【NTTコムウェア】

NTTコムウェアが、三越・阪急百貨店で、RFIDによる
商品管理ソリューションを実現

 NTTコムウェア、三越・阪急百貨店でRFIDによる商品管理ソリューションを実現した。
 この商品管理ソリューションは、NTTコムウェアで販売しているRFIDミドルウェアをベースに開発を行った。両百貨店では、婦人靴売り場で行った「ICタグの実証実験」の結果を踏まえ、システム導入により高い効果が得られると判断し、婦人靴売場でのサービスを開始した。

■導入の背景

 従来、百貨店の婦人靴売場では、販売にあたり顧客が希望する靴の色・サイズ確認のため販売員が倉庫を往復する時間が不可欠で、(1)在庫確認で顧客を長時間待たせてしまう(2)混雑時の対応遅延などによる販売機会の損失や、多品種・多サイズを展開するがゆえの欠品による販売機会の損失が課題となっていた。こうした課題を解決し、顧客へのサービス向上と販売機会損失を削減するための効果的な手段として、ICタグによる商品管理が注目されている。

■システムの概要

 本システムは、百貨店側の入荷検品、棚調べ、在庫照会、接客中の在庫確認に加え、顧客自らが在庫確認できる機能も提供している。
 入荷検品、棚調べといったバックヤード業務は、ICタグ対応のハンディターミナルで靴箱に取り付けたICタグを読み取ることで行なう。
また、接客中の店員による在庫の確認は、PDAで靴に取り付けたICタグの情報を読み取ることで行ない、顧客自身による在庫確認は、ICタグ情報の読み取り装置と連動したタッチパネルPCの画面操作で行なうことができる。これらの操作で得られた商品の履歴情報は、バックヤードPCでリアルタイムに参照することができ、顧客の照会数が多かった商品の情報も蓄積されるため、人気度や注目度といった今まで入手できなかった情報をマーチャンダイジングに活用することが可能となる。
本システムは、複数の取引先・店舗間での利用を考慮し、ネットワーク型の構成をとっている。データベースなどの共有情報はデータセンタで一元的に管理し、店舗側は簡易な機器構成で対応できることも大きな特長だ。また、店舗の売場面積を圧迫しないように、当社が独自に開発した文庫本サイズの超小型Linuxサーバ「L-Box」を採用する。
今回、NTTコムウェアの「RFIDミドルウェア」が採用された理由としては、今後の利用拡大を視野に入れたグローバルスタンダードに準拠していることに加え、各種店舗からのアクセス頻度や取り扱うデータの増大を考慮したトラフィック制御・データアクセス制御機能、さらには高セキュリティを実現しているところにある。

■NTTコムウェアのRFIDへの取り組み

 NTTコムウェアは、オートIDセンター(現EPCglobal)のテクノロジー・ボードに2002年から参画し、オートIDの研究・標準化活動の成果として、国内でも最先端であるEPCglobal*1準拠の「RFIDミドルウェア」を開発した。この「RFIDミドルウェア」は、2003年に大日本印刷株式会社ほかとの「コンテナ物流管理」実験で、認識率99.9%以上という好結果を得ている。さらに、2004年には各種実証実験において、その有効性や効果を実証するとともに、流通・小売業を中心とした業界への適用に向けたノウハウも蓄積してきた。現在では、他システムとの連携や大量データの円滑な制御、高セキュリティの確保など、完成度の高いシステムへ発展している。


【用語解説】

*1 : EPCglobal: EPC の推進団体。旧オートID センター。バーコードの国際機関である国際EAN協会と米国の流通コード機関であるUniform Code Council(UCC)が共同で2003年10月に設立した非営利団体。



お問い合わせ先

NTTコムウェア株式会社
広報室
kouhou@nttcom.co.jp

 


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