をもって提供しており現場の状況変化や日々のトラブルは、現場プロジェクトだけで迅速かつ柔軟な対応が可能である。

・不測の事態においても、任せられた業務が円滑に完結できるよう、エンジニアの養成、計画的な技術者(人財)への継続した教育体制を敷いている。

・プロジェクト内で必要な教育カリキュラム、教育機材の調達、講師などプロジェクトメンバー自らが作り上げて実践している。

・プロジェクト内では日々の業務情報共有から、訴求できる技術情報の共有をはじめ、営業手法、ビジネススキーム、経営哲学に至るまで情報共有を徹底している。

・各拠点(本社、サイトオフィス等)では、エンジニア間の情報共有やスキルアップを円滑にできる環境の構築に努めている。

(3)サービス・オン・デマンド顧客が要望するサービスを、リアルタイムに提供している。

・顧客のアウトソーシングに求める本質を理解し、顧客の利益を第一に考える。また、顧客に具体的なミッションがある場合(例えば上場を目指しているなど)、そのものを請負う心構えで一丸となって取り組む。

・顧客のターゲットとする市場、案件、業務量の変動に、柔軟かつ迅速に費用対効果を維持し、顧客の競争力強化に貢献する。

・積極的に顧客により近い所へ拠点(Access Point)を設け、即時性の高いサービスを提供している。

(4)エンジニア・サポート

 APC社は、人材はコストではなくキャピタル(人財)と捉えている。この考えに基づき、人材育成に投資を惜しまず、創造性・独創性や個性を重視し、顧客の利益とエンジニアの自己実現を同じベクトルに合わせ、無理がなくまた非常に高い動機付けを行っている。

・プロジェクトに必要なスキルとエンジニアのスキルを分析し、需要にベストマッチする人材育成を心がけている。

・技術スキルのサポートだけでなくヒューマンスキルを高めるためのメンタルケアを実施し、技術と人間性のバランスのとれたエンジニアの育成、フォローアップを行っている。


図3 APC社の強み(1)(即戦力エンジニアを厳選しプロジェクト編成

●APC社の強み

 APC社の他社にはない特徴・強みは、大きく2つあげられる。まず第一は、図3に示すように、即戦力で安定稼動するエンジニアを厳選し、プロジェクトを編成しているという点だ。

・即戦力レベルまでのエンジニアの育成はAPC社が責任を持って実施する

・OJTが許される場合は、顧客内に常駐しているAPC 社メンバーが、顧客から委託されている業務に影響のない範囲で講師となり、OJT中は無償で稼動する

ことによって、前述したバックアップ&リカバリーを可能にしている。
 もう一つの特徴・強みは、図4に示すように、付加価値の高いエンジニアを、強力にバックアップしているという点だ。具体的には以下のような施策を展開している。


図4 APC社の強み(2)(エンジニアのポテンシャルを最大限に生かす体制/環境作り

(1)スキルアップサポート

 導入時よりプロジェクト参入後も継続して、様々な研修を実施し、エンジニアのスキルアップを手助けしている。例えば、LANアナライザ研修、VISIO 研修、営業研修、ドキュメント・ライティング研修、SE道研修等を実施している。
 なお、マネジメント、スキルアップサポートに加え、メンタルケアのために専属のカウンセラーも本社に常駐している。

(2)オンサイト・オフィス

 APC社では、前述したように顧客のより近い所へ拠点を設けることを基本にしている。このオンサイト・オフィスは、エンジニアの管理、ヘルスケア・メンタルケアの拠点として機能させ、顧客を支援するエンジニアの高いスペックの維持を図っている。また請負案件対応などで、同社のバックヤードSEの活動拠点としても機能させ、地理的な要因によるコスト削減を図り、それを品質と価格に反映させている。「一般的に一番難しいのは、質の高いエンジニアで365日×24時間のシフト体制を組むということだと思います。どうしても高スペックのエンジニアは、夜勤業務があるとか、シフト制となると、敬遠しがちです。多くの競合他社はそこをうまくモチベートしつつ、技術も提供しつつ、会社側もバックアップするというのが難しいところですが、弊社の場合、キャリア、ISP、メーカーなどいろいろなところで運用業務を行っていますので、技術も含め様々な情報共有が行え、エンジニアのモチベーションを高めることができます。」【前出 山田大輔常務取締役】

APC 社のソリューション実績

 APC社は、各種ネットワークインフラ、各種セキュリティシステム、各種インターネット・イントラネットサーバの設計・構築運用、さらにはWebアプリケーションを主軸としたソフトウェア開発、DB及び基盤システムの設計・構築から運用・保守に至るまで一貫して取り組んでいる。
 特にネットワークソリューションに関しては、大規模企業通信ネットワーク(WAN・LAN・ATM・VPN等)の最新技術をサポート。イントラネット構築、BtoB、BtoC等のインターネットを利用した各種ネットワーク基盤システムの企画・開発から構築・運用・保守まで、顧客の立場に立ったトータルサービスを提供しており、数多くの実績を誇っている。
 さらに、システムソリューションの分野では、あらゆるプラットフォームに対応。Ploxyサーバ、Webサーバ、メールサーバ、コンテンツサーバ、DNSシステム等の構築・運用実績を多数の有している他、Java/XML、次世代端末関連システム等にも積極的に取り組んでいる。
 また、ファイアウォールシステムやIDS、負荷分散システムといったセキュリティシステムの企画・構築・運用も数多くの実績を誇っている。
 以下、APC社の代表的なソリューション実績を紹介する。

●ネットワークSIサービス

 APC社では、顧客であるSIerに対して常駐型の技術支援サービスに加え、業務量の波に柔軟に対応すべく、図5に示すような請負での持ち帰り案件対応型のネットワークSIサービスを提供している。これは、受注案件のあるフェーズまでは顧客サイトに常駐して行い、あるフェーズから(例えば実装作業)はAPC社に持ち帰って行うというように、業務量の波をお互いに干渉しあって仕事を回していくというサービスだ。本サービスを利用することで、顧客は次のようなメリットが得られる。

・常駐支援時に顧客にかかるコストの削減が図れる。

・顧客側の案件管理工数から、人員の管理工数の削減が図れる。

・より上流工程から一括請負で結果責任をもって対応するので、顧客企業のプロパー社員は、よりコアな業務に特化でき、クライアントに対してより付加価値の高いサービス提供が可能になる。

・受注案件ノウハウ、実装技術について、空洞化されることのないよう確実にフィードバックされる。

 特に、案件ノウハウ、実装技術のフィードバックに関しては、「誰でも分かる手法で残していきます。また、技術支援が終了し、いったん離れても、技術者が営業を行いプロジェクト編成していますので継続してそのお客様に関わりながら面倒をみるようにしています。これはサービスというより、私どものビジネスの基本スタンスが、“顔の見えるSEによる安心感の提供”にあるからです。」【前出 白鳥良典取締役】という。
 ネットワークSIサービスとして、下記の例がある。


図5 ネットワークSIサービス(請負での持ち帰り案件対応

◆ネットワークインフラ・ネットワークサーバ構築

・LAN/WAN技術

・インターネットサーバ構築(DNS・Mail・Proxy/Cache)

・管理・管理サーバ構築

・各種IP 専用装置構築(負荷分散装置・帯域制御装置等)

◆インターネット・セキュリティ・ソリューション

・ファイアウォール・IDS・ウィルスウォール構築

・VPN構築

・CA構築

 APC社のネットワークSIサービスの最大の強みは、特定ベンダーに偏ることのない様々なネットワーク機器やセキュリティ製品に精通したエンジニアを抱えているという点だ。
 例えば、Cisco、Foundry、Extreme、BIND、Sendmail/Qmail、Squid、Apache、Tivoli、OpenView、JP1、NetScreen、FireWall-1、RealSecure、Netranger、VirusWall、GetAccess、ServerProtect、Solaris、HP-UX、AIX、Linux、WindowsServer、ExpressServerAppliance、NOKIAIPSeries等、関連機器や関連技術を修得したエンジニアがいる他、メジャーな製品に関しては社内に検証設備を用意してエンジニアのスキルアップに努めている。このような特徴を生かし、APC社では、規模を問わずイントラネット構築、インターネットを利用した各種ネットワーク基盤システムの企画から設計・構築まで、年間数百案件以上に携わっている。図6にネットワークSIサービスの主な実績例を示す。


    図6 ネットワークSIサービス実績例


●ネットワークSOサービス

 APC社の特徴的なサービスの一つに、高機能運用サービスがある。同社のSO(システムオペレーション)サービスは、他社との差別化を図るため、中級SEも含めたオペレーションチームを編成し、高機能オペレーションサービスを行うというものだ。具体的には、図7に示すように、マニュアルベースのオペレータ対応だけでなく、一定のスキルを持った運用SEをセットでローテーションし運用支援を行う。これにより、運用の高機能化を実現し、かつ運用の効率化によるコスト削減を図る。もちろん、高機能SEへの教育は、APC社内の構築SEが責任をもってバックアップしている。高機能運用サービスの例を以下に示す。


図7 ネットワークSOサービス(高機能運用サービス対応

◆ネットワークインフラ・ネットワークサーバ運用

・ゲートウェイ・スイッチノード

・負荷分散、帯域制御等IP専用装置

・ホストノード(DNS ・Mail ・Proxy /Cache)

◆セキュリティ運用

・パケットフィルタリング(ファイアウォール)

・IDS

・ウィルス・プロテクション

・SSL 認証、PKI、ホスト要塞化ツール等

 高機能オペレーションに加えて、APC社のネットワークSOサービスは、まず安定運用、安定稼動を基本としている。出入りの激しい運用系エンジニアを完全にモチベートし、決して業務に穴を開けないことこそもっとも重要なノウハウであるという考だ。
 図8に、ネットワークSOサービスの実績例を示す。


    図8 ネットワークSOサービス実績例

 競争の激しいIT・ネットワーク業界において品質を維持し、市場で生き残るためにはこういったヒューマンアウトソーシングを使用する側も、これまでの「外注」や「資材調達」といったイメージを捨て、「パートナー」として上手く活用していくことが、一つのカギではないかと感じた。





■お問い合わせ先■
(株エーピーコミュニケーションズkエーピーコミュニケーションズ
ネットワークソリューション事業部
事業推進担当
本社:東京都千代田区鍛冶町2-5-5
Tel:03-5297-8011(代表)
URL:http://www.ap-com.co.jp




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