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ICTソリューション総合誌 月刊ビジネスコミュニケーション

ビジネスコミュニケーション

データセンター間ネットワークのSDN化によりクラウド環境の災害・障害運用を自動化するソリューションを発売

NEC

NECは、SDNによりクラウド運用を自動化する「IaaS運用自動化ソリューション」の災害・障害対策機能を強化し、販売を開始した。本ソリューションは、これまでデータセンター(以下、DC)内ネットワークに適用していたSDNを、異なる地域にある複数DC間のネットワークにまで拡大することで、複数DCを統合したクラウド運用の自動化を可能にするものだ。さらに、万が一の災害・障害時でも、動的に他地域のDCリソースを活用して、業務システム単位にワンクリックで再稼働させることを実現し、システム復旧措置(ディザスタリカバリ)の人手による設定作業のミス防止や構築時間短縮を可能にした。


クラウド事業者やプライベートクラウドの導入を進めている企業では、災害対策・事業継続などの観点から一極集中を避けて、DCを分散配置するケースが増加している。しかし、DCの広域・分散設置を行った場合は、DCごとに個別にネットワーク管理を行う必要があるなど、運用コストに大きな課題があった。また、クラウド事業者においては、競争力を高めるためにDCの設備投資や運用コストの抑制に対する要求が、ますます高くなっている。

今回の強化は、複数DCの運用コストを大幅に削減、最適化するとともに、DC間でのディザスタリカバリの導入を容易にするものだ。本ソリューションの特長は次のとおり。

①DC間連携によるクラウド運用の自動化

◆リソース逼迫時のDC間リソース融通の自動化:複数のSDNコントローラを統合管理する「UNIVERGE PF6800 Unified Network Coordinator」と、クラウド基盤ソフト「WebSAM vDC Automation」の連携により、複数拠点をまたがるネットワークの統合管理が可能となり、異なる地域にある複数のDCを1つの仮想DCとして運用できるようになる。これにより、DC内でリソースが逼迫した場合も、自動的に地域を超えたDC間でリソースを融通することが可能で、無駄な機器コストを削減できる。

◆業務システム単位での複数DC間のディザスタリカバリを自動化:業務システムが必要とするサーバ、ストレージだけでなく、ネットワークも含めて移動可能なリソースとしてプロファイルに定義できるようにした。これらを事前に管理画面(ポータル)から物理環境に割り当てておくことで、災害発生時にも離れた地域のDCリソースを使ってワンクリックで再稼働が可能になる。これにより、バックアップを行うDC側に同一構成のリソースを用意し設定する必要がなくなり、機器や運用コストを削減できる。さらに、SDNにより動的にネットワーク設定を行うため、煩雑なネットワーク設定作業も不要となり、人手によるミス防止・構築時間短縮が可能となる。


②ネットワークオーケストレーションに限定したライセンスの提供

ネットワークリソースのプール管理とプロビジョニング機能に限定したライセンスを新たに提供開始した。これにより、マルチベンダ環境で既にITリソースの運用を行っているシステムにも、ネットワークオーケストレーション機能を導入することが可能となり、SDN環境の導入が容易になる。


本ソリューションを実現しているクラウド基盤ソフト「WebSAM vDC Automation」と、SDN対応製品「UNIVERGE PFシリーズ」は、本年4月28日より提供開始したNECのクラウド基盤サービス「NEC Cloud IaaS」に採用されている。

お問い合わせ先

●NEC SDN戦略本部
 E-mail:inquiry@sdn.jp.nec.com

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