アジレント・テクノロジーは、同社のマルチサービス・テスト・ソリューション「Agilent N2X」向けに、NGN（次世代ネットワーク）で提供されるトリプルプレイ・サービス（音声、映像、データ）関連機器やネットワークの開発や検証を容易に行なえるようにする「Agilent N5588A SIPエミュレーション・ソフトウェア」を発表した（出荷は本年９月を予定）。

NGNを実現するにあたり、SIPは非常に重要なプロトコルとなっている。SIPは従来、音声通信でも用いられてきたことから、既に専用の測定器を使った測定が行なわれている。しかし、NGNで提供されるマルチプレイ・サービスにおいては、複数の測定器やアプリケーションソフトウェアが必要で、測定が煩雑になってしまうという課題があった。アジレント・テクノロジーは、この問題を解決するために、イーサネットやIPのマルチサービス・テスト・ソリューションとして実績のあるAgilent N2X向けにSIPのエミュレーションを行なうことができるソフトウェアを開発した。

SIPエミュレーション・ソフトウェアは、ネットワーク機器メーカーや通信事業者向けの製品である。Agilent N2X上で動作するこのソフトウェアを使うことで、SIPを含む映像やデータの試験を同時に行なえるほか、実際のネットワークで用いられるアクセス・プロトコルと連動し、より実環境に近い試験も可能となる。主な特長として、①ハードウェア処理による高パフォーマンスと安定性、②1プラットフォーム、1アプリケーションでマルチプレイ試験を実現、③MOS（R値）測定をサポート、などがある。