NTT東日本
「Ephelio(イフェリオ)」データセンタサービスの
「ITIL 準拠宣言」を発表
NTT東日本は、「Ephelio(イフェリオ)」のブランド名で提供しているデータセンターサービスのオペレーション業務を、IT サービスマネジメントの事実上の世界標準であるITIL に準拠するための一連の作業を完了したことに伴い、8月1日から「ITIL 準拠宣言」を発表しました。
背景について
・ITILとは
このITIL (Information Technology Infrastracture Library)は英国で誕生したIT サービスを運用するための知識インフラとして整備されたライブラリ群です。
80年代以降、各種業務システムの電算化と言う世界的な趨勢の中で、ただ電算化することだけが自己目的となってしまい、その投資対効果について疑問符が投げかけられるケースが有識者の間で取り立たされるようになってきました。
この問題に対して、英国では政府を中心に業界の有識者との意見交換を行われ、あるべきIT サービス像とは何かという問いかけに対する回答が模索されました。その成果は一つの知的体系へと結実し、現在ITILとして知られる、各種ライブラリ群が生み出されました。
このような経緯から、ITIL は他の各種技術標準と異なり、英国政府(具体的には英国商務省:OGC)に所有されており、別名「赤本」「青本」として知られる「サービスサポート」「サービスデリバリ」等、中核のライブラリ群も英国政府から出版されております。
・資格制度と規格化
この体系された運用ノウハウであるITIL をベースに、運用知識を身に付けたかどうかの指標となる資格制度と、組織がITILをベースにITサービスを提供しているかを認証する公的規格化が既に始まっています。
資格制度については、上級資格への登竜門となる「ファウンデーション認定」から専門資格である「プラクティショナ認定」そして最上級の資格である「マネージャ資格」があります。
これらの資格は、OGC(英国商務省)から承認を受けております、英国のISEB(Information SystemsExamination Board)とオランダのEXIN(Examination Institute For Information Science)の2団体が資格認証を行っています。
また、ITIL の国際規格化も着々と進んでおり、英国内(日本のJISに相当)ではBS15000 として既に規格化されている他、近くISOにおいてISO20000 として規格化されることが予定されています。
近い将来、データセンタの運用品質を確認することは「ISO20000 を取得されてますか?」と質問することと同義になることでしょう。
Ephelio データセンタサービスのITIL 準拠化
そのような現状を踏まえ、Ephelio データセンタサービスでは、弛まない運用品質向上への取り組みの一貫として、運用体制のITIL準拠化に取り組みました。
この「ITIL 準拠宣言」はISO規格が未実施の現段階で、既にITILを十分に満たした運用体制が整えられていることを「宣言」することにより、お客様に安心してお使いいただけるデータセンターサービスであることを示すと共に、顧客ニーズに応えて行きたいという私どもの決意を示すものとなります。
ITIL 準拠宣言の内容
Ephelioデータセンタサービスでは、昨年から、ITIL 準拠を目指した要員の育成、現状の問題点の調査と対策、そしてITIL に準拠した運行管理規定の制定などを行ってきました。
この「ITIL 準拠宣言」とは、規格が定める各種業務においてドキュメント・教育・運行管理体制などITIL に準拠した業務体制の構築を完了したことを表しています。
対象となるサービス
NTT東日本が提供するEphelioデータセンターにおける保守運用業務。
運用開始時期
平成17年8月1日(月)
今後の展開
今後のISO化に、日本の通信ネットワークを支えてきた弊社のオペレーション技術と、高度な通信サービスのノウハウを有するフラッグシップキャリアとして日本版BS15000取得を目指します。
- ≪参考≫
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Ephelioデータセンターでは、ネットワークを社会インフラとして運用してきた技術力を生かし、高信頼なファシリティによるハウジングサービス、24 時間365日体制でシステムの保守・運用を代行するマネージドサービス等を、ご提供しております。
また、下記URL のサイトにてEphelioデータセンターに関する情報をお知らせしております。