【NTTコムウェア】 ソフトスイッチ「SS70V」ソリューションに サバイバル機能を付加 −ネットワーク故障発生時にも内線および外線通話が可能に− NTTコムウェアは、2003年12月1日から、VoIPソリューションシリーズNEXIPT(ネクシプト)のソフトスイッチ「SS70V」ソリューションに、ネットワーク故障時の通信を確保するサバイバル機能を付加した。 企業の本社・支店間の広域通信網切断などのネットワーク故障時でも支店など拠点内の内線通話、拠点から公衆網への外線発信、公衆網から拠点への外線着信が利用できるようになり、さらに信頼性の高いIP電話サービスの提供が可能となる。 ■ソリューションの特徴 ソフトスイッチ「SS70V」ソリューションに付加するサバイバル機能は、同ソリューションにラインアップしている株式会社日立コミュニケーションテクノロジー社のゲートウェイ「NT-230i」「NT-230iB」「NT-40i」と、今回新規にラインアップする同社のサバイバル機能対応IP電話機「IP-12H」の組み合わせにより実現する。ネットワーク故障などにより本社などに設置しているソフトスイッチと支店などで利用している「IP-12H」間の通信が途絶えた場合、その異常を「IP-12H」が検出し、サバイバル機能で支店内の他の「IP-12H」との内線通話、支店内の「NT-230i」「NT-230iB」「NT-40i」を介し公衆網へ発信できる。ゲートウェイもサバイバル機能に対応しているため、ネットワーク故障時にも公衆網から「IP-12H」に着信が可能だ。これにより万一、故障が発生しても外部からの重要な通話を逃すことはなくなる。 なお、「IP-12H」は、平常時はソフトスイッチと連携してIP 電話機として利用できる。ソフトスイッチと「IP-12H」間の通信には、将来的な追加サービスに柔軟に対応するなど高い拡張性を有する、IETF(*1)で規定されているSIPプロトコルを採用している。 ■ソリューション提供の背景 ソフトスイッチを設置する拠点とIP電話機を利用する拠点が別ロケーションの場合、その間のネットワークに故障が発生した際にIP 電話機が利用できなくなることが想定される。特にIPセントレックスサービスを利用する企業においては、サービスを提供する事業者のネットワークに故障が発生した際に社内の電話が停止することになりビジネスなどに深刻な影響が発生する。回避方法として、ネットワークの二重化などが考えられるが、今回追加するサバイバル機能でネットワーク故障への対応策の選択肢が増える。 ■ソリューションの展開 IP電話機のソリューションラインアップとしてこれまで、「SIP-1800」「SIP-2000」や1 万円台の低価格端末、LAN配線を通して直接IP電話機に電源を供給する「インライン給電対応IP電話機」、さらにIP電話機とPHS端末をネットワーク化する「PHSリモートサーバ」などを提供している。今回のサバイバル機能対応IP 電話機「IP-12H」の追加で、価格や機能などにおいてさらに企業の幅広いニーズに対応できるようになる。 また、ソフトスイッチ「SS70V」ソリューションは、IPセントレックスに対応している。IPセントレックスサービスを提供する通信事業者などが同ソリューションを導入すれば、サバイバル機能を顧客企業に提供でき、信頼度が向上する。 ■「SS70V」の実績 ソフトスイッチ「SS70V」ソリューションの中核となるソフトスイッチのプラットフォームは、米国VocalData社のキャリアグレードソフトスイッチVOISSを利用しており、1システムで最小100内線から最大10万内線まで対応する。国内で2002年初頭の販売開始から現在まで、合計30,000回線を超える販売実績を有する。 【用語解説】 *1 IETF(Internet Engineering Task Force)インターネットの世界における各種技術(プロトコルなど)を議論する場としての組織。議論の結果はRFC (Request for Comments)として発行される
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