NTTグループのソリューションガイド

ICTソリューション総合誌 月刊ビジネスコミュニケーション

ビジネスコミュニケーション

マイクロソフトとデータセンターを連携させたクラウドソリューションで協業

~HPC環境とWindows Azure Platformをハイブリッド型で連携~

伊藤忠テクノソリューションズ

CTCと日本マイクロソフトは、強固なパートナーシップのもと、エンタープライズビジネスを推進している。マイクロソフト製品を採用したシステムの中でも、最近では、Microsoft SharePoint ServerやMicrosoft Windows Server 2008 R2 Hyper-Vを利用したCTCデータセンターからのクラウドサービスなど、データセンターをベースとした様々なサービスを提供している。

金融分野においては、2008年からWindows HPC Serverをベースとした協業ソリューションを推進し、国内大手銀行のリスク管理システム等、市場リスク管理や保険数理の分野でのHPC(High Performance Computing)を活用した多くのシステム構築・運用の実績をあげている。

金融業界においては、銀行の資本に関する健全性の規制であるバーゼルIII、保険会社の資本に関する健全性の規制であるソルベンシーII、上場企業に対するIFRS適用など、リスク管理に関連した規制が強化されており、金融商品のリスク計算や金融機関の財務計算におけるシステム負荷の高まりが予見されている。ただ、このようなシミュレーションやストレステスト等の計算は季節性があり、ピーク時に対応できるシステムリソースでは、平常時において余剰が発生するなどの問題があった。

また、金融リスク計算等のシステム負荷の高い計算には、従来は高速なハイエンドコンピュータが使用されてきたが、コストパフォーマンスの観点から、ミドルクラス以下の機器を多数活用してスーパーコンピュータ並みの計算能力を実現するHPCソリューションの普及が進んでいる。

このような背景のもと、CTCと日本マイクロソフトは、金融分野における一時期な計算量の増加に対応できるハイブリッド型のHPCソリューションの開発に至った。

ハイブリッド型HPCソリューション

本ソリューションは、CTCがCTCデータセンター内にHPC環境を構築し、必要に応じてマイクロソフトのデータセンターからパブッククラウドサービス(Windows Azure Platform)のリソースを活用することで、一時的なシステム負荷に柔軟に対応できるハイブリッド型のソリューションである。ユーザー企業は、平常時のシステム負荷に合わせてHPC環境を構築すればよく、Windows Azure Platformが時間単位での課金であるため、ピーク時に合わせたシステムと比較して、最大で7割のコスト削減が可能だ。Windows Azure Platformによるリソースの増強は、最短一日で準備でき、急激なビジネス環境の変化にも対応できる。

今後の展開

今後は、日本マイクロソフトがCTCにトレーニングや継続的な技術支援を行い、金融機関向に共同で本ソリューションの営業展開を行う。IFRS、バーゼルIIIによる影響が想定される銀行等のその他の金融機関のシステム向けにも、ハイブリッド型のHPCソリューションを開発する予定だ。

CTCと日本マイクロソフトは、HPCの活躍が期待される物流や科学分野におけるシミュレーション、データ量の増加に伴いビッグデータを取り扱うBIシステム等、HPC環境とWindows Azure Platformの連携ソリューションの適用範囲を拡大させ、金融機関や各企業の要望に応じた個別のハイブリッド型システムの構築も含めて、データセンターを連携させたクラウドサービスを推進していく。

お問い合わせ先

●伊藤忠テクノソリューションズ
TEL:03-6203-4100

NEWS(2011年12月)

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