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エンタープライズICT総合誌 月刊ビジネスコミュニケーション

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INTERVIEW

3C(Change, Challenge, Create)をモットーにビジネスを拡大

1984年にマルチメディアサービスの草分け企業としてスタートしたNTTビジュアル通信。 「Change(変革)、Challenge(挑戦)、Create(創造)」をモットーに、コンテンツ配信やオ ンラインリサーチのノウハウに加え、高度なシステム構築・運営ノウハウを活かしビジネス の拡大に努める最近の取組み状況について、小野喜世彦社長にお話をうかがった。

NTTビジュアル通信㈱ 代表取締役社長 小野 喜世彦氏
NTTビジュアル通信㈱
代表取締役社長
小野?喜世彦氏

3C を軸足に、コンテンツ事業からIT スタッフ派遣まで幅広いビジネスを展開

-初めに、貴社の概要、主要ミッションからお聞かせください。

小野弊社は1984年にマルチメディ アサービスの草分け企業としてス タートし、1995年にそれまでのキャ プテン(ビデオテックス通信網)か らインターネットに事業の軸足を転 換するとともに、現在のNTTビジュ アル通信に社名変更しました。現在 は、「Change(変革)、Challenge (挑戦)、Create(創造)」の3Cをモッ トーに、お客様にとって価値あるサー ビスの提供、人材・技術・マーケティ ングの総力を結集したより良いサー ビスの提供によってビジネスパート ナーとともに成長し、事業の発展を 通じて社会の健全な発展に貢献する ことを目指しています。

3Cを軸足にしたNTTビジュアル通信の事業領域

-主な事業領域をお聞かせください。

小野現在5つの事業ドメインが あります。一つは、iモードを中心 とする携帯キャリア公式サイトを通 じたコンテンツ事業、2つ目がオン ラインリサーチなど豊富な経験・実 績に基づくマーケティング調査事業、3つ目がブロードバンドとホス ティングを軸にしたソリューション 事業、4つ目がコールセンタ対 応やMSP(マネージドサービ スプロバイダー)事業、そして 5つ目がサーバやネットワーク に精通したIT 技術者の派遣事 業です。事業の展開にあたって は、前述した3Cを軸足に、親 会社のNTTコミュニケーショ ンズとのシナジーが発揮できる ように取り組んでいます。

-なぜ事業の軸足を3Cに置いているのですか。

小野非常に時代の流れが激しい ので、同じことをやっていてはアッ という間に取り残されてしまいま す。したがって、積極的に新しいこ とに挑戦することが重要です。新し いことに挑戦することで、人も会社 も成長すると考えています。3Cは、 私がNTTナビスペースの設立プロ ジェクトに参画していた1996 年に 提唱したキャッチフレーズですが、 その後奇しくも日経新聞の「私の履 歴書」欄に、鹿島建設の石川六郎名 誉会長が「プロジェクトC」という ことで同様のコンセプトの一文を寄 稿されていたのが印象的ですね。

ダブルトラック・ビジネスモデル

ダブルトラックビジネスモデルに基づき、コンテンツ事業を拡大

-具体的な取組みは、後続頁でご紹介しますが、各事業領域の概要及び新しいことへの挑戦についてお聞かせください。

小野コンテンツ事業に関しては、 1995年のインターネット上でのコン テンツ配信事業を皮切りに10年以上 の実績があります。現在、iモードの 公式サイトを中心にしたコンテンツ 配信やコンサルティングを積極展開 しており、全社売上の35~40%をコ ンテンツ事業で占めています。しか し、携帯コンテンツは音楽系、情報 提供系、ゲーム系、映像系などいろいろなサイトが目白押しで、非常に 競争が激化してきています。したが って、既存サイトの拡充に加え、い かに特色のある新しいサイトをプ ロデュースするかが極めて重要で す。私どもでは、長ライフサイクル のプロ/マニア向けコンテンツと、 短ライフサイクルのマス向けコンテ ンツのダブルトラック・ビジネスモ デル(図2)を考慮し、新規コラボ レーションの開拓に努めています。 特に今年の焦点は、音楽ダウンロー ドにあると考えています。

-新しいコンテンツとしては、どのようなものをお考えですか。

小野歌手の野口五郎さんプロ デュースのモノマネを中心とした、 これまでにないサイトを本年9月末 に開設するほか、ヒップホップに関 するサイトをオープンします。いず れもプロ/マニア向けのコンテンツ 提供サイトです。最近、ネチコミ (口コミ)ツールとして、ブログの 利用価値が拡大しています。新サイ トのマーケティングには、私どもが 「ぶろぐマーシャル」と称するブロ グを使ったインフォマーシャルの実 践利用を試行した いと考えています。

新Webリサーチシステムを開発

-マーケティング調査事業については、いかがですか。

小野1991年のサー ビス開始から14年の 実績を持つマーケ ティング調査事業は、現在売上げの約 25%を占めています。三大都市圏の 代表性のあるモニター群と、全国を 網羅したインターネットモニター群 の両方の属性を有効活用した私ども のマーケティング調査には定評があ ります。例えば、新聞広告料金の算 定基準となる面別接触率調査をはじ めとする各種広告調査、商品調査、 社会・世論調査など、数多くの実績 を誇っています。本年10月には、こ れまでの統計的手法に基づくリサー チシステムに加え、迅速・安価・手 軽な新Webリサーチシステムの提 供を開始します。

高度なIT技術を活かし、総合的なサービスを展開

-ソリューションやITサービス/スタッフ派遣事業について、特に今年度注力される点は…。

小野10年以上にも及ぶコンテンツ 事業やマーケティング調査事業の基 盤はIT技術です。私どもでは、契約 社員を含めサーバやネットワークに 精通したIT技術者を多数抱えていま す。こういったIT技術者の派遣や、 システム構築、ソリューションの開 発・提供、さらにオペレーションや マネージドサービスの提供など、高 度なIT技術を活かした総合サービス を展開しています。この事業領域で 売上げの35~40%を占めています。 今年度は、自治体向けの「施設予約 システム(CUBS)」や、サービス縮 退時のフルサポートサービス「サー ビス・リエンジニアリング」、弊社 データセンターを活用した「個人情 報お預かり+情報漏洩追跡サービ ス」等の新サービスの提供に力を入 れています。また、IT技術者の派遣 については、適材適所への技術者派 遣に努めています。そのために、IT スキル標準(ITSS)診断システムを 導入し、技術者個々の弱い部分を補 い、強い部分をさらに伸ばすような 研修プログラムも作成しています。

増収・増益基調の定着が最大の目標

-最後に、今後のビジネスの抱負をお聞かせください。

小野現在約20 億円の売上げ規模 ですが、これを毎年伸ばし、増収・ 増益基調を定着させるように経営の 舵取りを行うことが最大の目標で す。そのためには、既存のものを抱 えているだけでは、衰退するのは目 に見えていますので、冒頭で述べた 3Cを機軸に新しいことに挑戦し、上 手くヒットさせるようなビジネスを 創出していきたいと考えています。

-本日は有り難うございました。

(聞き手・構成:編集長 河西義人)


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