NECは、スマートフォンやタブレット端末などの内蔵カメラをかざすだけで、物体を高精度・リアルタイムに識別し、詳細情報を瞬時に表示する画像認識技術を開発した。

昨今、カメラ内蔵型の携帯端末の普及に伴い、撮影した商品とネット上の画像データベースを照合することで商品の詳細情報を入手し、購入ができるモバイルEコマースなどの画像検索サービスが拡大している。しかし、利用者が自由に撮影するため、撮影角度、大きさ、照明条件などの撮影環境の変動が大きく、正しく商品を識別できない場合がある。また、主に携帯電話網を経由してサービスを利用するため、データサイズが大きい画像の通信に時間がかかり、撮影してから検索結果を取得するまでの待ち時間が長くなるなどの課題が生じていた。

今回、NECが開発した技術は、商品を識別するバーコードやICタグを利用せずに画像そのもので識別するもので、撮影環境の変動が大きくても高精度に認識できる。また、通信データ量を小さく抑えることでスマートフォンなどの携帯端末を用いたリアルタイムな画像検索を実現した。本技術を活用することで、携帯端末のカメラをかざすだけで商品情報などが瞬時に表示できるようになり、Eコマースや店舗におけるサービスの利便性の向上を期待できる。