【NTTコムウェア】

NTT コムウェアとノベル、
「USB-Linux シン・クライアント」を発表
〜 USBメモリ型のデバイスで、既存PCをシン・クライアント化し、
顧客情報などの企業データ流出を防止 〜


 NTTコムウェアとノベル株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役社長:吉田仁志)は、既存のPCにUSBメモリ型のデバイスを挿入するだけで、企業システムのシン・クライアント環境を実現する「USBLinuxシン・クライアント」の8月商品化と販売開始を目指す。

■開発の背景

 シン・クライアントとは、企業の情報システムにおいて、社員が使うPC(クライアント)に最低限の機能しか持たせずに、サーバ側でアプリケーションやファイルなどの資源を管理するシステムの総称。
 また、その形態のシステムで用いられる、機能を絞った低価格のクライアント用PCを指す。クライアントPC側にデータを保存する機能を持たないことは、顧客情報など企業内データの外部流出防止に有効であることから、採用が期待されている。しかし、これまで、シン・クライアント・システムへの移行は、サーバとクライアントPCを総入れ替えする大がかりな方法が一般的で、低コストで移行可能なソリューションが求められていた。
 また、社内PCの管理コスト(TCO)削減のため、Linuxデスクトップへの移行を計画する企業からは、頓雑な移行作業を必要としないLinuxソリューションが求められていた。

■「USB-Linux シン・クライアント」の概要

 「USB-Linuxシン・クライアント」は、OSである「Novell SUSE LINUX OS」と、webブラウザ等のアプリケーションが入ったUSBメモリ型の起動装置「ブータブルUSB」を用いたソリューション。OSのインストール等を必要とせず、「ブータブルUSB」を既存のPCのUSB端子に挿入するだけで、Linux OSが起動し、シン・クライアント状態を実現する。
 「ブータブルUSB」は読み込み専用(ROM)であり、シン・クライアント状態では、PC内のハードディスク、その他の記憶装置へのアクセスを禁止している。そのため、サーバ内の顧客情報データなどをクライアントPC側に保存すること、および記憶媒体に保存して外部へ持ち出すことが困難になる。Linux OSを終了し、「ブータブルUSB」をPCから外せば、シン・クライアントは通常使っているデスクトップPCに戻る。

■シン・クライアント「専用マシン」に対する優位性

 「USB-Linuxシン・クライアント」は、既存PCをそのまま利用でき、専用クライアント(シン・クライアント端末)を新規購入する必要がない。
 使い慣れたPCと、操作感がWindowsに近く扱いやすい「Novell SUSE LINUX」を利用するため、ユーザーに対する特別な操作トレーニングをほとんど必要としない。企業のIT資産、そして、ユーザーPC利用スキルを有効活用でき、シン・クライアント環境へのスムーズな移行が可能だ。
 VPN(仮想専用線)接続を利用すれば、外出先や自宅のPCが、会社のサーバにアクセス可能なシン・クライアントとなる。これにより、顧客情報の入ったノートPCを持ち歩き、紛失するなどのセキュリティ危機を避けることが可能だ。また、「ブータブルUSB」の紛失や盗難があった場合も、デバイス内にはデータを持たないため、データの外部流出防止に有効だ。

■「USB-Linux シン・クライアント」構成(予定)

◆提供メディア形態

・USB-ROM(スティックタイプ)

◆ベースOS

・Novell SUSE LINUX

◆アプリケーション

・Webブラウザ
・RDPクライアント
・CitrixICAクライアント
・Mono(.Netクライアント)
・Java 2 Runtime Environment

◆VPN対応プロトコル

・PPTP
・L2TP

◆ハードウェア動作環境

・CPUIntel PentiumII〜Pentium4
AMD Duron,Athlon,Athlon XP/MP

・メモリ 256MB以上


お問い合わせ先

NTTコムウェア株式会社
広報室

kouhou@nttcom.co.jp

 


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