SAPシステム向けクラウド基盤「Enterprise Cloud for ERP」を提供開始
トータルソリューションとしてグローバルに展開
NTTコミュニケーションズ(以下、NTT Com)は、デル テクノロジーズグループのVirtustream, Inc.(以下、Virtustream)およびEMCジャパンとの開発・販売協業に基づき、SAPシステム向け共有型クラウド基盤サービス「Enterprise Cloud for ERP」を2017年9月27日より提供開始した。
SAPシステム向けに、パッケージ化したクラウド基盤をマネージドサービスとあわせて日本、米州、欧州、豪州にて提供。これにより、お客さまは、SAPシステム向けのミッションクリティカルなシステムをクラウド上でトータルかつグローバルに利用できる。
「Enterprise Cloud for ERP」の特長
(1)SAPシステム向けクラウド基盤の提供
インメモリデータベース※1であるSAP HANAに対応したクラウド基盤として、仮想HANA(最大2.9TB)メニューと物理HANA(最大8.0TB)メニューを提供する。また、SAPシステムに求められる高可用性を実現するために、同一データセンター内でのHA(High Availability)構成、および東京・大阪間でのDR(Disaster Recovery)構成を組み込んだ標準メニューを提供する。さらに、SAPシステムのリソース消費特性に対応した、μVMテクノロジー※2に基づく実利用ベースの従量課金メニューを提供する。
これにより、お客さまは、SAPシステムの利用用途および可用性設計に応じて、仮想/物理HANAを組み合わせて、高信頼のクラウド環境を柔軟かつ迅速に構築できるようになる。また、μVMテクノロジーのリソース最適化により、オンプレミスシステムと比べて、TCO※3を最大65%削減できるようになる。
(2)マネージドサービスを組み合わせた提供
SAPシステム向けクラウド基盤に加えて、SAP BasisやSAP HANAなどのマネージドサービス、システム監視サービスおよびTAMS(Technical Account Manager Services)を提供する。TAMSでは、ITIL※4に基づくシステムの運用支援、運用状況分析、ならびにベストプラクティスに基づくアドバイスサービスを提供する。
これにより、NTT Comがこれまでに蓄積した運用ノウハウをもとに提供する豊富なメニューから、お客さまは最適なマネージドサービスを選択することで基盤運用業務を効率化でき、業務プロセス設計ならびにアプリケーション開発に専念することができるようになる。
(3)米州、欧州、豪州のグローバル拠点で提供
日本拠点に加えて米州、欧州、豪州の拠点において、Enterprise Cloud for ERPおよびマネージドサービスを提供する。お客さまは、各拠点において、SAPシステム向けのマネージドサービスとクラウド環境をトータルに利用できるようになる。
今後の展開について
VirtustreamおよびEMCジャパンとの協業に基づき、「Enterprise Cloud for ERP」のさらなるサービス機能拡充、拠点拡大を推進する。また、「SD-Exchange」によるクラウド基盤接続や、「Cloud Management Platform」(CMP)による複数クラウド基盤の一元運用管理などを行う。
※1 インメモリデータベースは、全てのデータをメモリ上で処理するコンピューティング技術。ハードディスクを利用したデータベースと比べて、数千倍から数十万倍のパフォーマンスを発揮できる。
※2 μVMテクノロジーは、CPU/Memoryなどの実利用量で課金するVirtustream社の特許技術。
※3 TCO(Total Cost of Ownership総保有コスト)とは、機器やソフトウェア、システムなどの入手、導入から使用終了、廃棄に至るまでにかかる費用の総額のこと。
※4 Information Technology Infrastructure Libraryの略。ICTサービスの運用・管理におけるベストプラクティス、ノウハウをまとめた書籍群。英国規格であるBS 15000のベースとなっており、業界標準として認知されている。
クラウドサービス部 販売推進部門
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