NTTアドバンステクノロジ

光配線切替ロボットソリューション

光配線切替ロボット「ROME」にお任せください。エレガントな配線/作業の効率化/管理の省力を実現します。

(2019年6月号掲載)

「ROMEシリーズ」は、米Wave2Wave Solution(以下:Wave2Wave)製の光配線切替ロボットです。輸入商社の伯東と協力して、NTTアドバンステクノロジ(以下:NTT-AT)が日本国内で独占販売を開始しました。本製品は、ネットワーク開発ラボおよびデータセンタ運用にあたって必要不可欠な機器間の配線切替をロボットによる光ケーブルのつなぎ替えで実現します。人手で行っていた装置間の光ケーブル配線切替作業をロボットにより実現することで、ヒューマンエラーの防止、配線管理の省力化、切替作業時間の短縮など、労働生産性向上およびコスト削減、セキュリティ性の向上といった効果の実現に貢献します。

NTT-ATが光配線ロボット「ROMEシリーズ」の日本国内独占販売権を取得し、本格展開を開始 

NTT-ATは、Wave2Wave製のROMEシリーズの特徴である、光学特性を確保するために光コネクタ接続でクロスコネクトすること、クロスコネクト方式が装置内部で光ケーブルが絶対絡むことのない配線機構であること等に着目し、それまで国内唯一のROMEシリーズの輸入商社であった伯東と共にNTT-ATの得意とするネットワーク市場への提案を実施したところ大きな反響があったことから(昨年度日本国内において4台販売済み)、2019年5月に日本国内での独占販売権を取得し、本格的な営業活動を開始しました。

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2019 年4 月30 日の契約締結式の様子(中央:NTT-AT 木村丈治社長、
左:Wave2Wave David Wang CEO、右:伯東 滝沢真吾執行役員)

 

近年のネットワーク開発ラボやデータセンタではマルチベンダ機器を対象とした物理接続の複雑化、それに要するコストと労力の低減が大きな課題となっています。ROMEは、機器間の接続替えをロボットによる光ケーブルのつなぎ替えで実現したL1スイッチです(図参照)。

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「ROMEシリーズ」の概要

 

MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)方式やO-E-O(Optical-Electrical-Optical)方式といった他のクロスコネクト方式と比べてケーブルつなぎ替え方式のROMEシリーズは挿入損失増加の影響が少なく、電源断時も接続状態を維持します。

「ROMEシリーズ」の特徴と主な導入効果

ROMEシリーズのラインナップは、メインとなるLCおよびSCコネクタを収容するROME500(512心)の他、主にデータセンタで利用される複数の光ファイバを一括接続できるMPOコネクタを収容可能なROME64Q、128Q(512心、1024心)、大規模収容が可能なROME MAX、MAXT(1600心、2000心)を揃えており、顧客のニーズに応じて提案することが可能です。
主な特徴として、以下の点があげられます。
・リモートメンテナンス
・ROMEへの電源供給が断たれても接続が保持されるため通信路は確保できる
・スイッチング機構内でファイバが干渉することがない
・筐体はIP60耐塵型でホコリ等の侵入を防止し、端面清掃が不要
・独自設計のコネクタにより、震度階7の耐震性を確保

 

上記の特徴が市場に受け入れられ、米国を中心にシリーズ1000台以上の実績を持ち、さらにIETに認められ、2018年には、IET Innovation Award(Communications部門)を受賞しています。ROMEの特徴は、次世代のネットワーク開発ラボやデータセンタ運用に応用することができます。ネットワーク開発ラボにおいて、開発期間の短縮および開発コストを低減するためには、開発テストの自動化やラボ管理による効率的な運用が必要です。例えば、ROMEシリーズをラボに導入し、ラボ管理ツールと組み合わせることで、自動でテスト用のネットワークトポロジ(PC、サーバ、スイッチ等の機器がどのような形で接続されているかを表す接続形態)を構築することができ、スクリプトによる自動テストの実行を夜間休日に実施することが可能となります。またテスト環境構築の速度向上、機器の利用率向上からリソースの効率化も実現することが可能です。これにより、試験自動化、管理工数の効率化、機器の有効活用が可能となり、 開発速度向上と開発コスト削減を図ることができます。

以下に、ROMEシリーズ導入による主な効果を示します。
1. エレガントな配線

手動による配線切替はケーブルの取り回しが煩雑になりがちです。ROMEでは機器内部で配線切替を行うため、パッチパネル周りの配線が整然となります。またロボットが配線切替を行うため、ヒューマンエラーによる事故が防止できます。
2. 配線管理の省力化

ROMEが現在の接続状態を管理しているため、接続状態をすぐに把握することができます。 配線切替は権限を与えられたユーザーのみが可能であり、また作業履歴を記録しているため、セキュリティ性が向上します。
3. リモート作業によるコストと環境負荷の低減

データセンタ、ラボへ入室することなく、リモートで配線切替が可能です。 例えば、従来はデータセンタ内の配線切替やサービス開通時の回線接続作業のため現地へ作業員を派遣する必要がありました。しかし、ROMEシリーズを導入すれば、リモートで配線が可能となることから、遠隔地へ作業員を派遣する必要がなくなるほか、作業員のスケジュール調整、データセンタの入館申請等、配線作業のフロー上にあるタスクをなくすことで担当者を減らすことができ、配線完了までの時間とコストを低減することが可能になります。

 

またデータセンタ内での作業が不要となるため、セキュリティ性の向上と作業時の人、車の移動や工事に伴う様々な環境負荷の低減に寄与します。

NTT-ATは、ROMEシリーズを国内で積極的に独占販売するともに、顧客への導入をサポートし、またユーザーの要望にあった製品とするため、製造元のWave2Wave、輸入商社の伯東と協力して、ROMEシリーズの魅力向上に向けて取り組む方針です。

NTTアドバンステクノロジ
ROMEを担当しているスタッフ

お客様と一緒に次世代のネットワークラボやデータセンタの実現に貢献したいと思います。お客様が思い描いている未来をROMEで実現できるかをディスカッションさせていただきたいと思いますので、お気軽にお声をおかけください。

お問合せ先

NTTアドバンステクノロジ株式会社
グローバル事業本部 光プロダクツビジネスユニット
TEL:0422-39-8934  E-mail:opt-inspection@ml.ntt-at.co.jp