NTTデータ、レスキューナウは、ITを活用した「危機管理・事業継続支援事業」において、協業することで合意した。この合意に基づき、NTTデータとレスキューナウは2008年４月16日、「事業継続計画（BCP)」および「事業継続マネジメント（BCM)」の遂行支援を目的とした「危機管理・事業継続支援サービス」の提供を開始した。

企業・自治体・学校等の法人にとって、大規模地震や風水害・火災・テロ・セキュリティ事故などの緊急事態への備えは必須の課題となっている。

また昨今、コンプライアンス違反による信頼の失墜が事業の存続に大きな影響を与えるようにもなっている。そのような環境の中、被害を最小限にとどめ、復旧をできるだけ早期に行うためのBCPの策定およびBCMが重要視されてきている。

今回、同分野において両社が協業することで、NTTデータの有する危機管理・防災分野におけるシステム開発技術と、レスキューナウの危機管理情報センター「RIC24」で収集される災害監視情報を生かし、BCP策定およびBCMに必要不可欠な平時から災害発生時、災害発生後に至る一連の危機対応を、ITで総合的にサポートするサービスを実現する。

危機管理・事業継続支援サービスの概要

危機管理・事業継続支援サービスは、法人の危機管理を平時から災害発生時・復旧時まで、ITによる総合的な支援を提供するサービス。本サービスでは、危機管理を「発生前」・「発生」・「発生直後」・「発生後」の４つのフェーズに分け、それぞれのフェーズにおいて必要となる対策をITで支援する。

１. 危機発生前

予想される危機に対する備えとして、シナリオ（対応計画）コンサルティングおよび必要防災備品の選定・提供を行う。また、NTTデータの緊急時指揮支援システム（以下、AGADIS）により、作成したシナリオを用いて実践的な緊急対応訓練が可能となる。

２. 危機発生

レスキューナウの初動情報支援サービス、海外災害速報サービスにより、危機の発生状況、被害状況の情報をリアルタイムで提供する。

３. 危機発生直後

レスキューナウの危機管理情報データ配信（コンテンツシェアサービス）から提供される災害情報等をAGADISに取り込むことにより、初動の緊急対応におけるスムーズな立上げを可能にし、組織の意思決定を的確にサポートする。また、AGADIS上からレスキューナウの詳細緊急情報等を参照することが可能になることで、意思決定判断に必要な外部情報の取得を容易に行うことができるようになる。

４. 危機発生後

AGADISにより自動記録された対応状況を振り返り、補足対応・反省をサポートする。

両社の役割

NTTデータは、危機管理・事業継続支援サービスにおけるシステムインテグレーション・緊急時指揮支援システムの提供・シナリオコンサルティング・セールスマーケティングを行う。

レスキューナウは、RIC24を活用した危機管理情報サービス・防災用品の提供とマーケティングを行う。

今後の展開

本ソリューションは2008年４月から民間企業・自治体を中心に展開を始め、2010年度までに10社、売上約５億円の受注を目指す。