NTTグループのソリューションガイド

ICTソリューション総合誌 月刊ビジネスコミュニケーション

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「使いこなせて安全」なLinuxを目指し、NTTデータが開発した「TOMOYO® Linux」がLinux標準カーネルに正式採用

~Linuxのセキュリティ強化に貢献し、携帯電話からサーバまで様々な用途で利用可能に~

NTTデータ

NTTデータは2003年より開発を行ってきたLinuxのセキュリティ拡張機能である「TOMOYO®Linux」が、全Linuxディストリビューションのベースである標準カーネルのバージョン2.6.30に、2009年6月10日、正式採用されたと発表した。この度のLinux標準カーネルへの正式採用により、「TOMOYO Linux」はLinuxの正式なセキュリティ強化機能として世界中に配布されることになった。

Linuxはオープンソース・ソフトウェア(以下、OSS)として無料で配布され、世界中で自由に利用できるオペレーティングシステム (OS) であり、携帯電話や家電などのデジタル機器を始め世界中で利用が進んでいる。NTTデータでは、OSSを用いた機器を安心して使うことができるようにするための研究開発に取り組み、その成果をLinuxとコミュニティに還元してきた。

NTTデータは、これまで、数多くのOSSの普及および開発の促進に取り組んできた。「TOMOYO Linux」は現代社会において日々、重要度を増しているセキュリティの分野において、NTTデータのOSSの取組みと融合した、かつそれが国際的に認められた、非常に重要で価値のある研究開発成果だ。

今後NTTデータは、「TOMOYO Linux」の更なる機能追加・利用促進などにおける世界中のLinux開発者との連携を継続・強化しつつ、Linuxを活用した安心・安全な社会の実現に貢献していく。

Linuxの標準カーネルに採用されることの意義

Linuxの開発は、コミュニティと呼ばれる世界のボランティアの貢献により行われ、仕様の議論やプログラムの改良、拡張は、5000人以上が購読する開発者メーリングリストをベースに日々、行われている。Linux 標準カーネルに採用されていない機能は、その開発主体がなくなった場合に消滅またはメンテナンスがされない、といったことが利用者側のリスクとなるが、メインラインに含まれることで多くのLinux開発者が改良、拡張に携わることができる。これにより、企業などによる商用利用の可能性が高くなる。

NTTデータでは、2007年の6月から15回におよぶ提案を行い、また国際会議でカーネル開発者に機能の内容と必要性を訴え続け取り組んできた結果、Linux標準のセキュリティ機能として世界で3番目、日本で初めての採用を認められた。

「TOMOYO Linux」の特長

「TOMOYO Linux」は、標準的なスキルを持つLinuxの管理者であれば誰でも使いこなせることを目指して開発された。必要な機能を操作することにより、それに対応する設定ファイル(ポリシー)を生成する「自動学習機能」を持つため、システム管理者は短い期間で自分のシステムに適した設定ファイルを得ることができる。

また、設定ファイルの内容およびエラーメッセージは、管理者にとって読みやすく、意味がわかりやすい形式となっている。 組込み機器から専用サーバまで利用できることも特長だ。

今後の展開

NTTデータでは、Linux標準機能として採用後も、これまで行っていたオープンソースとしてのバージョンアップ、コミュニティ活動について継続して行っていく。組込み機器を含め、「TOMOYO Linux」の機能の適用領域について、パートナーを求め、検討と開発を行う。そして、商用用途で安心して利用するための教育サービス、サポートについても検討を行っていく方針だ。

※TOMOYOは、NTTデータの登録商標です。

お問い合わせ先

株式会社NTTデータ
技術開発本部
SIアーキテクチャ開発センタ
TEL:050-5546-2301

NEWS(2009年7月)

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