【NTT 西日本】

無線LAN の効率的利用に向けた
共用型無線AP ソリューションを提供

 近年の公衆無線LANサービスの普及・拡大、無線LANアクセスに対するセキュアな環境の整備、さらにはノートPCなど無線LANモジュール搭載製品の増加に伴い、無線LANの市場が拡大している。
 NTT西日本では、公衆無線LANサービス「フレッツ・スポット」を提供しており、2004年5月末現在で1500カ所を超えるアクセスポイントを展開しているが、さらなる無線LAN市場の需要喚起を図るために、大学・研究所、企業などの施設内における新たな無線LANのSIソリューションとして「共用型無線APソリューション」の提供を開始した。
 本ソリューションは、図1に示すように、一つの無線AP(アクセスポイント)を論理的に分けて、企業の部門ごとや大学の学部ごとなど、異なるネットワークへの接続や、公衆無線LANサービスごとへの接続など、通信データをスイッチによりセキュリティを確保した振り分けを可能にしている。単独アクセスポイントの複数設置による電波干渉の問題、構内配線の複数引き回しの問題などを解決する注目すべきソリューションといえる。


       図1 共用型無線AP ソリューションの概要

■背景

 最近の無線LANの急速な普及に伴い、次に示すような課題が顕在化してきている。
(1)無線アクセスポイント乱立による近接する無線アクセスポイント間でのデータ転送速度の低下、データ損失、受信距離の低下などの電波干渉。

(2)無線アクセスポイント新設時における空きチャネル不足。NTT西日本では、これらの問題を抱えるお客様のニーズに応えるために、共用無線アクセスポイントシステムをソリューションとして提供することとした。

■特徴

 共用型無線APソリューションの特徴を次に示す。

(1)1 つの無線チャンネルで、複数の利用者による共用利用を可能とし、電波干渉問題を予防できる。

(2)VLAN(仮想LAN)により、企業などにおける各部署の通信を分け、他部署のサーバなどへのアクセスを規制するなど、利用用途に応じた柔軟なアクセス環境を実現できる。

(3)無線LAN でのユーザ認証仕様として広く認知されているEAP( PPP拡張認証プロトコル)を用いた802.1X をサポートしており、セキュリティの高い通信が可能。

(4) 1 つのスイッチに複数の共用無線アクセスポイントを収容することが可能。

(5)IEEE 802.11a(5.2GHz帯、最大約5 4 M b p s )、同802.11b(2.4GHz 帯、最大約11Mbps)、同802.11g(2.4GHz 帯、最大約54Mbps)などの無線LAN 規格のすべてに対応。

■主要ターゲットユーザー

・大学/研究所

・テナントビル

・百貨店

・企業

・駅、空港など

■利用シーン

 共用型無線APソリューションの主な利用シーンを図2に示す。

(1)共用スペースでの活用
 大学等の休憩室や食堂・広場に共用アクセスポイントを設置し、VLANで研究室毎のNWへの通信を可能とする。

(2)企業などの会議室での活用
 どの部署が会議室を利用しても、自部署のサーバにVLANでアクセスすることができる。認証・暗号化等の高セキュリティ機能を有しているので、機密性の高いサーバでも会議中にアクセスすることが可能。

(3)百貨店などのテナントで活用
 複数のテナントが1つの無線アクセスポイントを共用し、VLANで各々の本社などへのPOSデータ送信などに利用できる。

(4)オフィスに活用
 本ソリューションを活用することで、オフィス内でのフリーロケーションを実現し、プロジェクト毎の別NWへのVLAN接続が可能で、柔軟なビジネス環境を実現できる。

 その他に、空港や駅などの公共エリアに対し、複数の無線LAN事業者によるサービス提供も可能にする。すでに、NTT西日本のグループ会社であるNTTネオメイトは、本ソリューションを活用し、JR西日本の主要駅などで、国内初の無線LAN共用型アクセスポイント運用事業を2004年6月7日より開始している。JR西日本ではNTT西日本の「フレッツ・スポット」、NTTコミュニケーションズの「ホットスポット」、日本テレコムの「モバイルポイント」がそれぞれサービスを提供している。


            図2 主な利用シーン




お問い合わせ先

西日本電信電話株式会社
ソリューション営業本部 SB部
無線アクセス&BB担当:濱田・黒木
TEL:06-4803-3555

E-mail:wbb@bch.west.ntt.co.jp

 


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