NTTグループのソリューションガイド

ICTソリューション総合誌 月刊ビジネスコミュニケーション

ビジネスコミュニケーション

マレーシアとシンガポール間でのクラウド連携の実証実験を開始

~東南アジアで、グローバルな「自律型データセンター」を目指したクラウド技術を検証~

伊藤忠テクノソリューションズ

伊藤忠テクノソリューションズ(以下、CTC)は、グループ会社であるマレーシアのCTC Global Sdn. Bhd.とシンガポールのCTC Global Pte. Ltd.と共同で、遠隔地にある複数のデータセンターにあるクラウド環境を連携した実証実験を、2014年1月から開始する。これは、複数のデータセンターを仮想的に1つに統合する「自律型データセンター(Autonomous Datacenter)」を目指した実証実験で、データセンター内の各機器をソフトウェアで自動制御する技術を用いて、マレーシアとシンガポールのクラウド環境を統一的に制御し、サービスの負荷分散や、日本を含めた遠隔バックアップの実証実験を行う。

本実証実験の結果を踏まえ、マレーシア、シンガポール、日本の3ヶ国を連携させたオンプレミス型のクラウドソリューションを販売する予定だ。


自律型データセンターは、遠隔地にある複数のデータセンターを仮想的に1つのITインフラとして統合する、CTCが推進しているコンセプトだ。ソフトウェアでクラウド環境を制御する技術(SDI:Software-Defined Infrastructure)により、データセンター内のサーバ、ストレージ、ネットワーク等の各ITリソースを自動的に管理することで、災害時のスムーズなサービス継続や、複数のデータセンターの余剰リソースを組み合わせた、堅牢なシステムを実現する。また、クラウド環境のリソースの自動的な増減や、障害時の再起動の機能により、少人数の運用でシステムの性能や品質を保つことができる。

既に国内では、昨年の8月にCTCの横浜と神戸のデータセンターで、自律型データセンターの実現に向けた実証実験を行い、ソリューションの提供を開始した。

日本国内での検証結果に基づき、今回、東南アジア地域でビジネスを展開するグローバル企業の、国をまたいだシステム連携やBCP(Business Continuity Planning)対策の需要を想定し、マレーシアとシンガポール間での自律型データセンターの実現に向けた、複数のデータセンターを連携したクラウド環境の実証実験を開始する。また、マレーシアと日本間では、長距離でのDR(Disaster Recovery)環境を構築し、データ伝送量を削減する技術(重複排除技術)を使用して、データ複製にかかる時間や遠隔地でサービスが開始するまでの時間等を測定する。そして、許容される目標復旧時間(RTO:Recovery Time Objective)や目標復旧時点(RPO:Recovery Point Objective)を算出し、今後、国をまたいだシステム構築にそのノウハウを活用していく。

なお、本検証用データセンターについては、海外では、NTTコミュニケーションズのデータセンターであるサイバージャヤ3データセンター(マレーシア)とセラングーンデータセンター(シンガポール)を、日本では、CTCのデータセンターである横浜コンピュータセンター(YCC)を使用する。またネットワークについては、NTTコミュニケーションズの「Arcstar Universal One」を使用する。サーバ、ストレージ、ネットワーク等のIT機器に異なるメーカーの製品を使用することで、マルチベンダー環境のシステム統合についても検証していく。


CTC Global Sdn. Bhd.とCTC Global Pte. Ltd.を含めたCTCグループは、今後、国内で培った大規模なシステム構築やデータセンターを中心とした各種クラウドサービスの提供で得たノウハウを活用し、東南アジア地域でのビジネス拡大を図っていく。また、自律型データセンターを推進し、お客様のグローバルビジネスを支えるシステム構築やBCP対策にも貢献していく予定だ。

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●伊藤忠テクノソリューションズ
TEL:03-6203-4100

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