日本版SOX法に対応し、機能追加を図ったワークフローパッケージ「OpenCube Lite 2006」を7月中旬より提供開始
NTTデータ
NTTデータは、日本版SOX法に対応し、内部統制やコーポレートガバナンスの機能を強化したワークフローパッケージ「OpenCube Lite」のバージョンアップ版「OpenCube Lite 2006」を7月中旬より提供開始する。今回のバージョンアップでは、2005年12月に金融庁が提示した「財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準のあり方」の内容と、米国COSOフレームワークを視野に入れた機能追加を行っている。
NTTデータでは、2006年度で200本(約6億円)の売上を見込んでいる。
提供の背景
2005年12月に金融庁から示された「財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準のあり方」、さらには本年5月の新会社法施行や日本版SOX法の動きを受け、企業は内部統制を強化するとともに、自ら内部統制を評価し、情報公開を行うことが必要になる。このような背景から、業務プロセスをマネジメントする重要なツールであるワークフローパッケージには、内部統制やコーポレートガバナンスを実施する機能強化へのニーズが高まっている。
NTTデータのOpenCube Liteでは、これまで細かなセキュリティ管理機能の提供をプログラムレスで実現できるなどの機能を提供してきたが、このような顧客企業のリクエストを受け、新たに内部統制の強化に必要な機能を追加し、エンドユーザーの操作性にも配慮したOpenCube Lite 2006を提供開始することとした。今回のバージョンアップは、特に幅広いセキュリテイシステム環境に対応するための機能強化や、監査に求められる各種記録機能も強化を図りつつ、ユーザーの利便性や生産性の向上に貢献することに重点を置いて行われた。
OpenCube Liteとは
OpenCube Liteは、2004年6月からNTTデータが提供している高品質・高機能かつ低価格で短期導入が可能なワークフローパッケージである。これまで同社の関連会社をはじめ、大手製薬会社・印刷会社・精密会社・リース会社等、業種・業務を問わず、数多くの導入実績がある。
OpenCube Liteの主な特徴として、以下の3点があげられる。
(1)エンドユーザーコンピューティング
標準機能が豊富なだけではなく、簡単な設定変更を行うだけでシステムを導入することができ、導入後の機能追加や、事業環境(組織改編、人事異動)の変化への対応も容易。
(2)拡張しやすいシステム設計
ユーザーの基幹系システムや周辺パッケージとOpenCube Liteの連携も容易に図れるような、拡張しやすいシステム設計となっている。
(3)高セキュリティ
いつ誰がどのような判断をしたかの記録だけでなく、個々の入力項目のアクセス権の設定や印刷の抑止、閲覧範囲の設定などが可能な機能をそろえている。
このようにOpenCube Liteは標準機能が充実しているため、ユーザーは短期・低コストでの導入とTCOの削減が可能といった特長がある。
OpenCube Lite 2006の特長
OpenCube Lite 2006では、図1に示すように、(1)業務プロセスマネジメント機能、(2)使いやすいユーザーインタフェース、(3)画面監理・印刷・証跡機能、(4)最適のプラットフォーム機能、(5)組織・ユーザー管理機能、(6)外部インタフェース機能、の6つの機能を提供することで、企業の日本版SOX法への対応をサポートしている。以下に、主な特長を列記する。
図1 penCube Lite 2006の日本版SOX法対応機能
(1)セキュリティ機能の強化
- ・シンクライアント対応:
- Citrix Presentation Serverで動作
- ・アクセスログ記録機能強化
- ・アクセスコントロール機能強化:
- セキュリティのより厳格な設定
(2)システム拡張機能の向上(より多くの環境へのワークフローインフラの適用)
- ・インタフェース機能の強化
- (SQLServer2005/SQLServer 2005ExpressEditionに対応)
- ・帳票の表現力向上のための機能強化:
- DHTML、スタイルシート対応の強化
- ・ユーザー登録機能の強化:
- 社員録のカスタマイズ容易性の向上
- ・印刷機能の強化:
- エクセルでの印刷による紙出力の表現力の向上と、開発工数の低減
(3)システム導入期間短縮のための機能向上
- ・帳票作成部品の機能の強化:
- シングルラインテキスト部品/マルチラインテキスト部品/日付部品/ファイル添付部品/閲覧記録部品
これらの機能は、従来カスタマイズが必要であったがOpenCube Lite2006では、標準設定となった。 - ・インストーラの抜本的な見直しによるインストール作業の短縮
- ・ワークフローエディタの操作性向上
- ・フォームデザインツールの操作性向上
- ・画像生成機能で自動生成できる画像の種類の拡充
(4)ユーザーの使い勝手の向上
- ・未決箱、案件一覧の操作性の改善
- ・クライアントPC動作環境の拡充
上記の機能強化に合わせて、製品プラットフォームとして採用しているマイクロソフト社の製品群(Microsoft SQL Server2005、Microsoft Visual Studio2005)にも対応しており、システムインフラ環境の向上・強化を図るとともに、マイクロソフト社 SharePoint Portal Serverとの技術的連携を行い、相互製品間の動作連携を実施している。
販売価格
スタンダードエディション280万円(ユーザー数無制限:サーバライセンス)。
OpenCube Liteを導入しているユーザーで、ソフトウェア利用権を購入し、有効な保守サポート契約を締結されている場合は、実費キット価格(18万円)でOpenCube Lite 2006に移行することができる。
なお、OpenCube Lite 2006の提供にあたって、マイクロソフト社とシトリックス・システムズ・ジャパンの2社より、それぞれ次のようなエンドースメントが寄せられている。
「OpenCube Lite 2006には、Microsoft SQL Server2005、Visual Studio 2005を採用いただいております。また、OpenCube Lite 2006はSharePoint Portal Serverとの技術連携も実装されており、企業はワークフローの業務改善に加え、Webポータルを核とした生産性の高いワークスタイルを容易に実現する ことが可能になります。今回のNTTデータ様との新たな協調関係によって、よりセキュアで利便性、生産性の高いIT基盤をお客様に提供していきます。」(マイクロソフト(株) 執行役 常務 エンタープライズビジネス担当 平井康文)
「弊社のCitrix Presentation Serverは、業務に必要なアプリケーションを統合し、一元的に管理することでお客様の内部統制強化の要求に対応できます。今回発表されました OpenCube Lite 2006と組み合わせることで、アプリケーションの操作ログの記録、管理などが可能となり、情報漏えいなどの事故の原因を追跡できるようになります。今後 もNTTデータ社様とより一層の協業を図り、お客様に対して、日本版SOX法に対応したソリューションを提案して参ります。」(シトリックス・システムズ・ジャパン(株) 代表取締役社長 大古 俊輔)
NEWS(2006年6月)
NTTグループ関連
- 業界初「リスク補償付きハウジングサービス」の提供開始について(NTT西日本)
- 日本版SOX法に対応し、ワークフローパッケージを7月中旬より提供 (NTTデータ)
- 指紋認証ソリューションと共有ファイル暗号化ソフトウェアをセットで販売(NTTコムウェア)
- 自動的に記録・配信が可能な講義・講演記録配信システムの販売を開始(NTTアドバンステクノロジ)
- 全国初!ブロードバンドを活用した遠隔精神診療の実現(NTTレゾナント)
SIer・ベンダ
- 米国レバンタ社とイーシステムが代理店契約を締結(イーシステム )
- 中国のレッドフラグ社、韓国のハーンソフト社と新合弁会社「Asianux Corporation」を設立(ミラクル・リナックス)
- 「Informatica PowerCenter 8」の出荷を開始-エンタープライズ・データインテグレーションの業界標準を確立(インフォマティカ・ジャパン)
- 次世代ネットワークに向けてサービス・デリバリー・プラットフォームの提供を開始(日本ストラタステクノロジー/Open Cloud Limited)
- 企業向けソリューション事業強化を目的に2つの実証センターをリニューアル(NEC)