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NTT西日本
代表取締役副社長
江部 努氏
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IPv6の技術を活用した新たな光アクセスサービスや、光IP 電話サービスを積極的に展開するNTT 西日本グループ。NTT西日本グループ中期ヴィジョンにおける高品質でコストパフォーマンスに優れたブロードバンド&ユビキタスサービスの実現に向けた取組みについて、江部代表取締役副社長に伺った。
2010年までに1500万の
光サービスユーザー獲得を目指す
―昨年11 月に持株会社が発表した「NTT グループ中期経営戦略」で2010年に3000万のFTTHユーザー獲得を目標にしていますが、この目標に対するNTT西日本の方針についてお聞かせください。
江部 現在の情報通信市場は、ニーズの高度化、多様化、グローバル化が進展し、インターネット通信の需要が急増するなど、市場構造そのものが急激に変化し、プロードバンド市場では、光サービスやADSLの拡大に向け、サービス・価格両面において熾烈な競争が繰り広げられています。
このような厳しい競争環境の中、昨年11月、持株会社が発表した「NTTグループ中期経営戦略」の基本的な考え方は、e-Japan戦略やu-Japan構想の実現に貢献するため、ブロードバンド・ユビキタスマーケットの創造に積極的に取り組み、安心・安全で便利なコミュニケーションネットワーク環境とブロードバンドアクセス基盤の構築を目標に掲げています。多彩なブロードバンド・ユビキタスサービスの提供により、2010年には3000万のお客様が光ブロードバンドをご利用になることを目指しています。
NTT西日本は、この持株会社の中期戦略を具現化するために「NTT西日本グループ中期ヴィジョン」を策定しました。本ヴィジョンは、お客様への課題解決や価値創造のお手伝いを通して「お客様に感動していただく」、また、光IPサービスを活用していくことで地域における情報化の一翼を担い、地域社会との共生を通して「地域の発展に貢献する」、さらに、お客様の信頼にお応えし、「安心・安全な社会の実現に貢献する」という3つの柱を経営の基本に据え光ブロードバンドのNo.1事業者として、2010年には1500万のお客様に光サービスをご利用いただくことを目指しています。
―NTT西日本グループ中期ヴィジョンの達成に向けた今年度の取組みについてお聞かせください。
江部 今年度は、IPブロードバンドサービスの本格的な普及に向けたスタートの年にしたいと考えており、光アクセスは80万、光IP電話は60万のお客様獲得を目指し、サービスの質および価格の両面で競合他社に負けないよう商品力の向上を図り、お客様に満足してご利用いただけるサービスを提供していきます。
そこで、“光史上最強”のサービスとしてIPv6の技術を活用した「フレッツ・光プレミアム」を政令指定都市から順次、積極的に展開していきます。その特長は、GEPON(Gigabit Ethernet - Passive Optical Network)方式によって大容量通信を可能にすることに加え、高度なサービスを実現したことです。具体的には、セキュリティ機能が向上し、お客様に安心してサービスをご利用いただけること、高機能・高品質な映像コミュニケーションが図れることであり、これらを基本機能として標準装備しています。

「フレッツ・光プレミアム」広告
トリプルプレイの提供
― NTT 西日本の光IP 電話サービスの特長について、お聞かせください。
江部 「フレッツ・光プレミアム」の魅力を更に高め、また、ドライカッパを利用した直収電話サービスに対抗するため、光IP電話サービス「ひかり電話」を積極的に販売する方針です。「ひかり電話」は、戸建、集合住宅にお住まいのお客様から、中小・SOHOから大規模の法人のお客様まで幅広く充実したメニューをそろえ、お客様のライフスタイル・ビジネススタイルに合わせて提供いたします。
その特長は、加入電話と品質・付加機能面で遜色がなく、ご利用中の電話番号がそのまま使える0AB〜J電話番号を採用し、全国一律の通話料金(8.4 円/ 3 分税込)で、さらに、通話料の一部を基本料金に含んだ「安心プラン」等の料金プランの提供により、他社との競争に負けない、お客様にご満足いただけるサービス内容となっています。
―フレッツでトリプルプレイを実現されましたね。
江部 IPv6 サービスの特長であるマルチキャスト機能を使い、ブロードバンド映像をご家庭のテレビでご覧いただけるようになりました。例えば、「オンデマンドTV」では、安定した映像品質でビデオ・オン・デマンドサービスなどを楽しむことができます。フレッツ・光プレミアムにより、超高速インターネット通信、光IP電話、ブロードバンド映像サービスが利用できるトリプルプレイを実現しました。
NTT西日本はトリプルプレイサービスのみならず、双方向映像コミュニケーション等の利便性の高いアプリケーションサービスの提供も含め、今までにない光ブロードバンドサービスを提供していきます。
―光ブロードバンドの普及に向けた取組みについて、お聞かせください。
江部 光ブロードバンドサービスの普及を加速するには、積極的なアライアンス展開が必要と考えています。その一つとして、ISP事業者の皆様と連携し、光IPサービスの申込み、料金支払いの一元化も可能にするなど、お客様の利便性を向上させていきます。また、BPR(Business Process Reengineering)を用いた光フロースルー化の推進により、お申込みから開通までの期間を短縮することでCS向上を図っていきます。
一方で、昨今大きな問題となっているデジタル・ディバイドを解消していくために、地域の皆様や自治体、地元企業と一体となって、地域の発展のために光ブロードバンドサービスの展開に向けて取り組んでいきたいと考えています。その一例として、宮崎県木城町における光ファイバーの整備によるブロードバンドを活用した住民の利便性を向上するサービス提供に協力しています。
このような取組み結果を踏まえ、今後も都市部のみならず、地方都市の情報化を地域の方々と協力しながら進めていきます。

トリプルプレイの利用イメージ
ユビキタスサービスへの取組み
―無線LANサービスの普及に向けて積極的に展開されていますが
江部 無線LANサービス「フレッツ・スポット」は、外出先からでも自宅やオフィスなどと同様に、高速・定額料金でインターネット等にアクセスできるサービスで、2002年7月より提供を開始しています。
2005年3月末時点での西日本地域におけるアクセスポイントは3000ヵ所を超え、契約数は6万強と国内の無線LAN事業者においては最大級の規模で展開しています。
お客様の高度で多彩なニーズに応えるため、伝送速度を最大11Mbpsから最大54Mbpsへ高速化を図り、また高セキュリティプランの採用といった機能面の向上、新幹線・JR在来線等の主要駅や空港といった利便性の高い交通拠点におけるアクセスポイントの拡大に加え、屋外でもご利用いただけるよう利用エリアを拡大するなど、ますます便利にご利用いただける環境作りに取り組んできました。また、アンテナを設置いただく企業・店舗様にとっても、お客様に対するサービス面の向上や集客効果等のメリットを感じていただいています。
今後は、携帯ゲーム端末等の様々な端末への対応やフレッツ・スポットユーザーに限定したダウンロードコンテンツの提供など、更なる利便性の向上に向けて取り組んでいきます。
―無線ICタグを活用した取組みについて、お聞かせください。
江部 「無線IC タグ」は、個々の人や物を詳細に認識できるキーデバイスとして社会的にも注目が集まっています。NTT西日本では、この技術と光回線を組み合わせ、様々なアプリケーションの提供に向けて取り組んでいます。
例えば、Webカメラと連動させ、園児や学童の位置を把握する「映像配信システム」の提供や、山口県の中原中也記念館において、超小型赤外線送受信機「ボイスユビーク」を用いて、来場者に応じた言語で音声ガイダンスを提供する「音声情報システム」のトライアルを行うなど、ユビキタスネットワーク社会の実現に向け、無線ICタグの活用を進めていきます。

フレッツ・スポットの契約数・アクセスポイント数の推移
ビジネスシーンで活用されるフレッツサービス
―ビジネス市場でもフレッツサービスが普及しているようですが。
江部 光ブロードバンドサービスであるフレッツサービスは、個人のお客様のみならず、法人のお客様においても利用用途が広がっています。NTT西日本では、ネットワークから情報端末までセットでご提供できることが強みと考えており、「ハイクオリティ&ローコスト」を実現するIPソリューション活動を積極的に展開しています。
例えば、企業や自治体等では、通信コストを削減するIP電話の導入に高い関心が寄せられていますので、光IP電話サービス「ひかり電話ビジネスタイプ」とIP電話対応ビジネスシステムGXシリーズ等の組み合わせや、3G携帯電話/無線LANデュアル端末を融合したモバイルIPセントレックスソリューションによる通信コストの削減や業務の効率化を提案しています。
また、高品質な映像コミュニケーション機能をもつIPテレビ電話端末「フレッツフォン VP1000」は、主に個人のお客様がテレビ電話やインターネット等でご利用いただいていますが、法人のお客様においても、操作が簡単で、低コストで導入できるため、テレビ会議や遠隔モニタリング等にご利用されています。
このように、フレッツサービスを活用したIPソリューション活動は、新たなサービスや情報端末の充実を図りながら、今後も更に範囲を拡大し、お客様のご要望にお応えしていきます。
「現場力」の一層の向上
―進化する組織を目指されていますが、その内容についてお聞かせください。
江部 今年度は、NTT西日本グループ中期ヴィジョンの実現に向けて、大きく事業転換していくスタートの年ということで、積極的に“挑戦”していきたいと考えています。まず、「自律的な対応」をテーマに、支店を中心としたグループ協業を進めていきます。それは、光ブロードバンドサービスは地域によって競争状況が異なるため、各地域のマーケットに合わせた営業戦略と設備戦略を支店、NTTマーケティングアクト、NTTネオメイトがグループ一丸となって取り組む必要があるからです。
一方で、仕事の範囲が広がった分、業務が複雑になっているため、仕事の仕組みや進め方を積極的に改善していきます。また、サービスが多種多様化しているため、研修等をタイムリーに行い、社員のレベルアップを図ることで「進化する組織」を目指します。
―カスタマー・ファースト活動を推進されていますね。
江部 現在の熾烈な競争状況下において、お客様にNTT西日本を選んでいただくためには、サービスレベルを高めることが不可欠であるため、お客様の声に学び、お客様の視点に立って早期に改善していく「カスタマー・ファースト活動」をNTT西日本グループ一丸となって推進しています。

カスタマー・ファーストCM のシーン
―情報セキュリティに対する取組みについて、お聞かせください。
江部 3000万を超えるお客様情報を取り扱う企業の責務として、従来から取り組んでいるお客様情報の管理を更に徹底強化しています。具体的にはグループ会社を含め横断的に指導する「情報セキュリティ推進本部」を設置するとともに、業務委託会社に対しても、お客様情報保護に関するセキュリティガイドラインを制定し遵守させる等、全社を挙げて取り組んでいます。
―「イチロー選手」を企業広告に採用されましたね。

イチロー選手
江部 はい。「イチロー選手」は挑戦し続けることで期待を超えた成績をあげ、私たちに感動を与えてくれます。そのイメージに“今後更に進化し続ける”NTT西日本の企業姿勢を重ね合わせました。「安心・安全・信頼」を事業活動の基本と位置付け、これらの活動を通じ「現場力」を徹底して磨きあげることにより、「お客様に末永くご愛顧いただける企業」を目指していきたいと考えています。
―本日は有り難うございました。
(聞き手・構成:編集長 河西義人)
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