NTTアドバンステクノロジ

「WinActor®Ver.7.3.0」と「らくらく振込」

WinActor®最新版の主要機能と、 お客さまのニーズに応じてすぐ使えるように コト化した「らくらく振込」へ

(2021年12月号掲載)

純国産の現場フレンドリーなRPAとして、2014年の発売以来、現在までに幅広い分野の6,500を超える企業・自治体での導入実績を誇る「WinActor」。NTTアドバンステクノロジ(以下、NTT-AT)では、現場における操作性やメンテナンス性を一段と向上させた最新版の「WinActor Ver.7.3.0」を本年1018日に販売開始しました。最新版のWinActorは、RPAの運用負担軽減に有効な新機能を多数実装しています。

またNTT-ATは、お客さまがすぐに使えるようにするコト作り(コト化)に、販売パートナーと連携して取り組んでいます。最近のコト作りの例として、WinActorと拡張機能のNaRuKami運用サポーター、シナリオをパッケージ化したソリューション「らくらく振込」があげられます。これは、改正電子帳簿保存法に対応したインターネットバンキングの振込自動化ソリューションです。

操作機能に加え環境変化への適応強化によるメンテナンス性を向上した「WinActor Ver7.3.0

WinActor最新版では、最大の特徴である「現場フレンドリー」の思想を一段と追及し、RPA導入後の運用現場における負担を軽減する新機能を多数提供しています。Ver.7.3.0では、新機能として以下の機能拡充を図っています。

①画面状態確認機能

「人間と同じように、ある操作を行って画面を確認してから次の操作を開始する」という動作を行えるようにしました(図1)。これにより、スリープを使った実行タイミングの調整が不要になったため、動作環境が変わるたびに実行タイミングの調整を行う必要がなくなります。

図1 画面状態確認機能

②オンラインアップデート機能

WinActor本体、Webドライバ、ライブラリ、サブシナリオ(シナリオ作成時に利用可能な約130の操作シナリオ部品)をオンラインで更新可能にしました。「自動更新」「手動更新」「更新しない」を設定可能です。

③「Microsoft Edge」のIEモード対応

2022年6月の「Internet Explorer(IE)11」のサポート終了に向けて、Microsoft EdgeIEモードで開いたページを自動で記録してシナリオを作成したり、Microsoft EdgeIEモードで実行できるようにしたりしました。さらにVer.7.2以前で作成した既存のIE利用シナリオもEdgeIEモード対応のシナリオに移行するためのツールも11月に提供しました。今後は、IEを利用したシナリオを他のWebブラウザに移行するツールやドキュメントなどのブラウザ移行支援策の提供も予定しています。

④シナリオドキュメント生成機能

ドキュメント作成負担を軽減する機能として、シナリオに配置したノードや設定情報の概要をHTML形式で出力する機能を提供しています。これにより効率的にシナリオの保守・運用が行えるようになります。

⑤「Power Automate for desktop」連携機能

他製品との連携機能として、マイクロソフト社のRPAPower Automate for desktop」との連携機能を提供しています(図2)。Power Automate for desktopで作成された基本操作を行う小さな単位のロボットを部品として使い、WinActorを使って業務ごとのシナリオとして組み上げることで、効率性を向上させ、自動化の守備範囲拡大につなげることができます。

図2 WinActorとPower Automate for desktop連携利用例

⑥その他の新機能

最新版では、その他の新機能として、指定したフォルダの更新やメールの受信など、登録したイベントを監視してイベント発生時に対応した処理を実行させる「イベント監視機能」、Google Workspaceのカレンダーをブラウザで操作可能にするサブシナリオ「Googleカレンダー連携機能」、オプション画面の設定内容のインポート・エクスポートを可能にする「設定インポート・エクスポート機能」などの便利な機能を提供しています。

WinActorを活用したインターネットバンキングの振込自動化ソリューション「らくらく振込」

NTT-ATでは、WinActorに関わる多数のパートナー企業とともに、高度化・多様化するお客さまの要望を反映・先取りした機能やニーズに合ったソリューションの開拓を積極的に行っています。その一つが、導入してすぐに使えるようにコトとして提供するコト作り(コト化)です。最近の事例として、越境ECに必要な全サービスをワンストップで提供し、国内でNo.1の実績を持つジェイグラブ株式会社が202111月より提供開始したインターネットバンキングの振込自動化ソリューション「らくらく振込」があげられます。

「らくらく振込」は、202211日施行の改正電子帳簿保存法に対応し、一般社団法人日本CFO協会認定の銀行振込を自動化するソリューションです。WinActorと、チャットアプリ(Slack®Microsoft Teams®elgana)WinActorを対話的に制御する拡張機能の「WinActor Brain NaRuKami®運用サポーター」(以下、NaRuKami)を活用しています。WinActorNaRuKamiを利用することで、ログインから認証・送金処理までの振込業務を自動化できます。今までは、ワンタイムパスワードを要求される場面では、ユーザーがオフィスのPCでパスワードを入力しない限り自動処理を続けることができませんでした。しかし、 NaRuKamiと連携することで、チャット機能でユーザーにパスワード入力を要求しスマートフォンなどのオフィスPC以外でユーザーはパスワードを返答できます。これにより自動処理を止めずに他端末からワンタイムパスワードの送信を行うことができ、インターネットバンキングによるリモートからの銀行振込の自動化を実現しています。「らくらく振込」の導入サポートと保守サポートはソフトバンク株式会社の100%子会社であるSBモバイルサービス株式会社が行っています。

また、ビジネス書類のデジタル化の流れを踏まえ、請求書の処理をAI-OCRで自動化するSBモバイルサービス社が販売するクラウド型ソフト「sweeep」と「らくらく振込」を掛け合わせることで、請求書の受取/承認/仕訳/振込作業までの自動化を可能にしています(図3)。クラウドソフトとインターネットバンキングを活用することで、出社することなくリモートから請求書の受領から振込までの一連の作業が行え、経理業務のペーパレス化と自動化による大幅な省力化/効率化を実現しています。

図3 「sweeep×らくらく振込」利用の流れ

さらにジェイグラブ社では、「らくらく振込」以外にも、越境EC事業で発生する日本郵便専用の国際配送用インボイス作成や伝票作成を、WinActorと連携させた自動作成シナリオもセットにして販売・提供しています。

お問合せ先

NTTアドバンステクノロジ株式会社 

WinActorお問い合わせページ  https:/winactor.biz/inquiry/winactor.html