IDC Japanは、2006年第４四半期における国内携帯電話市場規模および今後の見通しを発表した。これによると、2006年第４四半期の国内出荷台数は、前年同期比11.2％増の1,295万台となった。プラス成長の主要因として、①モバイル・ナンバー・ポータビリティ制度（MNP制度）に伴う端末特需の拡大、②前四半期に実施された大幅な生産調整の反動によるプラス効果、③多様化するユーザーニーズに対応した新規端末が需要拡大を牽引したことなどをあげている。

多様化するユーザーニーズへの対応としては、高齢者を中心とした新規加入者の拡大により、低価格帯3Gの需要拡大が顕著化した。また、ハード面での技術革新により、究極の薄型化を追求した3G端末の躍進、地上波デジタル機能（地デジ）を搭載したハイエンド3Gが高い人気を維持し、買い換え需要を牽引するなど、幅広いユーザー層向けで需要拡大が見られた。

端末ベンダー別出荷台数シェアでは、シャープが21.2％のシェアを獲得し、３四半期連続して首位を維持した。シャープは、地デジ機能搭載端末を含めたハイエンド市場での圧倒的な強みを誇示し、NTTドコモ向け、ソフトバンク向けで過去最高の出荷実績を記録している。2位には、NTTドコモ向けに加え、ソフトバンク向けにも供給を開始し、着実に出荷台数を伸ばし始めたパナソニックモバイル社が順位を上げてランクインした。３位以下は次のとおり。３位：NEC（10.4%）、４位：SonyEricsson（9.2%）、５位：東芝（9.1%）。