NTTコミュニケーションズ

GPUクラウドソリューション

お客さま専有のプライベートクラウド環境で最新GPUのパフォーマンスと安定性をお届けします

(2019年2月号掲載)

高い計算処理能力を持つGPU(Graphics Processing Unit)は、各産業におけるAI(人工知能)やディープラーニング(深層学習)を活用した取り組みを加速させるテクノロジーとして注目されています。その一方で、ハードウェア構成、ソフトウェア構成、チューニングなどに関する課題の解決が求められています。NTTコミュニケーションズ(以下、NTT Com)は、お客さまごとにGPUサーバーの専有環境を構築/運用する「GPUクラウドソリューション(仮称)」を提供しています。本ソリューションは、GPUサーバーを中心に、高速ストレージやネットワークなどの周辺インフラを月額定額で提供します。

さまざまな課題の解決が求められているGPU

ビジネスシーンにおけるディープラーニングの活用で重要な役割を担うテクノロジーとして「GPU」が注目されています。GPUは、3Dグラフィックスの描画に必要な計算処理を行うために開発された専用チップで、CPUでは長時間かかる処理を高速で処理できるようにします。このディープラーニング向けの高い計算能力を他の領域でも利用できるようにするGPGPU(General Purpose GPU)が広まったことで、交通インフラ、製造・建築、医療・介護、金融などの分野でAI、ディープラーニング、eVDI、HPC、高精細画像処理などの用途で利用されています。活用範囲の拡大に伴い、最近ではGPUサーバーを提供するクラウドサービスが増えています。クラウドサービスであれば、GPUサーバーの設置場所や消費電力/熱量、GPU基盤設計などへの対応が不要になり、運用管理の負担が軽減されます。しかし、GPUサーバーを自社で購入して利用するとかなり高額になります。また、各パブリッククラウドサービスが用意しているリザーブドプラン(一定期間の利用をコミットすることで価格割引が受けられるプラン)を利用しても、プランによってはデータ転送量や初期費用が発生する場合があります。さらに、計算量が膨大なディープラーニングでの利用では、パフォーマンスが重要になります。通常は、複数のGPUサーバーを相互接続して処理を分散させることで高速化を図ります。ここで課題となるのがサーバー間の接続です。分散処理ではサーバー間で多くのデータを転送しますが、そのネットワークに遅延が発生してしまうと、全体のパフォーマンスに影響を与えてしまうので、サーバー間の相互接続環境が非常に重要になります。

ネットワークから基盤構築、OSインストールまでお客さま専有のGPU基盤として提供

NTT Comでは、専有型GPUプラットフォームと、必要な周辺システム/サーバー/ストレージ/ネットワークを月額課金で一括提供する「GPUクラウドソリューション」を提供しています(図1参照)。

図1 「GPUクラウドソリューション」の構成イメージ
図1 「GPUクラウドソリューション」の構成イメージ

 

本ソリューションは、ネットワークから基盤構築、OSインストールまでをお客さま専有のGPU基盤として提供することで、GPUのパフォーマンス最大化と安定稼動をプライベートクラウド環境で実現します。特長として、次のようなことがあげられます。
◆専有型IaaSでのGPU基盤を国内データセンターで提供:高性能なGPU計算リソースをお客さま専有で提供します。NTT Comがもつ世界トップレベルの高品質なデータセンターでのIaaS(Infrastructure as a Service)提供で、消費電力/熱量を気にすることなく、セキュアに安心して利用することができます。
◆最新GPU製品の機能を月額定額でサービス提供:月額定額のため従量課金が発生しません。ディープラーニング計算などのGPU稼働率の高い利用シーンにおいては、パブリッククラウドよりお得に利用できます。
◆最適なGPUの構成をマネージドで提供:最大性能を発揮させるためのネットワーク構成など、用途に応じた最適なインフラ設計をご提案します。高い運用ノウハウ、システム運用を担保するマネージドサービスもご提供します。「GPUクラウドソリューション」は、NTT Comのクラウドサービス「Enterprise Cloud」のオプションとして提供しています(図2参照)。

図2 「GPUクラウドソリューション」の位置づけ
図2 「GPUクラウドソリューション」の位置づけ

AI領域における国内最大規模のシステム基盤をGPUプラットフォーム上で構築・運用

「GPUクラウドソリューション」は、さまざまな分野で利用されています。AI領域において先進的な研究開発を行っているPreferred Networks(以下、PFN)は、ディープラーニング分野における最先端の研究開発用途として、GPUサーバー128台(GPU:1,024基)を使った国内最大規模のシステム基盤を構築しました。この基盤を構築・運用しているのが「GPUクラウドソリューション」です。2018年8月には、最新のGPUを512基さらに追加し、GPUが合計1,536基に拡張。PFNでは本基盤を利用して、大量の計算資源を必要とする交通システム、製造業、バイオ・ヘルスケア、クリエイティブ分野での研究開発をより一層加速させています。


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ICTコンサルティング本部
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「GPUクラウドソリューション」は、お客さまのニーズに合わせてGPUサーバー基盤をお客さま専用で構築するプライベートクラウド型のサービスです。デジタルトランスフォーメーションとして、ビジネス推進の原動力となるGPUの導入・利用は、幅広い知見と豊富な実績を持つNTT Comにお任せください。

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