IoT通信機器の消費電力を約5分の1に低減するeDRX技術を提供開始

NTTドコモ 2017年9月26日

NTTドコモは、法人向けIoT通信機器の消費電力を低減する通信技術「eDRX（extended Discontinuous Reception）」（以下、本技術）を日本で初めて10月2日より東京都市部で提供開始^※1※2した。また、消費電力を低減する「ドコモUIM（M2M）バージョン6」（以下、低消費電力UIM）を開発し、2017年内に提供開始を予定している。

本技術と低消費電力UIMを組み合わせて使用することで、消費電力を従来から約10分の1に低減することが可能となる。

本技術は、IoT向け通信技術LPWA（Low Power Wide Area）の1つで、LTE標準規格であるCat.1や、今後商用化を予定しているLTE-M、NB-IoTなどの各カテゴリーの通信技術と組み合わせることが可能で、従来と比較し約80%^※3消費電力を低減することが可能となる。加えて低消費電力UIMを用いることで、従来と比較し更に約50%^※4消費電力を低減可能だ。

本技術を用いることで、山間部の耕作地や高層ビルの工事現場、住宅のガス・水道メーターなど商用電源が確保しづらい場所にも、電池駆動によりIoT機器が長期間に渡って設置しやすくなる。さらに既存のLTEネットワークエリアにおいて本技術が利用可能^※5となるため、法人のお客様は自身のシステム等の導入が早期に可能となる。

※1　2017年度末に全国のLTEエリアで提供予定。

※2　ご利用にはeDRXに対応した通信機器が必要となる。

※3　サンプル機を用いて、間欠受信時間を1.28秒（=eDRX非適用）、81.92秒（=eDRX適用）という条件下で測定。

※4　サンプル機を用いて測定。

※5　LTE基地局のソフトウェア更新を以てエリア化が可能。

■低消費電力技術eDRX概要

従来、NTTドコモでは省電力技術であるDRXを利用しており、IoT通信機器は待受中にサーバー側から送信されてくる各種信号を受信する際に電源をONにし、その他はOFFにすることで電力消費を低減している。eDRXでは信号が送信される間隔をDRXよりも長くすることで更に電力消費を低減することを可能にしている。