世界初!目による感性計測を実現-映像・Webコンテンツの新たな評価・分析ソリューションを提供
NTTラーニングシステムズ
NTTラーニングシステムズ(以下、NTTLS)は、VIS総研の保有する独自技術である視聴する人の目の動きを計測・解析して映像やWebコンテンツの興味・関心度を計測する「Emotional(エモーショナル:情動)分析ソリューション」のサービス提供を3月中旬より開始した。
「Emotional分析ソリューション」は、視聴者や消費者の細かな心理・情動を数値化することによって、精度の高いコンテンツ評価計測を実現。NTTLSは、計測結果をもとに、映像やWeb制作におけるコンサルティングを実施し、主にコンテンツ提供者や業界の専門調査会社との提携により、市場開拓やコンテンツ開発の支援を行う。
コンテンツ評価の現状
映像コンテンツは、視聴率や露出量、視聴者アンケートなどを中心に評価がなされているが、映像のどの場面(内容)に視聴者の興味・関心や支持が得られているかまでは分からないのが現状。また、Webサイトは、アクセス数、ページビュー数は把握できるが、利用者のページ内での興味・関心・注目点までは把握できていないのが現状である。
従来から、人間が何処を見ているかを知る技術はあったが、最近の計測技術とコンピュータによる解析技術の進歩により、目の動きを計測し、解析することにより、映像・Webなどのコンテンツを見ている人が、何処を見て、どの程度の興味・関心を持っているかが計測できるようになった。
Emotional分析ソリューションの概要
Emotional分析ソリューションは、VIS総研の独自技術(特許出願中)を活用したもので、世界初の目による感性計測ソリューション。図に示すように、映像表示用モニターで視聴者(利用者)にテレビの映像やネットコンテンツを見せ、映像表示モニタの前に設置されたフェイストラッキングカメラで視聴者(利用者)の目を追尾し、アイトラッキングカメラで目の動き(視点の動き、瞳孔のサイズ、瞬きの回数)を自動計測・解析し、興 味・関心度を数値化することによって、コンテンツの情動評価計測を可能としている。
Emotional分析ソリューションの概要
映像計測の際、視点の動きは“X”印で、興味関心度の大きさは視点を中心にした円の“半径”で表示されるため、視聴者(利用者)がどこを見て興味を引いたかが容易に分かる。また、Web計測では、視点の軌跡と興味関心ポイント、視点の滞留時間分布、興味関心点、願望欲求点(次の動作のクリック直前点)、アクションポイント(次の動作に入ったクリック点)の表示によって、Webサイト全体の興味・関心度合いが容易に判定できる。
NTTLSでは、計測結果をもとに、映像やWeb制作におけるコンサルティングを行い、コンテンツ制作上の新たな視点を提案するとともに、ターゲットを的確に捉えるコンテンツの企画・制作をサポートする。また、次代のマーケットリサーチの手法として、教育教材や各種デザイン評価など幅広い業界・利用用途で の活用を提案していくとしている。
以下に、Emotional分析ソリューションの主な特徴を列記する。
- 映像コンテンツのどこの部分、どこの表現に興味・関心を感じていたか、マーキング表示で分類し、分析・評価が可能。
- Webコンテンツのどこの部分(項目、アイコン、バナーなど)に興味・関心があったか、視線の軌跡のマーキング表示から分析・解析が可能。その他、ページ履歴、視線の軌跡記録、滞留時間、ページビューのURL記録などが可能。
- 教育で使用される教育コンテンツを、講義前と講義後とに計測し、その教材の教育効果の測定・検証が可能。
- 映像、Web等のコンテンツ制作における品質評価のツールとして活用が可能。
- 商品、印刷・パッケージ、工業デザインなど、各種デザインの情動分析による利用者・消費者の情動評価が可能。
Emotional分析ソリューションの活用事例
・映像コンテンツ評価
映画、TVCM、TV番組などの映像コンテンツのEmotional分析。訴求側の意図と視聴側の興味・関心が狙い通りの効果を発揮しているか、訴求ポイントがターゲットを的確に捉えているかなど、今まで困難と思われていた視聴者の映像への「興味・関心・注目」の度合いを数値化し解析・分析する。
・Webページ評価
これまでのアクセス数やユニーク・ユーザー数などにEmotional分析という指標を加えることにより、新しいWeb効果測定ソリューションを提供する。例えば、利用者が各ページのどこを多く見ていたか、どこに注目していたかが明らかになり、さらに視点とカーソルの動きを分析することによって、クリックするまでの行動履歴や滞留時間などが明らかになる。その結果、Webサイト全体にわたってどこを見て、読んで、スクロールしたかなどを判定することができる。
・安全運転教育の研修ツール
様々な教育・研修にもEmotional分析という指標を加えることにより、新たな研修ツールの構築が可能となる。例えば、自動車の安全運転教育においては、ドライバーが運転中に見るべきポイント、危険を予知して、意識して注目しているかどうかがEmotional分析で明らかになる。また、熟練者と初心者による注目点の比較も可能である。
・デザイン選定評価
商品開発時のデザイン案の選定などは、事前に商品ターゲットであるモニターに対して、複数のデザイン案を同時に見てもらうだけで、どのデザイン案に興味・関心があるか、デザイン案のどの部分に興味・関心があるかが判明し、デザイン案決定のための有効なデータが得られる。
NTTLSでは、広告主(クライアント)、Web制作者、自動車、鉄道等の教育機関、企業の商品企画・マーケティング部門などを主な販売ターゲットに、2007年度5,000万円、2010年度までに10億円の売上げを目指している。
お問い合わせ先
NTT ラーニングシステムズ株式会社映像制作事業部 山内
TEL:03-5440-5531
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