株式会社NTTデータ

OpenCanvas for Government®

政府向けのハイブリッドクラウドサービス ~政府情報システムのクラウド活用を推進~

(2022年2月号掲載)

OpenCanvas for Governmentは、コスト削減やアジリティ向上、スケーラビリティ確保の要件から高信頼・高可用性の要件まで幅広く対応することで、政府向けに最適なプラットフォームを提供するハイブリッドクラウドです。OpenCanvas for Governmentにより、官民連携やデジタル活用、運用コスト削減等の多様なニーズに応えるとともに、安全・安心にクラウドが利用可能となります。

 

中央省庁におけるクラウド活用の動きが本格化

デジタル社会に対応したデジタル・ガバメントの実現に向け、各省庁で政府情報システムにおけるクラウド活用の動きが本格化しています。NTTデータは2017年より、主に金融機関にOpenCanvas注1を提供し、お客様から求められる高い信頼性とセキュリティに応えてきました。

今回、政府が提唱するデジタル・ガバメントの早期実現に向けて、安全・安心にクラウドを活用できるよう、OpenCanvasをベースとした政府向けのハイブリッドクラウドサービスOpenCanvas for Government(以下、本サービス)を提供することにしました。

 

図1 行政/金融との連携やSoE/SoR領域に活用可能

デジタル・ガバメントを支える NTTデータのハイブリッドクラウド

本サービスは、アジリティやスケーラビリティに優れたパブリッククラウドと、ミッションクリティカル性(可用性/性能・拡張性/セキュリティ)、透明性、柔軟性を備えたプライベートクラウドそれぞれ単体で提供可能であることに加え、他社クラウドとも連携することで、コスト削減・アジリティ向上・スケーラビリティ確保から高信頼・高可用性まで、多様なニーズに応じて、最適なプラットフォームを提供することが可能なハイブリッドクラウドです。

本サービスは政府情報システムに特化した次の5つの特長を備えています。

『ベストミックスクラウド』

WebサーバやAPサーバ等のアジリティ・スケーラビリティが重視されるSoE領域とDBサーバやファイルサーバ等の高信頼・高可用性が重視されるSoR領域の構内接続に対応。コストを抑えつつ、高いアジリティ・スケーラビリティと高い信頼性・可用性をバランスよく組み合わせることが可能。

『つながるクラウド』

AWSやAzure、他社クラウドを自在に組み合わせたマルチクラウド環境に対応。政府の構想するAPIにも対応予定。全国の銀行ネットワークとの接続、銀行系APIを予め用意し初期投資することなく、官民連携による事業の拡大に活用可能。

『統合管理クラウド』

先進技術を活用し運用の標準化・共用化にも対応。要件に応じて、料金を抑えつつ、NTTデータがこれまで培った運用ノウハウと高度な運用技術を組み合わせた最適なマネジメントサービスを提供。

『寄り添うクラウド』

要件を満たす機器等の持ち込みや、OS・ミドルウェアへのパッチ適用タイミング等について柔軟に対応可能。さらに従来のクラウドサービスでは責任保証対象外となるOS・ミドルウェアの動作まで保証。

『高信頼・高可用性クラウド』

災害リスクに備え、環境にも配慮した国内限定のデータセンターを活用し、政府情報システムに求められる高い透明性と安全性、省庁固有の特殊要件に対応可能。また、専用区画・要員による運用品質を提供。

高いミッションクリティカル性の提供

本サービスは、安全・安心して国民が行政サービスを利用できるようミッションクリティカル性(高可用性/高信頼性/高性能)や機密性を備えており、サービスが停止しないことや、情報漏洩の防止を最重視しています。例えば、オンライン申請が込み合う時期においても、十分な応答性能で継続して安定稼働することはもちろん、悪意のある外部からの攻撃等に対しても停止することなく安定稼働し、大切な国民のデータを守ります。

また、さらなるミッションクリティカル性の向上に向け、一般のクラウドでは利用者の責任範疇となるミドルウェアまでNTTデータの責任範囲としています注2。これにより、万が一のトラブル時にも、ハードウェア等まで含めたシステムトータルでの原因究明や対処を迅速に行うことが可能です。

中央省庁の窓口納付をキャッシュレス化するSaaSの提供

本サービス上で提供する第一弾のSaaSとして、2021年6月24日より、中央省庁向けの国庫金キャッシュレスサービスを提供開始しました注3。国庫金キャッシュレスサービスは各省庁の窓口申請において、クレジットカードや交通系ICカード等による決済を可能にします。

決済系SaaSの実現には高い信頼性とセキュリティが求められるため、高信頼・高可用性を提供する本サービスを基盤とすることで、各省庁の管理レベルに準じた決済情報等の管理を可能にするとともに、短期間・低コストでキャッシュレス化を実現しました。

今後の展開

ハイブリッドクラウドを活用してデジタル・ガバメントを実現するためには、各クラウドの安全かつ効率的な管理・運用やクラウド間のセキュアなデータ移送を実現する必要があります。こうした技術課題解決に向け、政府とともに技術開発に取り組んでいきます。 また、国庫金キャッシュレスサービスに続くSaaSとして、本サービス上で行政機関と金融機関の連携による新たなデジタルサービス等、官民の魅力あるサービスの創出に寄与します。 NTTデータは、政府にとどまらず公共機関におけるクラウドサービスの利用を促進し、デジタル・ガバメントの早期実現に寄与するとともに、長期的に信頼されるパートナーとして豊かな社会の実現に貢献していきます。

 

(注1)金融機関に求められる高い信頼性とセキュリティ対策を施したクラウドプラットフォームです。
 (注2)ミドルウェア製品またはバージョンによってはサービス対象外となる場合があります。
 (注3)各省庁の窓口申請でクレジットカードや交通系ICカード等による決済を可能とするサービスです。
 ・「 OpenCanvas」「OpenCanvas for Government」は日本国内における株式会社NTTデータの登録商標です。
 ・その他の商品名、会社名、団体名は、各社の商標または登録商標です。

NTTデータ 公共統括本部 第一公共事業本部 デジタルガバメント推進室

 

2020年7月に発足したデジタルガバメント戦略の立案及び推進を担う専門部隊。政府が進めるデジタル施策の深耕やデジタルソリューションの確立を推進しています。

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