NECは、スマートフォン向けの付加価値サービスを実現する機能を、国内外の通信事業者にクラウドで提供する新サービスを開始する。

スマートフォンの普及に伴い、スマートフォン向けのコンテンツ配信サービスやシンクライアントサービスといった付加価値サービスの需要が高まっている。一方、スマートフォン向けサービスの開発には、モバイルネットワークの技術に加え、PCやインターネットの技術も求められるため、従来のモバイルネットワーク専用のサービスと比べて開発規模が増大する傾向がある。そのため、通信事業者にとって、コストを抑えながらいかに迅速にサービスを開発できるかが課題となっている。

NECは、新サービスの第一弾として、スマートフォン向けのセキュリティ関連機能を実現するクラウドサービス「NEC Mobile Security」を本年10月末から提供する。同サービスは、NECの端末管理ソフト「NC7000-DM」と、米国Webroot Software社のウイルス対策ソフトを組み合わせて実現する予定であり、紛失したスマートフォンのデータを遠隔から消去する機能や、ウイルス対策機能などを提供する。

NECは年内に、スマートフォン向けのコンテンツ配信機能、ID管理機能、課金機能などを実現するクラウドサービスを順次提供する予定で、３年後にこれらのサービス全体で100億円の売上規模を見込んでいる。