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インタビュー:ブロードバンドオフィスを核に業務領域へ拡大するソリューションを創出 日本電気㈱ 取締役 執行役員常務 瀧澤 三郎氏
日本電気㈱
取締役 執行役員常務
瀧澤 三郎氏

NECはIT・ネットワーク統合ソリューション「UNIVERGE」についてブロードバンドオフィスを核に展開している。品川、関西そして海外(米国、オーストラリア、ブラジル)に開設したブロードバンドソリューションセンターも好調で、各施設の来場を契機とした案件の受注が伸び、予想以上の実績を上げている。2005年度以降の「UNIVERGE」ソリューションのさらなる展開と今後の新しい戦略について、瀧澤三郎 取締役 執行役員常務にうかがった。

UNIVERGE ソリューション 事業への強い手応え

―はじめに、御社のこれまでの 「UNIVERGE」ソリューションの事業 の手応えからお聞かせ下さい。

瀧澤まず、昨年1月に品川、今年 1 月に大阪へそれぞれ開設した NECブロードバンドソリューショ ンセンターがご好評を頂いており、 センターへの来場を契機に受注した 案件が、年間総額100億円以上に達 しました。

―その要因はどこにあるとお考えですか。

瀧澤ブロードバンド&ユビキタス 環境の活用が、企業競争力を強化さ せる施策として経営トップや実務担 当者まで浸透してきました。そして NECブロードバンドソリューショ ンセンターで、UNIVERGEの活用 状況を実際に見て、体験していただ くことによって、「なるほど」とそ の導入効果を納得していただいてお ります。お客様はこの「納得」の一 押しで、導入検討へ動かれることが 非常に多いです。

企業の業務に踏み込んだソリューションの創出を図る

―この実績をふまえて、2005 年度 以降もUNIVERGE ソリューションに 注力されると思いますが、その展開に ついて具体的にお聞かせ下さい。

瀧澤この一年間、ブロードバンド オフィスへの取組みを行い、ブロー ドバンド&ユビキタスを活用するこ とがホワイトカラーの業務カイゼン につながることをアピールしまし た。今後さらに、経営層が納得でき る業務カイゼン効果をうみだすに は、業務/業種視点が必要だと考え ています。ブロードバンド技術を業 務や業種に結びつけることで、本来 の力が発揮され、 日本が世界でもト ップランナーとし ての力をアピール できると思ってい ます。今回、ブロ ードバンドオフィ ス、CRM、ネッ トワークアウトソ ーシング、セキュ リティといった分野を軸に、お客様の業務に踏み込 んだソリューションの創出を図り、 NECのIPテレフォニー市場で圧倒 的な強み(図1参照)をベースに、 UNIVERGEソリューションのさら なる展開を加速していきます(図2 参照)。

図1 NECのIPテレフォニー実績

まず、ブロードバンドオフィスで すが、業務における課題解決がキー になります。そこでコンサルティン グから部分適用、全体適用までホッ プ・ステップ・ジャンプの三段階に よる導入を提案しています。ホップ の段階で、ホワイトカラーの作業課題を可視化し、ホワイトカラーの生 産性をいかに上げるかということに ついて導入構想を提案します。そし てIP テレフォニーを核にグループ ウェアなど現場の環境に適用したシ ステムをNECとして提供していき ます。また、ブロードバンドオフィ スの活用によるワークスタイルの変 革によって、環境負荷削減効果があ ることも実証しております。品川の NECブロードバンドソリューショ ンセンターでは、CO2排出量を従来 の41 %以上削減することができま した。


図2 UNIVERGE ソリューションの拡大と重点テーマ

CRMでは、万全の個人情報管理 を要求されるお客様に、シンクライ アント端末を活用しソリューション 構築するなど、弊社のIP テレフォ ニーをベースにさまざまなソリュー ション提供の実績がでてきました。 弊社もそうですが、大企業の中には たくさんのグループ内取引があり、 そこには必ず問い合わせ等に対応す るコールセンターがあります。今後 ブロードバンドを活用して複数のコ ールセンターをまとめてセンター化 し、これをUNIVERGEソリューションとして大 企業向けに提 供していきた いと考えてい ます。さらに CS 向上とあわ せ、コンタクト センターをコス トセンターから プロフィットセ ンターにしたい というニーズを実現することがブロ ードバンドを活用することで可能に なりました。たとえば、お金を払っ てでも投資専門家のアドバイスを対 面で受けたいという富裕層ニーズを 満たすことなどができるようになり ます。

ネットワークアウトソーシングに ついては、特定の通信事業者に偏ら ず中立な立場で、各通信事業者の回 線サービスの組み合わせにより最適 な提案が行えること、そして400拠 点以上のサポート体制で万全な運営 を提供できることがNECの大きな 特長です。さらにBIGLOBEによる 大規模ネットワークの運用と一度も 個人情報を流出させたことがないセ キュリティ実績が弊社への大きな信 頼につながっています。

最後にセキュリティですが、弊社 自身が大規模フィジカルセキュリテ ィソリューションを導入し、安定的 に運用していることが良い先例にな っています。この事実がお客様から も高く評価されており、受注につながっています。

―これらの優れたソリューションをUNIVERGEブランドで展開していくわけですね。

瀧澤従来のビジネスでは、競争の 激化に伴うプライスダウンで、大き な利益を望めなくなるという悪循環 がありました。既存の思考の延長線 上にないもの、他社にはできないこ とを、今後のUNIVERGEのソリュ ーションの中で展開し、お客様の満 足度を高めて他社をリードする立場 を維持していきたいと思っています。

端末の充実や海外展開で、20 %強の売り上げ拡大を目指す

―ソリューション事業を進めていく上で具体的に想定されている取組みはございますか。

瀧澤たとえば、端末はブロードバ ンドユビキタスにとって大切なツール でありその進化のキーになることか ら、端末ラインナップの充実や機能強 化を推進します。また、キャリア系の ブロードバンドサービスの急拡大に伴 い、それに耐えうるインフラ整備が求 められています。この分野は弊社が最 も得意としており、IT/ネットワー クを合わせて注力していきます。

―最後に、2005 年度のUNIVERGEソリューション事業の目標をお聞かせください。

瀧澤世界的にもVoIP を中心に UNIVERGE導入成果がでてきたこ ともあり、ソリューションの業種・ 業務領域への拡大を積極的にすす め、昨年度実績から20 %強売り上 げを伸展させたいと思っています。

―本日はありがとうございました。

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